<やはり燃えるようです>
運動会のお昼のおにぎりが美味しく食べ過ぎ、夜は焼き肉、ビールとこれまた美味しく体重が一気に1Kg UPし慌てていますKenyで御座います。
最近はキャンピングカーにソーラーパネルを装着されている方も多いかと思います。
ブロ友さんもソーラー一家なのですが、木の下に駐車しソーラーパネルに影が入る事の重要さには無頓着なようです。
一般的にソーラーパネルに影が落ちますと、発電量が減少する程度とお考えなようですが、実は非常に危険な行為でもあるのです。
赤丸が影とお考え下さい。
【簡単ソーラーパネル構造】
一般的な結晶シリコンソーラーパネルは、大きく分類しますと3層構造なのです。
表面から強化ガラス、封し剤、封し剤の内部にセル(発電素子)、バックシートで構成されています。
上記、封し剤内部のセルは、金属ワイヤーで直列に接続され、ある一定数でクラスタ(組)を構成し、更にクラスタを一定量接続した物をモジュールと呼びます。
このモジュールが通常我々が目にします、ソーラーパネルと成ります。
Kenyの例ですと、3枚のソーラーパネルモジュールを搭載している事に成ります。
【住宅に設置されたソーラーパネル火災例】
住宅の屋根瓦一体式のソーラーパネルから出火し、屋根の一部が焼け抜けた火災状況です。
【消防局 調査結果】
火災の原因は、瓦の一部がズレ、ソーラーパネルに重なり恒常的に影が出来、ホットスポットからソーラーパネル内部部品劣化から発熱、火災に至ったと解析されています。
ソーラーパネルに影が落ちますと、当該セルの発電量が低下します。
そうしますと、直列接続されたクラスタ全体の発電量が低下しますから、影が落ち発電量が低下したセルのみ除外すれば、クラスタ全体では通常の発電が出来ます。
影落ちセルを除外する為に内部には、バイパスダイオードが装着されています。
上記住宅の例ですと、影によりホットスポットが出来、恒常的にバイパスダイオードに電流が流れ発熱、更に劣化が進み大きく発熱し火災に至ったとの事です。
【消防庁でのソーラーパネル燃焼実験】
ソーラーパネルの普及に伴い、消防庁でも消火時の安全を図る為に各種実験を行っています。
その中で、ソーラーパネルが延焼するのか? またその際の発電状態の実験が有りました。
ソーラーパネルを固定し下部にヘプタンを可燃材とし、ソーラーパネルを燃焼させます。
条件的には厳しいかとも思いますが、火炎に曝されますとソーラーパネル裏面のバックシート材が燃焼します。
火炎が消火後も自ら燃焼しているのが確認出来ます。
一見、ガラスの塊に見えますソーラーパネルも燃焼する事が分かりますね。
因みにバックシート材は、主に樹脂材が使用されています。
まぁ~一度ソーラーパネルに影が入ったからと言って行き成り、バイパスダイオード劣化が進むとも考えられませんが予防安全は考えて使用したものですね。
影ついでに言いますと、ベントファン左右にフレキシブルソーラーパネルを装着された車輛も見ますが、これも太陽位置に依りましてはソーラーパネル面に影を落としますから注意したいものです。
今日はソーラーパネルに影が落ちるウンチクでしたが、案外技術話は読まれない事が多いのです。
最初から毛嫌いされるのか、読んでも分からないと思われるのか、まぁ~豆知識と思い頭の隅に置いて頂けると、見えない所でお役に立つやも知れません。
技術ネタは書く方も時間が掛かります・・・・・
<参考> 消防庁 元太陽光発電技術者の道楽ブログ
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