kenyのキャンピングカーライフ!

キャンピングカー遍歴からの楽しみ、苦しみ、整備などに付いて思い付くまま綴ります。何かの参考に成れば幸いです。

EP3 Type R エアコン修理完了

2018-05-21 13:36:10 | EP3 Type R

<分解よりも組立は慎重を要します>

エアコン修理の2日目も好天に恵まれました。

風も殆ど無く、汗がひたたり落ちる陽気なのです。

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コンプレッサーオイルは、今回新規購入しましたオイルを使用しました。

純正コンプレッサーに封入されて来ます、コンプレッサーオイルは多分在庫期間が長く酸化しているだろうと思い、新品オイルを入れました。

この辺りは純正オイルが良いとの考えも有るかと思いますから、各自の判断にお任せします。

新品クラッチを組込ましたコンプレッサーです。

クラッチコイルは流用しましたから、ケーブルが汚れています。

尚、ケーブルのギボシを忘れず接続する事が重要です。

ラジエター組付け後では、接続作業は出来ませんからね。

 

いよいよ新コンプレッサー取付です。

コンプレッサー本体に一時的に引っ掛ける爪が付いており、これをシリンダーブロック側に掛けます。

この時、取付ボルトの締付けは行いません。

 

エアコン配管、ブレーキ配管等の接続時には、兎に角配管接続部にテンションを掛けない事が重要です。

正しいフィッティングが行われませんと、漏れに繋がります。

赤丸部が低圧側の接続部ですが、Oリングを外す際に傷つけ無いよう細心の注意が必要です。

また接続部のOリングは、新品を使用する事が重要です。

お値段も僅かなものですから、ここは新品に拘りたい所ですね。

冷媒ガスが漏れますと、修理した甲斐が無いと言うものです。

Oリング組付時には、コンプレッサーオイルに浸し組付けますが、この際滑り飛ばす場合が有りますので注意が必要です。

小生も何度か飛ばしてしまい、ヒヤヒヤしながら探しました。

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また、このOリング部に髪の毛1本、綿埃が付着しましても、冷媒ガス漏れに至りますから最重要注意点ですね。

 

何とかコンプレッサー側の低圧、高圧ジョイント組付が出来ました。

赤丸部のジョイントを確実に締付け後に、黄色部コンプレッサー取付ボルトを締付けます。

この辺りも締付け忘れが無いよう気を付けたいものです。

 

新品リキッドタンク側配管取付も仮付け状態で、ジョイント部を組付けます。

EP3にはエアコン配管のサイトグラスが無いのかと思っていたのですが、このリキッドタンク上面に有りました。

大量の埃堆積で見えなかったのです。

リキッドタンク取付バンド部のボルトは、錆びが酷く新品ボルトに交換しました。

自分自身で整備しますと、こんな細かな所も手入れが出来ます。

 

こちらも配管締付け後にバンド締付け固定しました。

ここまで分解して来ますと、色々と目に付くアラが出て来ます。

実は朝1番にエアークリーナーエレメント洗浄も行ったのです。

小生のType Rは「無限」製の大容量エアークリーナーボックスを装着しているのですが、これのエレメント在庫が無いようなのです。

ネット上をぐっぐて見たのですが、出て来ないのです。

それで今回は、洗おうとの思い付きなのです。

灯油に浸し、オイル汚れを流します。

灯油が真っ黒に汚れていますね。

その後、洗浄スプレーで洗い乾燥させました。

思いの外、汚れが取れたように思われ、心配した濾紙部にも影響は無いようです。

この辺りは旧車ならでは、お悩みとお楽しみでしょうか?

更にミッションケースの汚れを洗い、バッテリー下のサイドフレームの錆びを落とし塗装と余分な時間を掛けました。

ラジエター、コンデンサーのステーも錆び落とし塗装と手を掛けたのです。

どうも表面処理のジンクロメート(亜鉛メッキ)の耐食性が良く無いようです。

そんな余分な作業もしながら、ラジエター組立に進みます。

ラジエターのロアータンクホース組付けは、赤丸印部の隙間に手を差し込み組付けるのですが、これが二の腕部が入らず痛い思いをしました。

それでも何とかロアータンクホースを差し込み、バンドを掛け完了です。

そして、最後のエアコン配管接続のコンデンサー部接続に辿り着きました。

コンデンサーを固定する前に配管を接続し、締付けます。

その後、コンデンサーをブラケットで半固定(ラバーフローティング)します。

この状態でエアコン配管の接続は総て完了と成りました。

ここまで来ますと、エアコン配管の気密性(漏れ)を確認しない訳には行きません。

総てを組付け後に漏れが発生しますと、2度手間と成りますからね。

 

この状態で真空引きを行い、気密性を確認します。

今回、購入しましたバキュームポンプのお披露目です。

各ホースのジョイント部ナットを手で強く締付けます。

YouTube等では、プライヤーで締付けている画像もありましたが、ジョイント部内部のパッキンを痛める恐れが有りますので、手で強く締付ける事が重要です。

 

今回、手で締付けるだけで、ジョイント部の漏れ発生は無かったですから、手締めで充分と思います。

 

バキュームポンプスイッチON!

ポンプが軽やかな音で回転を始めました。

振動、音も小さいようで、この辺りはやはり国産品ですよね。

 

最初は低圧バルブのみ開きます。

 

暫く低圧のみで引き、その後、高圧バルブも開きます。

この辺りの考え方は、Keny式とお考え頂きたいのですが、低圧のみバルブを開いた状態では袋小路の一方で真空引きするだけで、内部の空気流れは難しいのかと思います。

そこで高圧側も開いてやる事で、配管内部に流れが生じ、異物排出も出来るかとの考えからです。

 

順調に真空引きが進みます。

低圧ゲージは750mmHg付近を示しています。

 

バキュームポンプのコンプレッサーオイル窓に小さな気泡が浮かび上がっています。

完全に配管内部の空気が抜けますと、この気泡は消えます。

この状態で低圧、高圧バルブを閉じ、バキュームポンプも停止し、気密性確認を行います。

ここで漏れが有りますと、750mmHgの負圧が維持出来ず発見が可能です。

 

ここはじっくりと時間を掛けようと、ランチと洒落込みました。

30分以上放置しましたが、真空750mmHgは維持しています。

ホッと胸を撫で下ろします。

いよいよ、冷媒ガス注入です。

 

冷媒ガス注入には、エンジン始動が必要ですから、バッテリー搭載、エアークリーナーボックス仮組付けを行いました。

そうそう、忘れてはいけないのが、ラジエター液の注入です。

新品ラジエター液 2Lと抜き取った液を再使用しました。

注入口の上部まで、ラジエター液を入れます。

EP3 Type Rには、エアー抜きバルブは装着されておらず、エンジンを1,500rpmで回し、注入口上部までラジエター液入れを2回行うとしています。

ここは、Keny的には、やはり停止状態で2回の再注入し、その後作業終了後には実際走行し、エンジンが冷えた後に再度、液面を確認すると安心と思います。

再度、低圧、高圧バルブを開き真空引きを行います。

約10分弱真空引き後に、低圧、高圧バルブを閉じバキュームポンプから黄色ホースを取り外します。

 

冷媒ガスを準備します。

缶切を冷媒ガスにセットしますが、冷媒ガスは高圧ガスですから、メガネ、手袋の安全装備が必要です。

赤丸部の缶切、ロックレバーは確実に取付が必要です。

缶切を冷媒ガス缶に取付前にバルブは左回転(反時計方向)し、缶切針を引き上げておきます。

針が出た状態で、取付ますと行き成り冷媒ガスが吹き出しますから、要注意です。

 

ロックレバー締付け後、ジョイント部を右回転(時計方向)に締付け、針部のシール部を密着させます。

その後、黄色ホースに接続します。

針ハンドルを右回転に閉め込み、冷媒ガス缶に穴を明けます。

穴が明きましても、この状態では針が蓋となり冷媒ガスが出て来ませんから、針ハンドルを左回転します。

この状態で冷媒ガス缶から黄色ホースに冷媒ガスが流入します。

次に黄色ホース内に滞留しています、空気を抜きます。

マニホールドゲージ中央に装着されています、虫を押しますと「シュー」と言う感じで冷媒ガスと空気が吹き出します。

これで黄色ホース内の空気は出す事が出来ました。

 

いよいよ、冷媒ガスを注入します。

まず、1本目は高圧バルブを開き、高圧側から注入します。

高圧側ゲージが上昇すると共に、低圧ゲージも上昇します。

冷媒ガス注入は基本的に気体状態で注入と成ります。

冷媒ガス缶内では液体状態ですが、これを気化させ注入します。

暫くしますと、冷媒ガス缶表面が冷たくなり、入りが低下して来ますので、缶を振りますと入りが良く成ります。

この時、缶を逆さにして振る事は厳禁です。

冷媒ガスが液体状態で注入されますからね。

また、冷媒ガス注入は外気温に大きく影響されますから、この作業は冬場には行わない方が良いでしょう。

 

冷媒ガス注入時には冷媒ガス缶重量を測定し、注入量を判断するのですが、Kenyは慣れから計りは使用しません。

冷媒ガス缶内部にガスが残っているかは、手感で見ています。

まぁ~Keny式と御理解下さい。

 

1本目の缶が空に成りますと、2本目の接続を行います。

低圧、高圧バルブを閉じ、新品冷媒ガス缶を同様な手順で接続します。

2本目は高圧バルブを閉じ、低圧バルブのみ開きます。

 

言い忘れましたが、EP3 Type Rの冷媒ガス量です。

整備マニュアルによりますと

550(+0  -50)gと成ります。

 

冷媒ガス過多は百害あって一利無しですから、荷充填には要注意です。

 

2本目途中からエンジン始動します。

この時、高圧バルブは完全に閉じる事が重要です。

万一、高圧バルブが開いていますと、冷媒ガス缶が破裂する恐れが有りますから、厳重注意です。

 

そして、冷房効果確認の為、温度計をセンター吹き出し口に差し込みます。

Type Rはオートエアコンですが、全窓を開き、顔吹き出し、内気循環、温度最低温設定、ファンMax回転、A/CスイッチONとします。

 

エンジンを始動した所、最初はコンプレッサーが回転しませんでした。

エアコン配管には圧力スイッチが内蔵されており、冷媒ガス圧が低い場合はコンプレッサーが作動しない安全装置があるのです。

 

引き続き、冷媒ガス缶を振り注入に励みます。

その内、コンプレッサースイッチが入り、コンプレッサーが回転し始めました。

 

更に3本目の冷媒ガス缶をセットします。

まぁ~注入ロスも有りますので、3本 600gは必要と成りますね。

また、コンプレッサーが回転を始めますと、サイトグラスから冷媒ガスの流れが見えますから、気泡が消えるまで注入を続けます。

 

結局、3本の冷媒ガス缶を使用しました。

吹き出し温度も約10℃を示しています。

停車状態では、吹き出し温度が「3~5℃」レベルには届きませんでした。

これは、走行風がコンデンサーに当らない、外気温、湿度の影響かと思われ、サイトグラスに気泡が無い事で良しとしました。

 

どうやら上手く冷媒ガスが注入出来たようです。

エアークリーナーボックスの本締付け、バンパー取付を行いました。

最後に何故か、8mmナットが1個余ったのは・・・・

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その後、テスト走行しエアコン吹き出し温度 3~5℃を確認しました。

また、ラジエター液も再度確認しましたが、減少は認められませんでした。

まぁ~リザーバータンクから不足分は自動的に補給されますから、暫くはリザーバータンクの残量を確認しましょうか。

今回は重整備とも言える作業でした。

エンジンで駆動されるエアコンコンプレッサー式であれば、ほぼ同様な作業で冷媒ガス注入が出来ますから、一度技を身に付けますと、何かの役に立つやも知れません。

最近時はモーター駆動のエアコンコンプレッサーも有りますので、その場合はそれぞれのマニュアルに従って下さいね。

 

それにしても、あのナットは?

 

もう一度、エアークリーナーボックス廻りを見て見ましょうか?