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『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー 第5週目

2021-11-15 07:31:50 | 全国巡回公演
11月に入り、九州地域といえども朝夕冷え込む季節となりました。
さて、「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」秋・巡回公演は4週目に突入です。
 
 
11月8日(月)【熊本県】 第一高校 熊本市民会館
11月11日(木) 【熊本県】 人吉高校 同校体育館
11月12日(金) 【福岡県】 北九州市教育委員会 北九州芸術劇場
 
 
第一高校
 
第一高校での公演は新型コロナウイルス感染予防対策として2回に分けての公演となりました。
 
1回目の午前の部は3年生の観劇。
放送部の生徒さんが影マイクでアナウンスを
勤め、開演を繋げてくれました。
 
生徒さんたちは圧倒されるほど、じっと集中して
舞台上でおこる出来事のひとつひとつを観察するように、真剣な眼差しを舞台に向けていました。
 
2回目の午後の部は1・2年生の観劇。
この公演でも放送部の生徒が影マイクでアナウンスをしてくれました。
 
1・2年生の皆さんはクスクスと笑ったりして、
とてもよく反応しながら舞台に向かっていました。
 
公演後、最後を締めくくった影マイクを務めてくれた生徒さんに声をかけると、「とても感動しました!」と伝えてくれ、握手を交わしました。
 
 
終演後には演劇部、希望した生徒さんたちとの
舞台見学、座談会が行われ、とても盛り上がりました。
舞台見学で生徒さんたちはとても熱心に役者や舞台スタッフに質問や感想を伝えていました。
「自分は舞台スタッフなのに今度出演者をやることになってしまったのですが、どうしたら自分が伝えたいように言葉を伝えられますか?」と質問してくれた生徒さんがいたり、本当に一人一人の熱が伝わってくる時間でした。
ヘレン役の倉八との座談会は、時間をめいいっぱい使って質問や想いをぶつけていました。
第一高校の皆さんとはとても制限がある中でしたが、とても密な時間を共に過ごすことができ、私たちも喜びでいっぱいでした。
 
 
人吉高校
 
この学校も感染症対策の為に2回公演となりました。
人吉高校は、去年予定していた「touchー孤独から愛へ」の公演がコロナ、そして水害の影響もあり、延期となった学校でした。
先生方は生徒さんたちのためになんとしてでも実施したいと、とても尽力して下さいました。
近くの分校も一緒に観劇してくれました。
 
とても元気な生徒さんたちはたくさん反応しながら
楽しそうに舞台に向かってくれ、その様子を見ていた先生方もとても喜んでいました。
公演後には希望の生徒さんの舞台見学、座談会
そして、舞台撤去作業のお手伝いもありました。
座談会には30人ほどが参加し、自分の家族のことや、将来についてなど、演劇のことに限らず、
思い思いの質問をしてくれました。
「自分は人から受け取るものが大き過ぎて、傷つくことがあります」という相談もありました。
最後には「芸術って何だと思いますか?」という質問が飛んできました。
ドキッとする質問でしたが、自分たちこそずっと考え続けないといけないことだと、強く思いました。
彼らから飛んでくる一つ一つの言葉は舞台を通して真剣にそれぞれが何かと向き合っていたことを感じました。
 
作業のお手伝いも元気いっぱいに手を貸してくれ、作業が終わると「私に指文字してください!ウォーターがいい!」「私はティーチャー!」「ドール!!!」と声をかけてくれました。
人吉高校の生徒さんが楽しそうにしている姿や真剣な姿に喜んでる先生方の様子が本当に私たちの心にも刻まれた時間でした。
 
 
 
北九州市教育委員会
 
北九州市教育委員会主催の公演で、北九州市の中学校に声をかけて、手を挙げた学校が参加する公演でした。
コロナのこともあり、実施までには本当に多くの困難があったかと思いますが、担当の方の熱意と、学校の思いが繋がり、1000人の北九州市の子どもたちが来てくれました。
 
会場に入ってくる子どもたちはとてもとても元気で、はしゃいでいる様子でした。
その様子を感じ、私たちも舞台袖でどんな時間を皆さんと過ごせるか、とてもワクワクしていました。
舞台に向かう子どもたちは笑えるところは大いに笑い、物語の最後の方では前のめりになりながら舞台に向かっていました。
カーテンコールの拍手は客席が一体化しているかのようで、雨のように降り注ぐ拍手は圧倒的で、身体が震えました。
 
コロナのことがあり交流などはできませんでしたが、まずは開催して下さったみなさん、生徒さんたちを連れてきて下さった先生方、そして、一緒に舞台を作ってくれた子どもたちに心から感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました。
 
 
 
コロナはまだまだ続いていますが、私たちはだからこそ、とても密な時間を出会った人たちと共に過ごしていることを強く感じています。
一校一校、そして一人一人と出会えた時、大きな喜びを感じます。
秋ツアーのステージは半分を終えました。
皆さんから沢山もらったエネルギーを持って、私たちはあと5週間、楽しみに待っていてくれている、これから出会う皆さんの元へ駆けつけたいと思います。
 
 
アニー・サリバン役
高階ひかり