春の旅公演も前半の20ステージが終わり、今週の月曜日(25日)には無事、中日を迎える事ができました。
先週までの蒸し暑さがウソのような、むしろ肌寒いくらいの、しかし、体育館公演には絶好の気候だった宮城県は仙台からスタートです。
6月25日 仙台青陵中等教育学校(宮城県)
26日 埼玉大学教育学部附属中学校(埼玉県)
27日 田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校(福島県)
28日 大館国際情報学院高校(秋田県)
29日 大館鳳鳴高校・大館工業高校・校大館桂高校(秋田県)
仙台青陵中等教育学校
仙台市街の向こうに太平洋を望む高台にある同校体育館での公演でした。
午前中、演劇部の生徒さんたちが仕込みの見学に来ました。(トップと↑上の画像はそのときの様子)
コック役の柳瀬の説明に熱心に耳を傾け、メモを取る姿に意識の高さを感じました。
今年開校4年目の学校で、演劇部が出来て2年目だそうです。
開演前、柳瀬がご挨拶に伺った時の事を校長先生が生徒さんたちに話して下さいました。
「なぜ、体育館でこんなに大掛かりなセットを組むんですか?」と尋ねたら「本物を見せたいからです。」という答えが返ってきました。プロとしての熱意とプライドを感じました。劇団の方の心意気を楽しみましょう。
と、この言葉を受けて大きな拍手の中、開演しました。
中高一貫校のため、一年生から六年生の生徒さんたちと先生方で約900人。大きな体育館いっぱいの客席でした。とても澄みきったまなざしと柔らかな感性が感じられる清々しい公演でした。
そして終演後、演劇部は肝っ玉おっ母役の辻由美子と座談会へ↓
体育館には、図書委員会のみなさんが撤去のお手伝いに来てくれました。後半はバスケ部のみなさんがバトンタッチ。本当に助かりました。ありがとうございました。
演劇部は初の発表を控えているそうです。様々な質問が出た中で、「演技だけにこだわらず演劇と捉えた時に人間の問題が見えて来るのではないかと思う」と辻が投げかけたところ、それにすごく興味を持った生徒さんたちがいたことに感心していました。
緊張もすると思いますが、思う存分楽しんで上演できたらいいですね。演劇部のみなさん頑張って下さい!
埼玉大学教育学部附属中学校
前日とはうってかわって午前中から水泳の授業が行われているほどの気温になり、すっかり夏を感じながらの仕込みの最中、この日は三年生のみなさんが見学に来てくれました。
“附中祭”という行事の中で、三年生が全員参加して演劇を上演するそうです。
先ずはスタッフ担当の生徒さん70人が体育館にやって来ました。舞台装置、照明、音響の見学をした後、衣装や小道具などに実際に触れたり、装置に上がってみたりする時間を共にしました。
まだ見ぬ『肝っ玉おっ母とその子供たち』の世界に期待が膨らんでいるのを、彼らの積極的な行動が物語っていました。キャスト担当の生徒さん100人も加わったところで柳瀬が「演劇はみんなで協力し合ってひとつのものを創ります。これをしちゃいけないではなく、こんな事も出来る、あんな事も出来るということを見つけてみて下さい。」というメッセージを贈りました。
そして、整然と入場。生徒さんの司会進行で開演。入場時からの凛とした空気を大変な暑さの体育館にもかかわらず最後まで保ち、揺るぎないまっすぐな視線をずっとこちらに向け続けている態度は本当に見事でした。
終演後、生徒さんにいただいたあいさつで、最後に「三年生は自分たちの力で良い劇を創りたいと思います。」と言っていました。
“自分たちの力で創る”という経験はとても大事だと思います。みなさんにとって素敵な思い出になりますように。
田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校
南会津町の南会津御蔵入交流館というホールでの公演でした。
余談ですが、ちょっと変わったこのネーミング、どこからきたのか気になってホールの方に尋ねてみました。何でもその昔、年貢を納める時に収穫したお米を一時的に保管していた蔵がこの地域にあった事からこの名前になったらしいと教えて下さいました。
美しい自然の中で育まれた地で田島高校、田島中学校、檜沢中学校、荒海中学校計4校の生徒さんが一緒に観劇しました。
田島高校の校長先生の「こんにちは」という呼び掛けに「こんにちは~」ととても明るい声が返ってきて、校長先生も思わず「元気だけが取り柄のみなさんですね。」と笑みをこぼされていました。生徒さんたちも満更ではなかったらしく、笑い声に包まれた和やかな雰囲気で開演しました。
表だった大きな反応という事ではありませんでしたが、確実な手応えが感じられる、それでいてとても楽しみながら観ている。そんな客席でした。終演後、担当の先生が「生徒たち面白かったみたいですよ!」と、とても喜んでいらっしゃいました。きっと生徒さんたちの新たな一面に出会われたのだと思います。
一方、希望する生徒さんたちにはバックステージツアーを行いました。私たちが思いもよらぬ道具に興味を持つ事に驚かされました。
そして、田島中学校二年生の仲良し3人組がバックステージの後もずっと客席で私たちの仕事を見つめていました。
劇場を出たときも見えなくなるまで一生懸命手を振ってくれていました。
南会津町のみなさん、またいつか会える日まで元気で過ごして下さい。
大館合同公演
大館国際情報学院高校
大館市民文化会館にて、一日目は大館国際情報学院高校の公演でした。
とてもリラックスしながら、目の前で起きていることに対して笑ったり、時には疑問を持ったり、涙したり、とてもしっかり見ていてメリハリのある感じを受けました。
こちらの生徒さんとは、終演後も直接会う機会がなかったのですが、担当の先生が楽屋を訪ねて来て下さいました。
先生のご様子からも、生徒のみなさんに何かを残せた事が実感できました。
大館鳳鳴高校
二日目、29日の午前中は大館鳳鳴高校。
一つひとつの出来事を見逃すまいとするかのように真剣に食らいついてくる、しかし、ある柔らかさを持って。
芝居が進むにつれてどんどん集中力が高まって来るのは凄いなと思いました。
終演後、演劇部の生徒さんたちが会いに来てくれました。
実は肝っ玉演じる辻と彼らは昨年秋の高校演劇の秋田県の県大会で一度会っており、久しぶりの再会をとても喜んでくれていました。
大館桂高校・大館工業高校
そして最後のステージは、大館桂高校と大館工業高校の二校合同の公演でした。
久し振りに会った友達などもいたのでしょうか、会場はとても賑わっていました。
興奮冷めやらぬうちに開演。
この興奮がそのまま舞台に向けられました。とても細かいところまでの反応は水面の波紋が広がるように大きなうねりも生み出して、最後までこちらに迫ってくるものがありました。
↑上の写真は桂高校の演劇部の生徒さんたちと座談会後、撮影しました。
みなさん、辻の話をとても真剣に聞いていました。
今旅は、特に若い観客の物事を見ていく力の凄さを改めて感じています。
『肝っ玉おっ母とその子供たち』という作品を通して自分や家族の事はもちろん、大人たちが作り出している社会への疑問や不信感、何が自分たちを取り巻き、何に取り込まれてはいけないのか、そのために自分たちは何をしていくべきか?
矛盾を抱え、葛藤している彼ら彼女らと出会って来ました。
これからも客席の生徒さんたちととしっかり向き合って、お互いが何かと出会える、そんな瞬間を創っていきたいと思います。
今週も東京演劇集団風のホームページ掲示板にはたくさんの書き込みがありました。
ありがとうございました。
あと三週間、私たちの旅はまだまだ続きます。
先週までの蒸し暑さがウソのような、むしろ肌寒いくらいの、しかし、体育館公演には絶好の気候だった宮城県は仙台からスタートです。
6月25日 仙台青陵中等教育学校(宮城県)
26日 埼玉大学教育学部附属中学校(埼玉県)
27日 田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校(福島県)
28日 大館国際情報学院高校(秋田県)
29日 大館鳳鳴高校・大館工業高校・校大館桂高校(秋田県)
仙台青陵中等教育学校
仙台市街の向こうに太平洋を望む高台にある同校体育館での公演でした。
午前中、演劇部の生徒さんたちが仕込みの見学に来ました。(トップと↑上の画像はそのときの様子)
コック役の柳瀬の説明に熱心に耳を傾け、メモを取る姿に意識の高さを感じました。
今年開校4年目の学校で、演劇部が出来て2年目だそうです。
開演前、柳瀬がご挨拶に伺った時の事を校長先生が生徒さんたちに話して下さいました。
「なぜ、体育館でこんなに大掛かりなセットを組むんですか?」と尋ねたら「本物を見せたいからです。」という答えが返ってきました。プロとしての熱意とプライドを感じました。劇団の方の心意気を楽しみましょう。
と、この言葉を受けて大きな拍手の中、開演しました。
中高一貫校のため、一年生から六年生の生徒さんたちと先生方で約900人。大きな体育館いっぱいの客席でした。とても澄みきったまなざしと柔らかな感性が感じられる清々しい公演でした。
そして終演後、演劇部は肝っ玉おっ母役の辻由美子と座談会へ↓
体育館には、図書委員会のみなさんが撤去のお手伝いに来てくれました。後半はバスケ部のみなさんがバトンタッチ。本当に助かりました。ありがとうございました。
演劇部は初の発表を控えているそうです。様々な質問が出た中で、「演技だけにこだわらず演劇と捉えた時に人間の問題が見えて来るのではないかと思う」と辻が投げかけたところ、それにすごく興味を持った生徒さんたちがいたことに感心していました。
緊張もすると思いますが、思う存分楽しんで上演できたらいいですね。演劇部のみなさん頑張って下さい!
埼玉大学教育学部附属中学校
前日とはうってかわって午前中から水泳の授業が行われているほどの気温になり、すっかり夏を感じながらの仕込みの最中、この日は三年生のみなさんが見学に来てくれました。
“附中祭”という行事の中で、三年生が全員参加して演劇を上演するそうです。
先ずはスタッフ担当の生徒さん70人が体育館にやって来ました。舞台装置、照明、音響の見学をした後、衣装や小道具などに実際に触れたり、装置に上がってみたりする時間を共にしました。
まだ見ぬ『肝っ玉おっ母とその子供たち』の世界に期待が膨らんでいるのを、彼らの積極的な行動が物語っていました。キャスト担当の生徒さん100人も加わったところで柳瀬が「演劇はみんなで協力し合ってひとつのものを創ります。これをしちゃいけないではなく、こんな事も出来る、あんな事も出来るということを見つけてみて下さい。」というメッセージを贈りました。
そして、整然と入場。生徒さんの司会進行で開演。入場時からの凛とした空気を大変な暑さの体育館にもかかわらず最後まで保ち、揺るぎないまっすぐな視線をずっとこちらに向け続けている態度は本当に見事でした。
終演後、生徒さんにいただいたあいさつで、最後に「三年生は自分たちの力で良い劇を創りたいと思います。」と言っていました。
“自分たちの力で創る”という経験はとても大事だと思います。みなさんにとって素敵な思い出になりますように。
田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校
南会津町の南会津御蔵入交流館というホールでの公演でした。
余談ですが、ちょっと変わったこのネーミング、どこからきたのか気になってホールの方に尋ねてみました。何でもその昔、年貢を納める時に収穫したお米を一時的に保管していた蔵がこの地域にあった事からこの名前になったらしいと教えて下さいました。
美しい自然の中で育まれた地で田島高校、田島中学校、檜沢中学校、荒海中学校計4校の生徒さんが一緒に観劇しました。
田島高校の校長先生の「こんにちは」という呼び掛けに「こんにちは~」ととても明るい声が返ってきて、校長先生も思わず「元気だけが取り柄のみなさんですね。」と笑みをこぼされていました。生徒さんたちも満更ではなかったらしく、笑い声に包まれた和やかな雰囲気で開演しました。
表だった大きな反応という事ではありませんでしたが、確実な手応えが感じられる、それでいてとても楽しみながら観ている。そんな客席でした。終演後、担当の先生が「生徒たち面白かったみたいですよ!」と、とても喜んでいらっしゃいました。きっと生徒さんたちの新たな一面に出会われたのだと思います。
一方、希望する生徒さんたちにはバックステージツアーを行いました。私たちが思いもよらぬ道具に興味を持つ事に驚かされました。
そして、田島中学校二年生の仲良し3人組がバックステージの後もずっと客席で私たちの仕事を見つめていました。
劇場を出たときも見えなくなるまで一生懸命手を振ってくれていました。
南会津町のみなさん、またいつか会える日まで元気で過ごして下さい。
大館合同公演
大館国際情報学院高校
大館市民文化会館にて、一日目は大館国際情報学院高校の公演でした。
とてもリラックスしながら、目の前で起きていることに対して笑ったり、時には疑問を持ったり、涙したり、とてもしっかり見ていてメリハリのある感じを受けました。
こちらの生徒さんとは、終演後も直接会う機会がなかったのですが、担当の先生が楽屋を訪ねて来て下さいました。
先生のご様子からも、生徒のみなさんに何かを残せた事が実感できました。
大館鳳鳴高校
二日目、29日の午前中は大館鳳鳴高校。
一つひとつの出来事を見逃すまいとするかのように真剣に食らいついてくる、しかし、ある柔らかさを持って。
芝居が進むにつれてどんどん集中力が高まって来るのは凄いなと思いました。
終演後、演劇部の生徒さんたちが会いに来てくれました。
実は肝っ玉演じる辻と彼らは昨年秋の高校演劇の秋田県の県大会で一度会っており、久しぶりの再会をとても喜んでくれていました。
大館桂高校・大館工業高校
そして最後のステージは、大館桂高校と大館工業高校の二校合同の公演でした。
久し振りに会った友達などもいたのでしょうか、会場はとても賑わっていました。
興奮冷めやらぬうちに開演。
この興奮がそのまま舞台に向けられました。とても細かいところまでの反応は水面の波紋が広がるように大きなうねりも生み出して、最後までこちらに迫ってくるものがありました。
↑上の写真は桂高校の演劇部の生徒さんたちと座談会後、撮影しました。
みなさん、辻の話をとても真剣に聞いていました。
今旅は、特に若い観客の物事を見ていく力の凄さを改めて感じています。
『肝っ玉おっ母とその子供たち』という作品を通して自分や家族の事はもちろん、大人たちが作り出している社会への疑問や不信感、何が自分たちを取り巻き、何に取り込まれてはいけないのか、そのために自分たちは何をしていくべきか?
矛盾を抱え、葛藤している彼ら彼女らと出会って来ました。
これからも客席の生徒さんたちととしっかり向き合って、お互いが何かと出会える、そんな瞬間を創っていきたいと思います。
今週も東京演劇集団風のホームページ掲示板にはたくさんの書き込みがありました。
ありがとうございました。
あと三週間、私たちの旅はまだまだ続きます。
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