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2019年春『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』西日本・九州ツアー【8周目】

2019-07-09 21:07:56 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第8週目は
7月2日[火] 福岡県 若松商業高等学校
7月3日[水] 愛知県 光ヶ丘女子高等学校
7月4日[木] 香川県 丸亀城西高等学校
7月5日[金] 愛知県 豊橋西高等学校
での公演です

若松商業高等学校

勝央町の公演を終えて、旅班は北九州市へと向かいました。若松商業高校は昨年度『TOUCH~孤独から愛へ』の上演を行い、これまでも芸術鑑賞行事で風の公演を行っている学校です。
開演前は、生徒さんたちの元気な声が会場中に響いていました。公演が始まっても、客席の色んな所から笑い声が聞こえてきます。ヘレンがいたずらをする瞬間には『あ~!』という声も。舞台上で起こる出来事への反応がとても早く、舞台と客席との掛け合いが心地いいリズムを生み出したように感じました。なによりも生徒さんたちの『その場に共にいる』という感触が舞台上にひしひしと伝わってきました。終演後にはバックステージツアーと座談会を行いました。座談会の様子を見守ってくれていた先生が最後に、『いつか彼らが困難にぶつかったとき、今日の公演のことを思い出して、解決する道を見出だしてくれるんだと思います』と話してくれました。

座談会後に記念撮影。昨年『TOUCH〜孤独から愛へ』を見た2年生、3年生が「覚えてるよ〜!」と嬉しそうに話してくれました。また再会できますように。


光ヶ丘女子高等学校

全校生徒1200名を超える光ヶ丘女子高等学校。各部の活動が盛んに行われている学校で、風の公演は今回が初めてでした。公演には多くの保護者の方も来場し、会場となった刈谷市民総合文化センターはほとんど満席となりました。
芝居が始まり舞台に立つと、客席からの迫力を肌で感じました。真剣な眼差しで舞台を見つめ、集中した空間を作り出してくれる生徒さんたち。弾けるような笑い声でも芝居を盛り上げてくれました。カーテンコールでは、明るい笑顔で大きな大きな拍手を送ってくれて、2階席の後ろの席からも手を振り続けてくれました。終演後にはバックステージツアーと、演劇部のみなさんとヘレン役の稲葉が座談会を行いました。劇団風は、どのように稽古を行っているのか、なぜ演劇の道へ進んだのかという質問が挙がり、稲葉とじっくり話をしていました。

初めて出会ったみなさんとの公演、とても楽しかったです。今夢中になっていること、思いきりやりきってください。


丸亀城西高等学校

昨年度、台風の影響により公演が延期となってしまった丸亀城西高等学校。雨の予報も聞かれるなか、天候にも恵まれて再会の公演となりました。
この日も会場時には、生徒さんたちのエネルギー溢れる姿が見られましたが、ベルがなり会場が暗くなると雰囲気が一変し、ぐっと集中力を高め、最後まで舞台を支え続けてくれました。時おり、クスッと聞こえる笑い声、示してくれる小さな反応を感じ、細かなところまで見逃さずにいてくれていることを実感しました。
終演後は、バックステージツアーと、演劇部のみなさんと座談会を行いました。『ジミー(ヘレンの義理の兄)が自分の存在について苦しみ、アニーが周りの人が無理だと言ってもやり続けようとする姿を見て、自分の過去を思い出し共感しました』『ヘレンが言いたいことを言えない気持ちがよくわかる、自分も昔そうだった。うまく伝えられなくてヘレンのようにワーッとなってしまったこともあったけど、今日公演を見て、ヘレンの家族、お父さんはこんな気持ちだったのかなとわかった気がします』と、自分自身のことを多く語ってくれました。『言葉が魂に響きました。特に人生で幸せを見つけてほしいというアニーのセリフ。前は見つからなかったけど、今、人生を楽しいと思えます』彼らの言葉を聞いて同じ演劇部の仲間も、座談会に参加してくださった先生方も一人ひとりの言葉に驚いたり、優しく見守ってくれていました。私もみなさんの瞳と力強い言葉に心を揺すぶられました。

今日の公演が、みなさんの喜び、勇気、発見へと繋がる小さな力となってくれたらと願います。


豊橋西高等学校

香川県から再び愛知県へとバスを走らせた旅班。豊橋西高等学校では、2000年に『TOUCH~孤独から愛へ』を上演して以来、19年振りの公演となります。私たちも楽しみと緊張が高まります!今回の芸術鑑賞行事は生徒会役員のみなさんが中心となって行われた行事です。作品を選ぶところから始まり、当日の受付や司会進行のすべてを任されています。開会の挨拶のあと芝居が始まると、段々と会場の空気が変化していきました。私たちが驚かされるほど、生徒さんは自分たちの体すべての感覚を発揮して舞台に向き合ってくれました。担当の先生も、生徒さんたちの姿を見てとても喜んでいました。公演後に行ったバックステージでは、待ってました!とばかりにポンプから水を出す生徒さんたち。明るく積極的に話しかけてくれて、短い時間でしたが、とても嬉しかったし、みんなのことしっかりと目と心に焼きつけました。そしてヘレン役の稲葉と座談会へ。その間にも舞台は撤去作業が続いていたのですが、じっとその様子を見つめるひとりの生徒さんを照明の坂野が見つけました。稲葉が声を掛けると、演劇部ではないけれど音響を初めてやるため、どうしたらいいかという思いを持っていることがわかりました。そこでさっそく音響の渡辺を紹介し、色々と話をしていました。勇気を出して話してくれてありがとう。何かあればまたいつでも声をかけてください。私たちが力になれることがあれば、と思います。

 

5月から始まった春のツアーも、残すところあと2周となりました。演劇のことを、人のことを考えるのは、舞台と本気で向き合っている生徒さん、先生方がいるからだと、今、あらためて感じています。一回の公演を、その日の出会いを大切に、私たちは最後まで旅をつくり続けていきます。

アニー・サリバン役 渋谷愛


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