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『ジャンヌ・ダルク〜ジャンヌと炎』 西日本ツアー 第7週目

2016-07-04 22:40:50 | トピックス
今週は上演する学校全てが再会となる公演となりました。

6月27日(月) 福島県 浪江高校津島校/安達文化ホール

  28日(火) 岐阜県 岐阜大学教育学部附属中学校高校/同校体育館

  29日(水) 静岡県 組合立御前崎中学校/同校体育館




浪江高校津島校

浪江高校津島校は東日本大震災で被災し、今も仮設校舎で学校生活を送っています。その支援の一つとして、この公演は日本赤十字社福島県支部主催で行われました。

津島校は2014年に『ヘレン・ケラー』、2015年に『ハムレット』、に続く3年連続しての上演です。今年度での休校が決定し、最後の学年となる12人の生徒の皆さんと先生方に贈る公演となりました。









3年間日本赤十字社福島県支部の支援を受け、芸術鑑賞の時間を通じて交流を重ねてきた津島校とも最後の公演となります。担当の先生の話からは「3年間続けて良かった。芝居を観て思考を感化させられる。生徒に貴重な体験をさせられた。」としみじみと語られていました。生徒の皆さんからは、「迫力が凄くて面白かった、観入っていました」といった感想を耳にしました。その時の笑顔がとても印象にのこりました。

まだ復興は続いています。演劇を通じて我々のすべきことをこれからも届けたいとあらためて感じる時間でした。



岐阜大学教育学部附属中学校

附属中では、2014年文化庁の公演で『肝っ玉おっ母とその子供たち』、2015年『ハムレット』に続いて今回で3年連続の上演となりました。そして、演劇の発表会を毎年取り組まれている生徒の皆さんの演劇への興味、関心は驚く程の熱がありました。





開演前の体育館では養護のクラスの生徒の皆さんにバックステージツアーを行い、小道具や衣装に触れてさらに公演への期待が膨らんでいました。

終演後の副校長先生からのご挨拶では、「今、声が出ません。胸がつまって声になりません。俳優の表情、1人1人の語る言葉、照明や、音響、衣装に至るまで観入ってしまった。引き込まれました。」という言葉を頂きました。



座談会にはこの日来ていた演出の浅野とジャンヌ役の白根が参加しました。文化祭の発表に向けて積極的に質問が出ていました。演出の浅野からは、「教わるよりも、自分たちがやろうとすることを大事にしてください」といった言葉がかけられました。



引き込まれたという感覚を舞台上の私たちも受け取りながら共につくることができた公演でした。人間を観て感じていた公演の様に思います。



組合立御前崎中学校

御前崎中学校は2年前の2014年に文化庁の公演で『肝っ玉おっ母とその子供たち』で訪れています。

静かに観入る生徒の皆さんが印象的でしたが、終演後の5時間目に行われた、俳優、スタッフ1人ずつ11クラスに伺う交流の時間では、“とても元気”な印象に変わりました。舞台の仕事や夢についての質問や、ジャンヌ・ダルクの中で好きな台詞は何か、他にもユニークな質問を用意するクラスがありました。その後はほぼ全クラスが体育館に集まり、バックステージツアーが行われました。









かなり盛り上がる生徒の皆さんの姿を見た担当の先生からは喜びの声と、こういう体験をさせたかったと伺いました。また、14年に上演した肝っ玉おっ母を振り返った先生からは、「あまり人と話ができなかった子が、芝居を観てからは日常で人と話ができるようになったんです。演劇の力は想像以上に子どもたちが感じることがある」と力強い言葉を頂きました。


去年、一昨年に上演した3校ともに引き込まれたという言葉が聞かれました。その場で感じることや、また生徒の皆さんと先生方との間に生まれる時間が私たちの喜びでもあります。千秋楽まで2週間となります。ひとつひとつの出会いを大切に、新たな出会いに向かいます。

シャルル7世役 田中悟

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