風のBLOG

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2019年 秋 『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー 第二週目

2019-10-07 19:26:10 | 全国巡回公演

まだまだ暑さの残る九州ツアーの二週目は

9月30日(月)  〈大分県〉 宇佐高校  同校体育館

10月1日(火)  〈長崎県〉 九州文化学園高校  アルカスSASEBO

       2日(水)  〈福岡県〉 鞍手竜徳高校  ユメニティのおがた 

       3日(木)  〈熊本県〉 八代清流高校  やつしろハーモニーホール

       4日(金)  〈長崎県〉 長崎南山中学校・高校  同校体育館

 

での公演でした。

 

宇佐高校

宇佐高校は三年前に上演した『ジャンヌ・ダルク』以来、7回目の風の公演です。

トラックから体育館まで、100mくらいの距離があるため、前日に搬入作業を行いました。

日曜日にも関わらず、教頭先生が待っていてくれました。ありがとうございました。

 

三年間で唯一の演劇鑑賞の機会。体育館に入るや「えっ!すごい!」「舞台セットでっかい!」という、生徒のみなさんの驚きの声が。

舞台裏にいながら、これからどんな出会いが待っているのか、お互いに期待が膨らみます。

 

開演前は賑やかだった客席も、公演が始まるとジッと静まり返り、食い入るように舞台に目を向けてくれているのが印象的でした。

終演するとまた元の賑やかさに戻り、公演の余韻や感じたことを仲間同士で話していました。

 

公演後には部活動の生徒のみなさんが、元気に舞台撤去のお手伝いをしてくれました。

この日、体験したことが彼らの大事な思い出になってくれることを願っています。

教頭先生はあと二年でご定年だそうです。「また、風さんを生徒たちに触れさせたいです。」と、トラックを見送りながらおっしゃっていました。

僕たちも再会を心から願っています。

 

九州文化学園高校

九州文化学園は2009年の『肝っ玉おっ母とその子供たち』以来、10年振りの風の公演でした。

「九州文化学園の芸術鑑賞会は、風さんの公演がきっかけとなって、二十数年続いている大事な学校行事です。楽しんで見てください。」

という、放送部の生徒さんの言葉で開演。

その言葉に応えるように、実に楽しみながら、『Touch』の物語を味わってくれていました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんから「心に響く公演をありがとうございました。」というあたたかい言葉をいただきました。

公演後には、舞台裏見学が行われました。その場で呼びかけて20人程の生徒さんたちが参加してくれました。

生徒さんに混じって先生方も楽しんでくれていました。

「きっと生徒たちの心に感じるものがあったのではないでしょうか。ありがとうございました。」と、公演後に担当の先生が話してくださいました。

その表情は、生徒たちへの優しさに溢れているようでした。

 

鞍手竜徳高校

鞍手竜徳高校は、三年前に学校初の演劇鑑賞で上演した『ジャンヌ・ダルク』以来の公演です。

今回は、高校の呼びかけで、近隣の宮田北小学校の五、六年生も一緒に観劇をしました。

「よろしくお願いしまーす!」という元気なあいさつと拍手のなか開演。

小学生、高校生、客席のそこここで反応しながら、リラックスして見てくれていました。

カーテンコールでは、「感動しました。これからもたくさんの人に感動を伝えていってください。」と、生徒会長さんの謝辞と大きな拍手をもらいました。

終演後には、当日の呼びかけで、舞台裏見学が行われました。階段に登ってみたり、小道具をじっくり見たり、思い思いの時間を過ごしてくれていました。

「生徒がこんなに演劇を見るとは思いませんでした。見せられてよかった。」と、担当の先生が座長の柳瀬に話していました。

生徒のみなさんだけでなく、先生方も公演を通して驚きや発見をしてくれていたのではないでしょうか。

 

八代清流高校

八代清流高校は、前身の八代南高校から数えて今回で、風は4回目の上演になり、そのうち3回は『Touch』を上演しています。

会場のやつしろハーモニーホールは、生徒のみなさんと先生方、そして保護者のみなさんで満席になり、自然と熱気も高まります。

公演が始まると、シンと客席は静かになり、その静けさは集中力となり、はじめから終わりまで続いていました。

「心にグッとくるものがありました。」と、公演後に生徒会長さんがみんなの前で、感極まって言葉をつまらせながらも、力強いメッセージを伝えてくれました。

 

こちらの学校も、当日の呼びかけで終演後に舞台見学がありました。すると、全校の半数程のたくさんの生徒のみなさんが舞台に押し寄せてきました。そして、役者やスタッフに積極的に話しかけていました。

「まさかこんなに集まってくるとは思ってもいませんでした。何か思うところがあったんですね。」と、担当の先生は、その光景に驚いていました。しかし、先生の表情は嬉しそうでした。

 

長崎南山中学校・高校

長崎南山中学校・高校は、中高一貫の男子校です。風の公演は初めてで、演劇鑑賞自体も学校で初めての取り組みでした。

午前中に、舞台設営をしていると、授業の合間の休み時間に、生徒たちが体育館を覗きながら口々に体育館が劇場に変わっていく様子に驚きの声をあげていました。

開場すると、ギャラリーにも生徒が入り、あっという間に体育館は生徒でいっぱいになりました。

中高合わせて850人の視線は、公演が始まると舞台に一心に向けられていました。

公演後のカーテンコールでは、生徒会長さんが「ひとりひとりの役者さんの言葉や動きが心に響きました。」と、熱い感想を述べてくれました。

その言葉を受けるかのように大きな拍手のなか終演しました。

舞台撤去のお手伝いには、バスケットボール部とバレーボール部の生徒のみなさんが参加してくれました。

積極的に劇団員に声をかけながら、芝居の感想や部活動のことなどいろいろなことを話しながら、楽しんでくれていました。

生徒たちの姿を見ながら、「今日の演劇は生徒たちの心に残り続けてくれる公演だったと思います。」と、担当の先生も確かな手応えを感じてくれているようでした。

 

九州のツアーはまだ始まったばかり。今年の旅ではどんな出会いをつくっていけるのか。常に試みながら、旅版は佐賀県へ向かいます。

 

文:フィリップ役・佐藤勇太