風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本地区ツアー、スタート! 

2014-05-25 11:19:02 | 全国巡回公演


5月21日から『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』のツアーがいよいよスタートしました。
私たちにとって、新しい巡回公演のレパートリー作品です。
7月19日までの2ヶ月間、西日本地域を巡演します。

2008年の春、モルドヴァ共和国においての国立イヨネスコ劇場との共同制作・プレミア公演以来、
何回もの公演・稽古を繰り返してきた『ジャンヌ・ダルク』。
伝説の少女の「声」が、中学生・高校生といった若い観客たちにどう響くのか、大きな期待と少しの不安のなか、
山口県から旅公演は始まりました。

5月21日 山口県 聖光高等学校     同校体育館
  22日 香川県 県立三豊工業高等学校 同校体育館
  23日 岡山県 県立新見高等学校   まなび広場にいみ


聖光高等学校

記念すべきツアー初日。
聖光高校にとっても、学校創立以来はじめての芸術鑑賞会でした。
前日に体育館で準備をしていると、何人かの先生方が集まってきたりと、公演への期待の大きさをひしひしと感じます。


前日の準備には吹奏楽部の生徒さんが見学・お手伝いに来てくれました。
作品にとって重要な「ブナの木」を組み立てる生徒さんたち

俳優・スタッフとも緊張しながら本番を迎えましたが、客席の生徒さんたちがやわらかく、そしてあたたかく舞台を支えてくれました。
ジャンヌ・ダルクの声を真剣に聞こうとする生徒さんたちの姿は、これから旅をつづけていく私たちを勇気付けてくれました。


後片付けには吹奏楽部に加えて、筝曲部の生徒さんも参加してくれました!


生徒さんからの強い要望によって開かれた座談会。
終演後すぐの観客の声は、私たちにとっても学びの場であり、励みにもなります。


撤去が終わり、学校の校門を出るときには、多くの先生方・生徒さんにお見送りいただきました。
おかげさまで、いい初日を迎えることができたと思います。

香川県立三豊工業高等学校

朝6時30分からの舞台設営。
こんな早い時間から、担当の筒井先生は私たちを校門で待っていてくださいました。
昨年の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演につづき、2年連続での公演です。
開演前のあいさつでは、校長先生もそのことに触れてくださり、人のつながりを感じた一日でした。


舞台装置である、足場の撤去を手伝ってくれる生徒さんたち。
工業高校の生徒さんは道具の扱いに慣れています!


先ほどの「ブナの木」はこんな風に解体されます。


昨年『ヘレン・ケラー』でも同校を訪れた、佐藤勇太、照明の坂野貢也と生徒さんたち。
覚えていてくれてありがとう!

学校を出るとき、先生のひとりが「また会いましょう!」と言って手を振ってくれました。
学校は残念ながらあと数年で他校と統合してしまうそうですが、この「三豊工業」でぜひまた再会しましょう!

岡山県立新見高等学校

ホールでの初公演。
これまでは体育館だったので、観客席との距離感はどうだろうか・・と少し心配もしましたが、
リラックスした様子で舞台に向かってくる生徒さんと豊かな時間・空間をつくることができたのではないかと思います。


座談会に参加してくれた生徒さんたちとジャンヌ役の白根有子。
一歩ホールの外に出ると、川のせせらぎが聞こえる素敵な場所でした。

はじめてづくしの一週目。
手ごたえを感じるとともに、ここで安心することなく、目の前の観客に向かって一回一回の公演をやりきろうと、
ツアーメンバー一同気を引き締めています。

これからつづく新しい出会いに期待しつつ!

文・田中賢一(語り手役)









『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』 三週目

2014-05-23 22:00:48 | 全国巡回公演
東北は秋田県と岩手県での公演でした。
5月20日(火) 秋田県立羽後高等学校 同校体育館
   21日(水) 岩手県立西和賀高等学校 同校体育館


秋田県立羽後高等学校
19日の朝にレパートリーシアターKAZEを出発し、夕方、羽後高校に到着。
担当の鈴木建夫先生が私たちを待っていてくださいました。
木の温もりが感じられる体育館、外からはカエルの合唱が聞こえてくるなか、搬入作業を行いました。
公演当日、午前中までのテストから開放されたように、リラックスした客席でした。
さらにこの学校では、司会・進行を生徒さんたちが務め、終演後には生徒会長さんのご挨拶、花束もいただきました。
私たちはもちろんですが、生徒さんたちにとっても、心に残る時間になってくれたら嬉しいです。




搬出作業には、ハンドボール部・卓球部・バドミントン部の皆さんがお手伝いしてくれました。


階段を何度も往復して……、でも皆さん元気いっぱいで、気持ちいい笑顔でした。



岩手県立西和賀高等学校
この学校では、2005年に『星の王子さま』・2009年に『Touch』・2011年に『肝っ玉おっ母とその子供たち』を上演しています。
KAZEのメンバーとすっかり打ち解けてくださっている細腰哲浩先生が迎えてくださいました。
生徒さん、先生方、来賓の方を合わせて200人足らず、客席のひとりひとりの顔が舞台からはっきり見えます。共に呼吸を感じ合いながらの公演でした。




この学校も、撤収作業に大勢の生徒さん、先生方が積極的に手伝ってくださいました。
涼しげな顔で重たいものを楽々と運ぶ女の子たち……とてもたくましく凜々しかったです。




生徒さんのなかで、何かが発見される、何かが動く、生まれることに期待して、さまざまに気を配り尽力くださった先生方に、改めてお礼を申し上げます。
先生方から、生徒の皆さんから受け取った、たくさんのことは、次の舞台、その次の舞台で、形を変えながら新しく発見されていきます。


木村奈津子(ケート・ケラー)

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』二週目

2014-05-13 19:31:02 | 全国巡回公演
ゴールデンウィークも終わり、再び『ヘレン・ケラー』の公演が始まりました。


5月7日(木)松戸市立旭町中学校 同校体育館
  8日(金)聖和学園高等学校  仙台サンプラザホール 



松戸市立旭町中学校



千葉県の松戸市立旭中学校は前日搬入。バスケット部、パソコン部からたくさんの生徒さんたちがお手伝いに駆けつけてくれました。
さすがに元気いっぱいです。
明日の公演では生徒さんたちのほかに、地域の方々や家族の皆さんが公演を楽しみにして待っているとのこと。
今回のツアーでは初めての体育館に、当日は200人を超える大人たちが会場に足を運んでくださり、私たちも感激でした。
このような公演の場は非常に稀かと思いますが、家族や地域の方々と一緒に見ることで様々な話が起こってくることを期待してくださったのでしょう。
この芸術鑑賞のために、地域の方々が大変な尽力を尽くしてくださったとのことです。地域と学校の強いつながりの中で子どもたちを見守り、育んでいく雰囲気が伝わったきた公演でした。
みなさん非常にリラックスした客席で舞台との交流を楽しんでくれたことが嬉しかったです。




お手伝いをしてくれたみなさんはとても積極的で、笑い声の絶えない時間でした。
そして、とても力持ちでした!


公演後の座談会。ヘレン役の稲葉にたくさんの質問が集中しました。座談会が終わると、参加していた生徒さんたちが、サインをもらいに体育館内を駆け回っていました!


公演後もお手伝いしてくれたバスケット部、パソコン部のみなさん、本当にありがとうございました。これからの学校生活、楽しんでください。



聖和学園高等学校



旭町中学校での公演を終え、仙台までバスで5時間の移動。
翌日は朝7時から準備を行いました。今日は、学校行事「花まつり」の中での公演です。
2011年3月11日の東日本大震災の日、仙台も大きな被害を受けました。その年、私たちの公演を予定していた学校です。やっと今日、聖和学園高校のみなさんとの上演が実現できました。本当によかったと思います。
公演前には、お釈迦様の誕生日をお祝いをする式典が行われました。2000人という大人数にもかかわらず、生徒のみなさん全員で、この日の学校行事に取り組み、運営していく姿が感じられました。。


合唱のための指揮と伴奏の練習中。真剣です。


吹奏楽部のみなさんは、朝早くから楽器の搬入、練習を繰り返していました。



式典が終わり、私たちの公演に入っても、その集中力は最後まで見事だったと思います。
これから被災地域での公演もありますが、上演の場でのつながりを確かに感じられる出会いを続けていきたいと感じました。


文:緒方一則

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』春のツアー、スタート!

2014-05-03 20:41:05 | 全国巡回公演
2014年度の全国巡回公演、前半は『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』と『ジャンヌ・ダルク─ジャンヌと炎』の2作品が旅に出ます。

4月末より一足先に『ヘレン・ケラー』の公演がスタートしました。

4月28日(月)都立東高等学校  中野ZEROホール
  30日(水)都立千早高等学校  練馬文化センター
5月1日(木)都立紅葉川高等学校  ティアラこうとう
  2日(金)都立板橋高等学校  練馬文化センター


最初の一週間は東京の都立高校の公演が続きました。
どの学校もこの時期の芸術鑑賞行事に熱心に取り組んでいる学校で、舞台を見つめる生徒たちの姿や公演後の劇団員との交流の様子を多くの先生方が暖かく見守っていました。
そして今回の4校はそれぞれに演劇部が元気に活躍している学校でした!


都立東高等学校



春のツアー初日の学校です!江東区から1時間近くかけて、中野まで足を運んでくれました。
公演前の先生の話に引き込まれるように、生徒さんの視線が舞台に集まり開演しました。
カーテンコールでは生徒会長さんが事前に用意することなくその場で感想を伝えてくれました。全身を使って話してくれた言葉は、私たちへの最高の贈り物でした!
公演後には大勢の生徒さん、先生方がバックステージ・ツアーに参加し、そのまま客席で座談会へ。







演劇部、美術部などの皆さんと話が弾みました。



都立千早高等学校



こちらの学校はコミュニティーの大切さを学ぶということを大きな教育の柱に掲げており、生徒たちに『ヘレン・ケラー』の舞台をぜひ見せたいとの先生方の想いから今回の公演が実現しました。
演劇部員は人数が多く活発、そしてとても仲が良い雰囲気が印象的でした!座談会も盛り上がりました。
また、千早高校では思いがけない嬉しい出来事がもう一つ。4年前にレパートリーシアターKAZEに職場体験に来ていた女の子(当時中野区内の中学2年生でした)が現在千早高校の3年生になっていて、公演後に楽屋を訪ねてくれました。
特に職場体験の担当をしていたアニー・サリバン役の渋谷愛とは久しぶりの再会を喜び合っていました。




都立紅葉川高等学校



まず開演前に校長先生が「今日の公演は演劇に全てをかけている人たちの舞台です。」と話をしてくれました。
それに応えるように、客席の生徒さんたち一人一人が公演を共に創り出してくれました。
座談会には、ヘレン役の稲葉礼恵とパーシー役の倉八ほなみの二人が参加しました。自身の生き方や将来を考えている生徒さん、生徒たちの夢をどう後押しできるかと考えている顧問の先生の両方からたくさんの質問が出ました。


都立板橋高等学校



昨年、『肝っ玉おっ母とその子どもたち~あとから生まれてくる人たちに』で初めて板橋高校の皆さんと出会い、その場で2年連続の公演が決まりました。
カーテンコールでの挨拶で渋谷が「去年の舞台に出演していた人がこの中に一人います。」と言うと2、3年生の皆さんとは「誰だ、誰だ」と周りの人たちと顔を見合わせていました。答えは医者役の栗山友彦でした。髭とメガネでわからなかったでしょ?
バックステージ・ツアーでは生徒さんだけでなく先生方も興味深く舞台を見学していました。
そして板橋高校の行事担当の先生は、なんと渋谷愛の高校時代の先生だった方でした!






嬉しい出会い・再会の多い東京での学校公演でした。
これから『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』は関東・北関東・東北・甲信越・北陸を巡っていきます!
  

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』2013秋 西日本地域・東日本地域 最終週

2013-12-25 11:23:03 | 全国巡回公演
各地の高校では期末考査を終え、冬休み前の一週間。
11月からの『星の王子さま』の旅公演を挟み、約一ヶ月ぶりとなる『ヘレン・ケラー』の公演に出発しました。5月からの今年の巡回公演の最後の週でもあります。


12月17日(火) 安房高校(千葉県)  千葉県南総文化ホール





生徒の皆さんと先生方、そして保護者の方もこの公演をとても楽しみにしているというお話の通り、たくさんの方にご来場いただき、1200席のホールがほぼ満席となりました!
客席の皆さんの生き生きとした反応、視線をひしひしと感じる公演でした。
公演後には演劇部の皆さんはじめ、ぜひ舞台裏を見たいと来てくれた生徒さん、そしてこの公演を支えてくれた係の先生方とバックステージツアーをしながら交流を深めました。
以前、木更津や銚子の学校でお世話になった先生との再会や、今回初めて担当になったという先生が「また3年後、演劇をやりますからぜひ来て下さい!」と笑顔で言って下さったことも嬉しかったです。


12月18日(水) 寄居城北高校(埼玉県)  同校体育館

千葉からの移動で夜9時過ぎに到着した劇団員を3名の先生方が温かく迎えて下さり、泊まり込みで公演準備に協力してくれました!
公演当日は関東でも雪(!?)という予報でしたが、寒さにも負けない生徒の皆さんの熱気が伝わってきました。ラストシーンで水が飛び散った時は、さすがに最前列の生徒たちさんはビックリしましたね!!
今回は生徒会の主催行事ということで、生徒会役員のメンバーが開会から舞台の撤去まで中心になって頑張ってくれました。公演が終わった午後は、バスケ部、バレー部などたくさんの有志の生徒さんが体育館に集まって下さり、片付けを手伝ってくれました。あちらこちらで劇団員と生徒さん達、劇団員と先生方の輪ができて、話が盛り上がっていました。








12月19日(木) 館林商工高校(群馬県)  館林市文化会館

今年のツアーの千秋楽です。
2時間の公演を終えて代表の女子生徒さんが、公演中にメモしたアニー・サリバンの台詞をもとに今の想いを語ってくれました。
「“あと、あなたに覚えてほしいのは、みんなと話せる言葉。そして、生きている幸せ”という言葉が一番心に残っています。最初がヘレンの誕生の場面で始まり、ここがヘレンの第二の誕生だと感じたからです。そして、“ひよこはいつか殻を破って出てくるもの”という言葉。人と理解し合うこと、コミュニケーションを取ることは本当に難しいことだと思う。だからこそ、難しいからこそ、人と繋がっていきたいと思いました。」
ステキな言葉をいただきました!どうもありがとう。
そして、クリスマスの袋に入った記念品は・・・館林商工高校が企画・販売している飴でした!!その名も「利根川と渡良瀬川に囲まれた大地で誕生した飴」
ステキなプレゼントもありがとうございました!




この旅での出会いを一人一人の心に刻んで、また来年に向けてスタートします。

公演を終えて劇場へ戻ると、九州を巡っていた『Touch』班と、なんと同時に到着!!
このあとすぐに『Touch~孤独から愛へ』の凱旋公演を行います。3ヵ月の充実した旅公演を終えての舞台を、ぜひ見にいらして下さい!
  

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2013秋 西日本地域・東日本地域ツアー 

2013-12-25 11:17:07 | 全国巡回公演
茨城県の霞ヶ浦高校・霞南至健中学校、東京都の聖徳学園高校で行った『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演から1ヶ月と少し。
霞ヶ浦高校・霞南至健中学校、聖徳学園高校の皆さん、ブログへでの公演の様子をお伝えするのが遅くなってしまって本当にごめんなさい。
皆さんと出会えたあの日のことは、今でも鮮明に覚えています!!


霞ヶ浦高校・霞南至健中学校

舞台装置を設営するために公演の前日、旅班は体育館を訪れました。
するとそこで待っていてくれたのは屈強な男子生徒の皆さん。
レスリング部3年生が、あれよあれよと言ううちにトラックから荷物を運び出してくれました。
逞しい身体とさわやかな笑顔の皆さんにお手伝いありがとう。

本番では体育館いっぱいに生徒さんたちが座っていて、高揚感溢れる空間となりました。
皆さんがつくってくれた空間から、人と人が出会うこと、同じものを分け合おうとする姿勢というのは、何かに挑戦しようと試みる力になっていくのではないかと感じました。
とっても楽しい時間となりました。







芝居が終わってからは生徒会、演劇部の皆さんとの座談会が行われました。
それぞれの活動に真摯に取り組んでいる様子が皆さんの質問や表情から伝わってきました。
3年間の高校生活は長いようであっという間のようでもありますよね。
そのエネルギーで学校を盛り上げていってください!!





体育館ではバレー部、レスリング部、野球部、バスケ部の大勢の皆さんが、これもあれよあれよという間に荷物を運び出してくれていました。
会話も笑いも絶えない時間は最高の旅班にとって最高の思い出となりました!!
ありがとうございました。


聖徳学園高校

聖徳学園高校では1年生の皆さんが観劇を行いました。
会場となった中ホールにぎゅっと詰まった空間が出来上がり、お互いを身近に感じることができました。大きな声としては聞こえなくても、友達と思ったことを口に出しながら見ている姿は、この芝居の何を見ているのかをダイレクトに受け取ることが出来る瞬間です。
題材の時代は1880年のアメリカになっていますが、聖徳学園の皆さんの視点は、その時代を超えて現在でした。自分、自分の周りにいる人たちのことを照らし出しながら舞台を見る皆さんの存在が私たちにとっての刺激となりました。

カーテンコールが終わってすぐ、各クラス1組ずつと俳優が舞台上で記念撮影を行いました。
少しずつの時間でしたが、皆さんが俳優と交流してくれた姿が記憶に残っています。
この日に思ったことや考えたことを、いつの日か思い返してくれたらと願います。


両校の皆さん、今は冬休みですね。
新しい年を迎えると、きっと気持ちが引き締まったり、新たな事へ思いが馳せることもあるとでしょう。いつの日かまたどこかで皆さんと会える日が来ることを楽しみにしています。



Touch~孤独から愛へ 2013秋 九州ツアー 最終週

2013-12-20 19:17:37 | 全国巡回公演
9月22日に東京を出発し、9月24日に初日を迎えた『Touch』の長い九州ツアーも、いよいよ13週目。ラストの週に入りました。

12月16日 鹿児島城西高校(鹿児島県)
  17日 熊本工業高校(熊本県)
  18日 鹿児島工業高校(鹿児島県)



鹿児島城西高校

昨年春、研究生として入団した高階ひかりの母校です。彼女をよく知っている先生方や後輩たちも沢山います。体育館での午前・午後の2回公演でした。





↑いよいよ開場。開演が待ち遠しい様子。

リラックスした客席で、自分のことのように『Touch』を見ている姿が印象的でした。







↑ここでも沢山の生徒たちが片付けを手伝ってくれました。

また前日の仕込みから当日まで、前生徒会長の大山君がお手伝いの生徒たちをスムーズに仕切ってくれました。



↑代表して記念の色紙を受け取る大山君。



↑最後まで手伝ってくれた部活動と芸術文化コースのみなさんと、それを撮影する先生の後ろ姿。


熊本工業高校

今回は、熊本県立劇場コンサートホールでの特設仕込みで上演しました。



↑コンサートホールのシャンデリアの下に組まれた『Touch』の舞台。



↑開演を待ちわびる客席。

1200人をこえる生徒たちが、喰い入るように見つめている姿が印象的でした。



↑「誰かを元気づけてやれる人間になりたいと思いました」と感想を述べてくれた生徒会長の林君。
心のこもったお礼の言葉をありがとうございました。


鹿児島工業高校

風の公演は8回目、『Touch』も3回目という学校です。今回は体育館での公演となりました。



↑鹿児島といえども寒くなってきました。体育館にはストーブが設置されました。



↑開演前の1コマ。



↑1100人の生徒たちが入場します。

生徒がびっしり入った体育館は、自分自身と対話しながら『Touch』を見つめているといった空間になりました。
九州ツアーの千秋楽に相応しい印象的な公演でした。











↑千秋楽。最後の片付けの様子。



↑後片付けを手伝ってくれたみなさんと。


9月24日に福岡県・希望が丘高校で初日を迎えてから12月18日の鹿児島工業高校まで、『Touch』は56ステージの上演を行ってきました。
そして、さまざまな出会いと別れをしてきました。
その一つ一つが私たちにとって『Touch』を公演していく原動力となりました。
あらためてお礼を申し上げます。

さて、次はいよいよ12月23日~25日のレパートリーシアターKAZE凱旋公演です。この公演で『Touch』の九州ツアーは本当に千秋楽となります。


文:柳瀬 太一






Touch~孤独から愛へ 2013秋 九州ツアー 第12週目

2013-12-15 07:55:02 | 全国巡回公演
(トップの画像は今週最後の佐賀工業高校の皆さんとの一枚)

12月9日 明豊中学・高校(大分県)
  10日 苅田工業高校(福岡県)
  12日 佐賀工業高校(佐賀県)



明豊中学・高校

いよいよツアーも終盤、今週は大分県は別府から始まりました!



↑開演前、会場となったビーコンプラザで大盛り上がりの生徒の皆さん。



↑中学一年生から高校三年生まで一階客席をびっしりと埋めながら開演の時を待っています。

最初から最後まで『Touch』を楽しんで観てくれた全校生徒の皆さん、カーテンコールでの温かい拍手は彼らの心の中になにかが残った証しなのかもしれません。



↑公演後に楽屋を訪ねてくださった担当の先生も子供たちの様子にとても喜んで下さっていました。


苅田工業高校

苅田工業高校では17年前に『ヘレン・ケラー』を上演していますが、風の舞台も芸術鑑賞行事もその公演以来。担当の先生も校長先生もその『ヘレン・ケラー』を覚えてくださっていて、今回の公演を企画して下さいました。

多くの生徒にとって初めての生の舞台。物語が進むに連れて彼らもその中にのめり込んでいくようなそんな客席でした。



↑カーテンコールで挨拶をしてくれた代表の男子は「最初は難しいのかなと思ったけれど、人の当り前の感情を伝えてくれているんだと感じ、本当に感動しました」と語ってくれました。



↑公演後の楽屋前。「やっぱりこの感動は見せなければ子供たちに伝わらない」「この取り組みを今後も続けていきたい」という先生方の言葉は、今回の公演が苅田工業高校のこれからにも繋がっていくものになったことを本当にうれしく思いました。


佐賀工業高校

去年・今年と続いている『Touch』の九州ツアー、なんとこの二年間で佐賀市内の学校での上演は11校目になります。
この市内のほとんどの高校生が観た『Touch』、この学校の皆さんは時に歓声を上げながら一緒に本番を創ってくれました。



↑カーテンコールで「家族や友だちのことを思い浮かべた」という言葉をいただきました。きっと子供たち一人一人の中に重なるなにかが感じられたのだと思います。





↑公演前日の搬入も、上演後の片付けも沢山の生徒が手伝ってくれました。



↑片付けが終わり、最後に記念の色紙をプレゼント。写真のとおり大いに喜んでくれました。



とうとう今年の九州ツアーは残り一週間となりました。実は来年から九州ツアーの演目は『ヘレン・ケラー』に変わるため、二年続いた『Touch』の九州ツアーの最後の一週間となります。
この二年間約100ステージでおこった様々な出会いにあらためて感謝しながら、残り4ステージも客席の子供たちとともに心に残る舞台を創っていこうと思います。


文:佐野 準

Touch~孤独から愛へ 2013秋 九州ツアー 第11週目

2013-12-07 16:13:58 | 全国巡回公演
舞台装置の2階からは、こんなふうに見えます。

いよいよ師走になりました!

12月2日 島原商業高校(長崎県)
   5日 北九州工業高等専門学校(福岡県)


島原商業高校


島原城のお堀端


まるでお城の入口のような校門


そして背後には雲仙普賢岳(あいにくの天気ではっきり見えませんが・・・)

歴史と大自然の息吹を間近に、脈々と受け継がれたきた人間の営みの深さが感じられました。

そんな中、生徒さんたちは前日の搬入からお手伝いしてくれました。



今か今かと開場を待つ生徒さんたち。


開演直前の暗転では「おお~っ!」と歓声が上がり、期待のこもった拍手でスタート!

上演中もそれぞれひとりひとりの笑い声や驚きの声が聞こえてくるような
おおらかで、とても元気のいい皆さんでした。

終演後も本当にたくさんの生徒さんたちがお手伝いしてくれました!
体育館からトラックまでの長い道のりを楽しみながら何度も往復してくれました。






皆さん、本当に助かりました。
ありがとうございました!


北九州工業高等専門学校


体育館いっぱい、超満員の客席。
12月の体育館だというのに少し汗ばむくらいの熱気に包まれました。



「やりたい事をやっている人たちの姿を見てほしい。」という担当の先生のメッセージを受けた学生さんたち。
今までの人生、これからの生き方、そして私たち“風”のやりたい事、やろうとしている事・・・
『Touch』を通して何かを探し、見つめながら自分のなかでスパイラルを起こさせているような、静かながら強いうねりを感じました。

終演後の舞台見学は大勢の学生さんたちが詰めかけてくれました。




そして、撤去を手伝ってくれました。









学生会と有志の皆さん、びっくりする速さで終わりました。
ありがとうございました!

そして今週はもうひとつ。
3日と4日の二日間、文化庁“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”で中国地域を巡演している、『星の王子さま』の公演班と合流してきました。



3日、伊佐中学校・伊佐小学校(山口県)の合同公演では、小学生の皆さんがカーテンコールでとってもステキな友達の歌をプレゼントしてくれました。
思わずホロリとする綺麗な歌声でした。

4日、大蔵小学校(山口県)では、小学校から高校まで同じ学校に通い、高校の野球部ではバッテリーを組んでいた同級生が長い年月を経て偶然同じ舞台に立つという、これまたステキな瞬間に立ち会うことができました。
↓こちらです


飛行士役の緒方(写真中央向かって左)と地理学者役で参加出演の磯村校長先生(写真中央白衣の方)。
こんな事があるものなんですね。
縁(えにし)の不思議を感じます。

人生の中で幾度となく繰り返される出会いと別れ、そして再会。
実は、北九州工業高等専門学校の3年生以上の皆さんとは2011年の『ハムレット』以来2年ぶりの再会でした。
またいつか、どこかで皆さん“再会”出来ることを願っています。

『Touch』の旅公演も早いもので、あと7ステージとなりました。
23日からの凱旋公演も含めると10ステージ。
最後まで演劇の持つ可能性とは何か、演劇にしかない可能性とは何かを探し続けたいと思っています。

今週も公演のためにご尽力くださった先生方、素晴らしい時間と空間をともに創ってくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。



文:仲村三千代

Touch~孤独から愛へ 2013秋 九州ツアー 第10週目

2013-11-30 21:36:21 | 全国巡回公演
今週は、大分県佐伯からスタートです。

11月25日 佐伯豊南高校(大分)
   26日 吉野東中学校(鹿児島)
   27日 九州産業大学付属
   28日  九州産業高校(福岡)
   29日 東峰中学校(福岡)


佐伯豊南高校

風の公演は7回目。2年前に『ハムレット』を上演しているので、
3年生とは久々の再会となりました。
ひとりひとりが、敏感に、細かいところまで見てくれていました。



開演前、担当の先生の呼びかけで、客席にいる生徒、先生のみなさんから、
舞台裏でスタンバイしている劇団員へ
「こんにちはー!」
の、あいさつで開演。



カーテンコールでは、生徒会長さんが「当たり前に思っていた、家族や周りの人からの愛情を大切にしようと思いました。」と
真っ直ぐなメッセージを伝えてくれました。







舞台撤去のお手伝いには、100人近くの生徒のみなさんが参加してくれました。
お祭りのように盛り上がりました!



「トラック、バスを見送るまでが芸術鑑賞です!」という担当の先生。
多くの皆さんが、見えなくなるまで手を振ってくれていました。


吉野東中学校

2009年の『肝っ玉おっ母』以来、4年振りの風の公演でした。
前任の担当の先生が『肝っ玉』を見て、「また風を見せたい!」と
劇団に問い合わせをしてくれたことで実現しました。
リラックスしながら、目の前の出来事にストレートに反応してくれていました。



大きな拍手のなか開演。
体育館全体が、期待につつまれます。





元気な男の子たちと部活動の生徒さんが舞台撤去を手伝ってくれました。



舞台撤去後の1枚。手伝ってくれた生徒、先生の皆さんと。


九州産業大学付属九州産業高校



2日間で3ステージ。2200人を超える生徒さんが観劇しました。





開演前にパシャリ。生徒も先生も公演を楽しみにしてくれていました。



1日目は、特進科の1~3年生と普通科の3年生。学校を巣立っていく3年生の
多い回でした。
それぞれの道へ踏み出していく3年生。一緒に見ている1,2年はそんな彼らのことも
感じながら、しっかりと芝居に目を向けてくれていました。



2日目の午前の回は、機械科の1~3年生が観劇。
静かな客席は、集中したエネルギーに満ちていました。



最後は、普通科の1,2年生。
楽しみながら、そして考えながら見てくれていました。
これからの学校を引っ張っていく彼ら。カーテンコールでは、「ありがとうご
ざいました!」
という力強い言葉を送ってくれました。


東峰中学校



去年『Touch』を上演した高校の先生の紹介で、劇団に問い合わせがあり
、公演が実現しました。
全校生徒57人との公演。なんとも贅沢な公演でした。
寒い体育館のなか、ひとりひとりが、驚き、笑い、何かに触れながら見てくれていました。



カーテンコールでは、あたたかい拍手が体育館に響きました。







舞台撤去には、3年生とほとんど全員の先生方、事務の方までが手伝ってくれました。
生徒はもちろん先生方も興奮しながら、楽しんでくれていました。



今週は、人と人とのつながりと強さを改めて感じました。
可能性をたくさん持った若い観客との出会い。
演劇というものを通して、若い彼らに何かを感じてほしいという熱意をもった先生方の姿。
一回の公演のなかで、目に見えないさまざまな交感が起こることに歓びを感じ、
しっかりとやり抜いていきます。

文:佐藤勇太(フィリップ)