ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】七人ぐらいの兵士

2015年07月26日 | 演劇

予想をいい意味ではるかに裏切ってくれた作品だった。
さんまさんが主演と聞いて、コメディとか何かのパロディなのかな、と勝手に思っていた。

札幌に住む幼馴染の友人はさんまさんの大ファン。
今回彼女が出張で上京する日に、たまたま公演があり、チケットをGET

暑い暑い土曜日の昼間、渋谷のシアターコクーンまで二人で出かけて行く。

舞台は戦時中の中国大陸。
大阪出身でダメ兵士ばかりの分隊のリーダー木下が生瀬勝久さん。
かつて漫才師だったけれど、妹の恋人でもあった相方に失踪された過去がある。

分隊のメンバーは
通信兵片岡が中尾明慶さん。

一等兵は

熊田が「相棒」の「ひまか?」でおなじみ山西惇さん。
小澤が八十田勇一さん
鎌田が森田甘路さん

二等兵は

何をやっても失敗ばかりの田中ひろみに温水洋一さん
まだ大学生の西口〆太はかわいい子役だった須田健太くん
いつもは怖いけど本当は情の深い軍曹に中村育二さん

紅一点、従軍看護婦と亡くなった生瀬さんの妹を演じるのが内田由紀さん。
結核でなくなってしまうさくら役の時は、死を目の前にしても明るく冗談を言うちゃきちゃきの大阪っ子。
一転しててきぱきと仕事をこなす看護婦さん。
女らしさと凛々しさが共存するステキな女性だ。

そして、木下(生瀬さん)の失踪した相方で、野戦病院に仮病を使い入院し続ける上等兵水嶋が明石家さんまさん。

自分と妹を裏切った水嶋を、自らの除隊を延期してまで分隊に引き入れ、復讐をもくろむ木下。
なんとか脱走しようとあの手この手の水嶋。
一見どうしようもない水嶋だけれど、ともすれば希望を失ってしまう戦場で常に前向きに明るく、
周りのみんなの気持ちも奮い立たせていく様がとてもかっこいい

「自分のせいで仲間が前線に送られた」と悩む片岡には「あいうえお順で選ばれたんだ」と
とっさの嘘で彼の気持ちを救い、
慰問団が来ると言えば、「自分たちも飛び入り参加でき、一番上手だった人は慰問団と一緒に日本に帰れる」
と出まかせを言って、お笑いの練習でみんなを明るい気持ちにする。

わがままで自分勝手なようで、懐の広い、頭の回転の速いステキな男をさんまさんがクールに演じている。

かと思えば、さんまさんのアドリブコーナーが 劇中、時々あって、
共演者の人たちがつっこまれてしどろもどろになって、しっかり笑いも取っている。
後ろの方で笑いながら見守っている生瀬さんが「そろそろいい加減に・・・」と止めに入るまで
しつこいくらいに延々とつっこみが続く。

コントの舞台の時もそうだけれど、そうやって上演時間が結構延びる。
観客にとってはうれしいけれど、夜の部などは電車の時間などもあり、時計を見だす人がいると舞台上から注意されたりしている。

戦争中の理不尽な悲しみや苦しみと、その中でもなんとか明るく前向きに生きようとする兵士たちの姿に泣いたり笑ったり。

結局は時代の波に抗えず、一人、また一人と舞台から兵士が消えて行き最後は通信兵の片岡(中尾さん)生瀬さんとさんまさんの三人が生き残る。

でも、この二人もやはり突撃しなければならず、看護婦の内田さんの絶叫の中、
さあ行こうかって言う二人の後ろ姿のストップモーションで幕が下りるのだけれど、この姿がクラクラするほどかっこいい

細身で長身の二人のシルエットがなんとも絵になるのだ。

そのシルエットの前で、通信兵の中尾さんが無線で援軍を求め続ける。
やっと無線が通じて犠牲になった人数を聞かれ「七人ぐらいです」と、ここでタイトルの意味がやっとわかる。

げらげら笑いながら観ていたけれど、最後は涙が・・・。

折しも何やら怪しい法案が、半ば無理やり国会を通過して世間は反戦ムード。
たまたまだったかもしれないが、かなりのメッセージを伝えていたと思う。

 

このパンフレットの表紙にあるように、若葉ライトレフトというコンビ名が、敵国の言葉だからと「みぎ」「ひだり」
などと変えなければならないおかしな時代。
こんな日々が二度と訪れないことを願ってやまない。


さて、この舞台を観るまでに、私たち(私?)は結構いろんなことをしていた。

彼女が上京したのはこの2日前の木曜日。

宿泊先が千葉だったので、今回は羽田まで車で迎えに行ってみた。
私は、羽田までは行けるけれど、都内には行けず、家(千葉)に帰ることしかできない、という残念な実力の持ち主。

こんなチャンスはめったにないので、思い切って初めて羽田からちょっと先まで行って、
アクアラインを通り、海ほたるに立ち寄り、木更津から千葉に向かおう、と心に決める。

彼女と同僚を車に乗せ、ちょっとドキドキしながら羽田を後にする。

羽田から海ほたるは思いのほか近くて、30分もかからない。

夕方の海ほたるはとてもきれい。
この日はお天気も良かったので、富士山もきれいに見える。



途中渋滞もなく、割とあっさり宿泊先まで無事に送り届けることが出来た。

翌金曜日、彼女は朝から研修で、私は大阪から仕事で上京中の元同僚とランチ。
超多忙な元同僚は、上京し、時間がとれるときは必ず声をかけてくれる。

いつもごちそうになってばかりなので、この日は、チケットサイトですでにチケットをゲットしていた
カレッタ汐留46階にあるお寿司屋さん「美寿思(みすじ)」でお寿司のコースを。

私達は握りのコースだったけれど、入ってくる人たちの大半が海鮮丼を頼んでいる。
それが有名なのかもしれない。

46階からの景色を眺めると



向かい側に、昔、竣工時の検査の仕事をしたタワーマンションが見える。
ちょっと懐かしい。

このあと、ちょっとお茶をして、バタバタと彼女と別れ、一度家に帰る。

せっかく、時間を作ってくれたのにごめんなさい。

でも、お話しさせてもらうといつも前向きな気持ちになれて、ホントに楽しい。
次回また声をかけてくださいね。

で、飯田橋で幼馴染と待ち合わせて、息子の同級生のお母さまのお店へ。

今年の冬まで新橋でお店をやっていたが、飯田橋に移ったというので行ってみる。



馬刺しとかゴマサバとか、相変わらずお料理が美味しい

私は全然お酒が飲めないけど、彼女はメニューの順番に焼酎を堪能していた。

お店が混んできたので有楽町に移動し、ビルの屋上のビアガーデンを見つけて、もう一杯

ああ、私も飲めたらもっともっと、あと100倍は楽しいに違いない

なんだかんだで11時過ぎまでうろうろ。
でも大丈夫

なぜなら、この日彼女の泊ま勝どきのホテルに私も一緒に泊まることになっているからだ

途中のコンビニでコーヒーを買い、彼女の部屋でおしゃべりをしていたら、彼女の声が不穏なかすれ具合。
前日とこの日滞在していた研修センターの冷房が強過ぎて、喉が痛くなってきた、という。

翌土曜日の朝は築地に行く予定だったのだが、彼女の声がますますヤバい。

勝どきからはすぐ近くなので、とりあえず行ってみると、海鮮丼のお店や天丼のおみせは長蛇の列。
炎天下の築地は結構きつくて、とても生ものや天ぷらを食べる気にはならず、軽く立ち食いできるものをつまんだりしながら、
早々に引き上げて渋谷に向かう。

実は私は築地市場はこれが初めて。

彼女が誘ってくれなければ、一度も行かないまま、市場はお引越ししていたにちがいない。
貴重な経験をさせていただきました。

そして、このあとさんまさんの舞台、と続くのだ。

舞台の後、銀座に行って、早めの夕食を軽くいただく。
彼女はもう一泊して、翌朝札幌に帰るという。
ちょっと熱が出てきたかも、という彼女を、銀座4丁目でタクシーに乗せ、別れた後、
夢から覚めたように自宅へ帰る。

なんて盛り沢山な3日間

外泊する主婦を快く送り出してくれた家族に感謝し、三越の地下でお惣菜を買って、家に帰ろう

翌朝のメールでは熱も下がり、空港へ向かっているとのことで一安心。

友達が上京すると、自分ではいつでも行けるなどと思って結局行かないところに行くことが出来て、とても新鮮。
見慣れた場所でも違った視点で楽しむことが出来る。

ホントに楽しいひとときでした。
ありがとう

また会いましょう





















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