ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

今ひとたびの修羅

2013年04月14日 | 演劇

こてこての任侠映画を観ているかのようだった

原作が「人生劇場」の「残侠篇」だというから、当然と言えば当然なのだけれど

主演は堤真一さん

かっこいい

この日の劇場は、初台にある新国立劇場。

お付き合いいただいたのは 大学時代の同級生

彼女と会うのは、昨年11月に黒柳徹子さん主演の「ルーマーズ」という舞台を観て以来

彼女はちょっと遠くに住んでいるので、そうちょくちょくは会えないし、
電車の時間もあるので、夜遅い時間までお付き合いいただくわけにもいかない

ということで、彼女と舞台を観るときは、午前中に待ち合わせて、ランチをいただき、
昼間の公演を観て、そのあとちょっとお茶をしながら、おしゃべりをして解散ってかんじ。

彼女も私も、堤真一さんが大好き

舞台の内容はどうあれ、堤さんが主演ってことだけで、もういいのってくらいのつもりだったが、
これが、なかなか楽しい舞台だった

日本が、先の見えない戦争に突入していく前の、昭和初頭の東京・深川が舞台。

渡世人の飛車角こと小山角太郎が堤さん。

彼が心から愛する女性、おとよに宮沢りえさん。

彼が服役中に、寂しさに耐えきれず、彼の舎弟(岡本健一さん)のもとに走ってしまう、ヒドイ女の人なのだけれど、
宮沢さんが演じると、寂しいんだからしょうがないか、って感じてしまうのが不思議。
ものすごく妖艶ななかにも、かわいらしさが垣間見えて、とっても魅力的。

対照的なのが、ぱっとしない小説家 青成瓢吉を演じる小出恵介さんを献身的に支える
お袖役の小池栄子さん。
どんなに裏切られても、彼一筋で、彼がほかの女性のもとへ行ってしまってもなお、
彼を思い続けるけなげな女性を好演。

テレビで見るよりもずっと顔が小さくて、はっとするほど美しい

社会運動家として投獄されてしまう横井役の鈴木浩介さんや、
その恩師黒馬先生役の浅野和之さんは、いつ舞台を観ても、どこかにいらっしゃる気がする。

要所要所で登場しては、笑いを誘い、存在感を見せつける。


今回、いぶし銀の魅力で、ホントに素敵だったのは
老侠客、吉良常役の風間杜夫さん。

飛車角の男気に惚れて、一肌脱ごうと決め、恩義のある人物の息子の青成のことを
わが子のように気にかけ、そこにかかわる女たちを案じて窮地を救い、自分のことは二の次。

皆が幸せになったのを見届けて、自分の最期の在り方を自分で決めて・・・。

登場人物がみんな昭和の匂いがプンプン漂う、超アナログな舞台だったけれど、
任侠ものは結構好きなので、わたし的にはとっても楽しめた

だって、高倉健さんも大好きだし

何より、男性陣の着流し姿がとっても素敵。

堤さんの着流し姿と立ち居振る舞いは見事すぎて、言葉にならない・・・


途中、宮沢りえさんが、心情を爆発させる切ないシーンでalanという女性歌手の歌が流れる。
コテコテ感の演出かもしれないが、個人的には無いほうがよかったのに(スミマセン)、と思っちゃう。
ちょっとやりすぎ感がいなめない。

それでなくても、任侠映画的な、音楽がバックに流れていたことだし。


ともあれ、大衆演劇って感じで、盛りだくさんの3時間弱、本当に楽しませていただきました

なんだか、元気が湧いてきて、さあ、またがんばろうって気持ちになる、
とてもすっきりする舞台でした

友人と二人、肩で風を切る勢いで劇場を後に。

お付き合いいただき、ありがとう

また、行きましょうね





















コメント
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