4月26日 サントリーホール
N響定期公演 第1982回
4月のN響はパーヴォ・ヤルヴィのシベリウスを選びました。
プログラム
シベリウス/交響曲第4番イ短調
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲*
チャイコフスキー/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
指揮:#パーヴォ・ヤルヴィ ピアノ:#マリー・アンジュ・グッチ*
マリー・アンジュ・グッチ
グッチは早熟の天才として、ここ数年ヨーロッパの音楽界から最も注目を浴びているピアニストのひとりである。
1997年アルバニア生まれ。13歳でパリ国立高等音楽院ピアノ科に飛び級入学。
グッチは、完璧なピアノ・テクニックを誇るのみならず、その驚くほど幅広い色彩表現によって、ピアノ演奏の次元を超える。
『コンサート・クラシック』
その多様なサウンドと色彩ゆたかな演奏は、ピアノ音楽を超越している 『フィガロ』紙
初めて聴くシベリウスの4番。昨年はよく演奏されて、確か1番と2番は聴いたと思います。
4番はなかなか演奏されない交響曲。この難解な曲をまたNHKの聞き逃し配信で聴きながら思い出しています。
シベリウスが一番困難な時代に書かれたという交響曲。時代は第一世界大戦前夜です。
暗く重苦しい空気の中で物語があちこちに展開して行くように支離滅裂に音楽が進んでいきます。
ちゃんと読んだことはないけど、メルヴィルの「白鯨」みたいな曲?
ヤルヴィがこの曲は演奏会の最後には演奏できないと語った、突然求心力を失い終わる最終楽章。初めて聴くとこれで
終わり?と思ってしまうほど。いろいろ論争を生んだ曲のようですが、これもありかと思いました。
長い間都民劇場で海外のオケばかり聞いていたのですが、N響も世界に通用するオーケストラになったのだと
思いました。音がすごくきれいでした。N響ばかりではありませんが、新日フィルでもそうかと思います。
2曲目はあのラフマニノフの有名なパガニーニの主題による・・でダイナミックな演奏はシベリウスと対極。
思いっきり華々しく・・・ そして新鋭のピアニストのすごいこと。ピアノが打楽器であることを改めて感じました。
そしてそんなに大きくない彼女なのに、ピアノが小さく見えて・・・
ダイナミックであり、そして抒情的なところはたっぷり聴かせてくれました。拍手は鳴りやまず、反響がすごかったです。
3曲目はダンテの神曲を題材にしたチャイコフスキーのフランチェスカ・ダ・リミニというまた激しい曲でした。
この曲も初めての曲でした。第1曲目から2曲目の展開、そして最後の曲と圧倒され続けのプログラムでした。
ドラマティックな曲はチャイコフスキーの得意とするところかしら・・ 最近イタリア語のレッスンでも神曲の出だしだけ
少し紹介されて、イタリア人ならだれでも知っているというところですが、まだ何も神曲についてわかっていない私です。
また昨日(5月5日)は運よくイタリア文化会館での朗読劇「ダンテの声」を見ることができ、少しダンテの世界に興味が
わいてきたところです。
大満足のコンサートでした。5月はファビオ・ルイージのフランス音楽、6月はノセダと庄司紗矢香と楽しみな
プログラムが続きます。
最近来たN響のニュース・レターで夏の特別公演で今注目のピアニスト北村朋樹が演奏することを知り、これは是非行って
みたいかしらね。最近北村朋樹の追加公演の案内があったけど即完売していました。
休憩と帰りにはBプロ定期会員のA子さんと久しぶりにお会いすることができ、少しだけお話しすることが
できました。帰りにはとにかく圧倒されたよね~と話しながら・・・
April 26 2023 Roppongi