Reflections

時のかけらたち

Night Falls by Alice Sara Ott

2018-09-25 23:50:27 | music
闇の世界と光の世界が混ざり合う、「逢魔が時」を旅するコンサート

――今回のコンサートタイトルや選曲について、思い入れなどをお聞かせください。

アリス=紗良・オット:タイトルの「ナイトフォール」というのは、日の入りの直後の薄暗い時間、闇の世界と光の世界がぶつかり合って混ざる、そういう時間です。今回選んだ曲のムードは、まさにナイトフォールを表していると思って、この言葉を選びました。わたしは人間にも必ず闇の部分と光の部分があると思っています。場合によっては、それが混ざってしまって、差が無くなってしまう時もある。それは人間の中のナイトフォールだと思っているんです。




アリス=紗良・オット ピアノリサイタル
9月25日(火)
東京文化会館大ホール

プログラム 
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
 第1曲 前奏曲
 第2曲 メヌエット
 第3曲 月の光
 第4曲 パスピエ
ショパン:ノクターン第1番、第2番、第13番
ショパン:バラード第1番
ドビュッシー:夢想
サティ:グノシエンヌ第1番、第3番
サティ:ジムノペディ第1番 
ラヴェル:夜のガスパール
 第1曲 水の精 オンディーヌ
 第2曲 絞首台
 第3曲 スカルボ

アンコール
 ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ




前回のアリス・サラ・オットのコンサートが心に響かなかったので、気が進まなかったのですが、
今日のコンサートはプログラムもしっかりしていてとてもよかったと思ったら、最近リリースされた
CDの流れだったのですね。

ドビュッシーやサティ、ラベルのフランスものがとても彼女に合っていました。

コンサートの始めにNight Fall について説明をして、光と闇の中間の世界、二面性とか
話して、自身も30歳になり、父親が重病になり、変わりつつある自分を感じているようでした。
大人になったアリスが表現されていたようなコンサートとなりました。

ショパンはやっぱりバラードの1番ってこんな曲だった?と思い、技術的にはひけていても
何も感じることができないような・・

アンコールもとてもよかったけれど、アンコールという感じではなく、プログラムの一部のようでした。
アンコールっていつもすごい解放感で伸び伸びとちょっと軽い曲を弾いたりすることが多いけど。
3階のRの1列目で見ていたけれど、彼女は泣いているようにも思えました。

ドビュッシーやサティでは彼女もまるで何かを思い出しながら弾いているように、彼女自身も
音楽に浸りきっている感じがしました。

私はそれまでもブルーのこととかいろいろ浮かんでいたのですが、亡き王女のためのパヴァーヌでは
母や父やかわいがってくれた祖母や主人や多くの今は亡くなってしまった人たちのことを
思い出していました。
自分自身も気持ちはすぐあの頃に戻ることができそうな・・
そしてなんという人生の短さ・・

思いがけず良かったコンサートでした。





コメント
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