標記の本を読んだ。しばらく前だから感想が出てこない。こういったことに備えて、私は感じたところに付箋を貼っている。
その前にまず、表紙。書店での本は、アマゾンと違っている。非行少年にケーキを三等分しろというと、図のような切り方になってしまう。認知能力が不足しているのだそうだ。非行少年の特徴やその対策は、本書にたっぷり書かれているから、読んでない方はお勧めする。
さて、付箋の貼ってある部分。「褒めるだけの教育では問題は解決しない」という部分だ。子供たちへの支援策での定番は、「褒める」「話を聞いてあげる」だ。しかし、そんなことしても解決はしない。勉強、運動、対人関係がだめな子を褒める、普通ではどうってことないことを褒める。しかし、長続きはせず、すぐ元に戻ってしまうそうだ。問題はそんな浅い部分ではない、と筆者は言う。
私の実施する管理者研修でも、「部下を褒めろ」と指導する。コーチングのテクニックでもある。しかし一部のダメな部下は、褒めても長続きしない、すぐダメに戻ってしまう、ということらしい。
これは研修でも受講生から時おり聞いた。普通の部下は褒めるといい気分になって頑張るのだが、ダメな部下は、その時は頑張るが、すぐに元に戻ってしまう。効果ないという。これだな。これは1日やそこらの研修で解決する問題ではない。
軽度の知的障碍者は統計の取り方にもよるが、人口の14%もいるという。学校で言うとクラスの下から5人だという。この子たちは医師の治療も受けることなく、社会に出ていく。従って職場にも存在する可能性は高い。こういった方も結婚して社会生活を営む。職場の管理者は、彼らも包容して職場を運営しないといけない。大変だよな。