松本市の話の続きだ。
ここは松本神社。

松本市の中心部で、松本城のすぐ近くだ。
立派な外観だねぇ。

その前のケヤキの巨木も立派だ。

松本城正面から真南に向かう通りを行きましょう。

通りの名前まで立派だ。

大名町通り。
そこに北野建設の松本営業所がある。

長野県で最大の建設会社だ。県内だけではなく日本各地に営業所がある。
東京証券取引所にも上場している。
1990年代前半、当時のIOCサマランチ会長が1998年の冬季オリンピック開催地を決める式典で「Nagano!」と叫んだ翌営業日、北野建設の株価は急騰した。
県内の道路や会場の建設、そしてそれを当て込んだ様々な建設需要が見込まれたからね・・・なんて松本市街の散策には関係ないけれど、私は北野建設の文字を見るとそれを思い出す。
北野建設の営業所からすぐのこのお店が我らの目的地だ。

そばとおやきのお店のニューウェイブ。

小昼堂と言う。

松本城と同じく黒く塗装されたイメージ。
ここに来た理由はテラス席ならワンコも入れるから。

良さそうな外観だね。

ドガティ君は「ボクも何かもらえるかな?」と期待していることでしょう。

何ももらえないけどね(* ´艸`)クスクス
こちら(↓)はおやき。
手前が野沢菜で、向こうがキーマ―カレー。
おやきの中にキーマカレー。。。サモサみたいだね。

そばにおやきをセットすることが出来る。
そばの値段プラス350円(税込み)でおやきをひとつ食べられる。
しかしおやきの値段はおやきの種類によって異なる。
例えば野沢菜のおやきは350円(税込み)だが、キーマカレーのおやきはそれより高い。
でもそばの価格に350円だけ足せば、どちらのおやきも追加してオーダーできる。

山椒みそぶっかけ蕎麦は1,200円なので、おやきをなにかひとつセットにして1,550円となる。
こちらがおやきだ。
伝統的なおやきに比べると、水平方向の直径が小さいが、高さがある。

英国のスコーンみたいだね。
ちぎってお見せしましょう。
こちらが野沢菜。

こちらがキーマカレーだ。

キーマカレーの匂いにドガティ君の真剣さが増す。

「おとーさん、それください!」
松本信用金庫本店が、この席から見える。

松本市は長野県屈指の都会であり、金融機関がやたら目立つ。
あとでいくつかお見せしましょう。
こちらが山椒みそぶっかけ蕎麦である。

かき混ぜて食べましょう。

いやぁ~、おいしかった。
オシャレな店でした。
諏訪の高島城の桜を見ようと思ったが、この日はまだ満開ではないとのことで仕方なく松本城まで来たので、松本市街のことを事前にあまりよく調べて来なかった。もう10数年ぶりで来たからよくわからない。
そんなわけで適当に歩いているのだ。本当はもっといろいろ事前に知識を持っていれば、市内に面白い発見がありそうな街なんだがねぇ。
加えてドガティ君もいるから、いろいろと制約があるし。
観光情報センターがそば店からすぐのところにあった。

街歩きマップをもらう。

ではこれに従い、もうちょっと南へ行ってみましょう。
これはよく紹介されている有名なお店(↓)だね。

上條小児科。

上條ってのは、松本市にやたら多い苗字だ。
還暦以上の人ならご記憶があるであろう歌手、上條恒彦さんは松本市から近い朝日村(長野県東筑摩郡)の出身。
先日我々は富士見町(長野県諏訪郡)にある信玄の棒道の一部を歩いたが、上條さんは現在その富士見町にお住まいだ。
出発(たびだち)の歌♪ YouTubeで聴いてくださいね。
懐かしい曲だわぁ。私はまだ小学校6年生だった。
1970年代前半の匂いがプンプンする歌だね。
ソニーのトリニトロンカラーあるいはJALパックなんてCMを思い出しそうな時代。
このビル(↓)は今は結婚式場あるいはレストランとして使われている。しかし一目見てわかるだろうが、元は銀行である。

旧勧銀、のちの第一勧業銀行、さらにのちのみずほ銀行だね。
こちらは八十二銀行松本営業部。

松本「営業部」って名称が微妙である。
八十二銀行は県庁所在地である長野市に本店を置く県内最大の地銀だ。だったら松本市のこの店舗は営業部ではなく松本支店と呼べばいいだけのことだ。ところが違うんだね。松本営業部と呼ぶことで、本店機能の一部である(実際はそうではない)という雰囲気を醸し出させ、松本市のことも重要視していますよという姿勢を松本市民に見せている。
南信と北信がいまだに強いライバル意識を持つ長野県特有の問題だ。
長野県が田舎だと言えばそうなんだが、似たようなことは我らの神奈川県内でもある。湘南信用金庫で見られるんだけどね。同信金の本店は横須賀市にあるが合併によって大きくなっていて、鎌倉にある最大の店舗は鎌倉支店ではなく、鎌倉営業部と呼ばれる。くだらないと言えばくだらない話なんだが、いろいろと配慮、忖度があるのだ(笑)。何かと理由を付けてそう呼べるようになっているのでしょう。
長野銀行。県内二番手の銀行だ。ビルはこちらの方が美しいね。

市内には骨董店も多い。

ってことは、松本市にそれなりのお宅が多いってことなんでしょう。
しかし石仏の類が売られていますねぇ。これって売り物?(笑)
ここは縄手通りと言う。

歩行者のみが通る。
なぜかカエルがそのキャラクター。

縄手通りは女鳥羽川(めとばがわ)の土手の上に造られたもの。
昔の女鳥羽川は今よりももっとキレイで、清流にしか棲まないカジカガエルがこのあたりにも多くいた。私も関西のガキだった頃、カジカガエルはよく見たものだ。
そのカジカガエルが復活する(くらいに川がキレイになる)ことを願い、カエルをキャラクターにしているらしい。

ということでカエルだらけなのでした。

ドガティ君もその縄手通りを行く。

松本市内はカッコいい神社が多いね。
四柱(よはしら)神社。

その鳥居の前で、女鳥羽川に下りてみる(下の画像の右端)。

ここが女鳥羽川だ。
ドガティ君が「カジカガエルいますか?」と調査中。

川の中も覗く。

キレイな水ですが、カジカガエルはいませんね。
ドガティ君の散歩には好都合なところだ。

左側の石垣の上にあるのが縄手通りの商店の建物だ。

立派な石垣だよね。

反対側の土手はこうだからね(↓)。

いかに縄手通りに力が入っているかがわかる。
しかし縄手通りの上を通る人からは、立派な石垣は見えないんだけど(笑)。
我々のように下に下りると石垣は見えるが、商店は覗けないし。
人生はうまく行かないものだ。
女鳥羽川も上流に行けばヤマメがいるらしい。塩焼きにしたいね。

さて女鳥羽川の散歩もこれで終わりましょう。
土手を上がる。
あ、松本市庁舎の旧跡だ。

現在はこんなビルが建っている。

一階はすごくオシャレなインテリアショップになっている。

ドガティ君がいなければ入るんだけどな。
また時期を改めて来てみましょう。

同じビルの端っこに来ると・・・あ、上のフロアは市営住宅なの?

このあたりは上土という地名らしいね。
この市営住宅、いいじゃん。

上土劇場だって。

石標に上土町って書いてあるよ。

上土通りとも。

上土シネマだって。

上土シリーズ、くどかったかしら?(笑)
では代わりに白鳥写真館。

疑似西洋館で溢れているなあ。
建築探偵藤森先生が喜びそう。
信州に来たらシンマイ(信濃毎日新聞)を読みましょうね。

かつ玄本店。ランチ時は待ち行列があるようだ。

みなさんズラッと辛抱強く待っておられた。
かつ玄の住所は松本市大手4丁目。
そこからすぐのところが丸の内1(丁目はない)

大手や丸の内って都内千代田区と同じで、城が近いね。

もうちょっとで松本城だ。
同じく松本市丸の内にある白いビル(↓)。

日本の地方都市の中心をあちこち見たことがある人なら、この建物のデザインを見てすぐそれが何であるかはピン!と来るだろうね。
これは日本銀行松本支店だ。
しかし松本支店ってヘンではないか? 普通、日銀の支店って県庁所在地にありそうなもんだ。長野県の県庁所在地は長野市であって松本市ではない。
先にご説明した八十二銀行松本営業所みたいに、南信への忖度があるのだろうか?
それはちょっと違う。昔の長野県経済は製糸業に重要性があった。製糸業の中心地は長野県内では諏訪地域で、そのためには長野市より松本市に利便性があった。また当初はこの支店から山梨県も管轄していた。長野市では山梨県が遠過ぎたのである。
今では長野市にも日銀は事務所を置いている。

ちなみに県庁所在地以外に日銀が支店を置いている市は松本以外にも、函館、釧路、下関、北九州がある。
なんとなく理由がわかるような気がするね。
はい、松本城に戻って来たよ。

裏を見ると文部省(現文部科学省)とあるね。

お城の管轄って文科省なのだね。
国土交通省じゃないんだー(笑)。
今日はいろいろと勉強できるね(爆)。
再び松本城の中をドガティ君と散歩する。

天気もいいし、歩きやすいし、今まで来たことがない場所だから、ドガティ君はルンルン♪

ドガティ君は初めてのところを歩くのが大好きだ。
また松本神社前に戻って来た。

すぐ近くに駐車場があり、そこにクルマを停めている。
そこからまた山荘に戻る。
途中諏訪湖SAに立ち寄った。

ただ諏訪湖を見るだけのために。
諏訪湖の西側の岸辺(手前側)はまっすぐなんだよね。

以前ブラタモリで解説していたね。
地殻変動とおおいに関係あり。
あれを見よ(↓)。八ヶ岳連峰が見えるよ。

中央道を帰ろう。
諏訪南ICで降りる。

長い1日でした。

山荘に到着したよ。

往復で123.7kmだ。

ずいぶん走ったね。
原村滞在中って、ここまで外出することはめったにない。
こちらは山荘前の階段。セランガンバツという木で出来ている。

無塗装でも頑丈だ。
山荘の周りは巨岩だらけ。

ほとんどが山荘の基礎工事で地中から出てきたものだ。

普通の別荘建築ならこれらの巨岩をどこかよそに廃棄するのだろうが、私の気まぐれで、そのまま敷地内に置いておいてもらったのである。
何万年もここに眠っていた巨大な岩を、重機とトラックで易々とどこか遠くへ移動させてしまっては失礼にあたるような気がしたからだ。

だからこの山荘の敷地には巨岩がゴロゴロ。

珍しいよ。

お隣の別荘(↓)が見えるが、その敷地にこんな岩、ないもんね。

もう夕方です。
夕陽が森にあたる。

寒いから薪ストーブを点火。

テレビニュースを見たら、我々が行って来たばかりの松本の桜を紹介していた。

さっきここを見たばかりだよ。

ドガティ君はテレビの桜に興味なし。

夕ご飯食べたら、彼はもう寝るだけ。
ニンゲンも静かに過ごしましょう。

薪ストーブでほんわり温かい室内。

引き続き古典を読みましょう。

出口先生著「漱石と不愉快なロンドン」を並行して開きながら。

またまたルイボスティ。

静かな原村生活。
【つづく】