「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

八ヶ岳西麓5月下旬の滞在(11) 山荘竣工から10年 / 食事『特別編』・・・鹿食免(かじきめん)

2009-06-07 13:25:35 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
八ヶ岳西麓人=諏訪人=諏訪大社ファン=鹿肉ファン?

鹿食免(かじきめん)は鹿を獲ってその肉を食べることに対して与えられた免罪符だ。四足の肉を食べることを避けた時代に、諏訪大社の神長官が与えたものである。同じくお箸もあって鹿食箸と言う。

明治時代まで諏訪大社は鹿食免を出していたが、近年それが復活した。長野県や諏訪地方の役所が産業振興と駆除を兼ねて鹿肉を食べることを勧めており、それがコラボ(?)したらしい。



以前から諏訪周辺には鹿肉を売るところが多くあった。歴史的には鹿肉食はでたらめに古い習慣だ。茅野市の神長官守矢資料館に行けばよい。諏訪大社の御頭祭(「おんとうさい」と読むのだぞ「おかしらまつり」なんておめでたい読みかたではないぞ)の様子が説明されている。猪や鹿や兎の肉、内臓、脳みそ、皮を捧げた祭りの様子や、その歴史がわかる。建築探偵のニックネームで知られ同地生まれの藤森先生の設計による、面白い建物だ。それだけでも必見。

同地方をクルマでウロウロしている人なら、国道沿いにある「鹿カレー」の看板とともに古いログハウスを一度は見たことがあるはずだ。そこは匠亭というお店で、鹿肉料理の一大拠点なのである。鹿肉以外にも、猪肉、ヤマメ・イワナの類の渓流魚も楽しめる。画像の鹿肉缶詰も匠亭の製造、販売だ。同店のホームページはこちらだ → http://www.takumitei.com/



中身は上の画像のとおり。いわゆる大和煮で、まずいと言う人などいないであろう深い味だ。しっかり噛んで野性味を味わおう。食べながら、少しは諏訪の歴史と自然と動物を食べることの意味を考えたい。空想は八ヶ岳西麓に多く住んだらしい縄文人の生活にまで飛んで行く。

下の画像は我らが「黒姫の赤鬼」ことC.W. ニコルさんが書いた本で、東京環境工科学園出版部の「鹿肉食のすすめ」である。副題は「日本人は鹿肉で救われる」だ。目次を見ると・・・「日本人と鹿」、「鹿肉は食べられる?」、「鹿の解体法(すごっ!)」、「ニコル流シンプルレシピ・・・鹿のレバ刺しマリネ(ん~、さすが)」などとある。



私はニコルさんの著書を昔から読み漁っている。日本を好きという珍しいウェールズ人で、信州北部に住み、日本の行政や日本人の文化、風習について賞賛と批判の両方を繰り返し発信している。

最近「ジビエ料理」という言葉でもてはやされる鹿肉。諏訪人は太古からチョー・グルメだったのだ。「ジビエ」と言っても何も特別なものではない。近所からタケノコを引っこ抜いて来て食べるのと同じだ。どんどん食べよう。皆さんも鹿肉をどうぞ。おいしいですよ。来年はまた次の御柱祭だ。鹿肉食べながら諏訪の歴史を勉強しよう!
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八ヶ岳西麓5月下旬の滞在(10) 山荘竣工から10年 / 食事

2009-06-07 06:00:27 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
この小さなキッチンで、どれだけ料理を作ったことだろう。我が山荘は極小であるからして、そのキッチンも小さい。壁はカルチャード・ブリックである。コンロ上に置いてあるのはやかん。銅製だ。意外と高価なものだ。原村の紅茶倶楽部DADAの店主が「鉄製より銅製がいいよ。茶葉は水に入った鉄分に反応してしまうから」と言うので、通販でこのやかんを買ったのだ。そう言えば、紅茶店で見るやかんはたいてい銅製だ。私の薪ストーブ製造元のヴァーモント・キャスティングズ社が販売するストーブに載せて湯を沸かす大きなやかんも銅製だ。



山荘竣工から10年の変化というと、外食する機会が減ったことだろう。あちこちで外食していては、山荘にいる時間が減る、というなんともケチな発想にだんだん傾いているのだ。たいてい山荘滞在期間が短いので、山荘に行ったのに山荘にこもっていないのでは、もはや何のための山荘か?という基本的な疑問に心が苛まれるのである。あるいはせめて節約しようと自炊しているとも言える。しかし実際は違う。何でもおいしくつくろうとして、あれこれ調達して調理に挑むと寧ろやたら高くつくからである。また自分が料理をつくることをだんだん好きになって来たことが、外食が減った理由なのかもしれない。

料理づくりはボケ防止に良いそうだ。順番を考え、味を調え、いろいろ準備していかに効率よくつくるかを考えることは、かなりの知的作業で、脳の活性化に役立つ。この狭苦しいキッチンのスペースで、少ない調理器具でいかにやりくりするかを考えることだけでも、頭を使う。



比較的安価で、つくるのも楽なのがご覧の鍋料理。今回もつくった。寒い山荘にはぴったりの辛い鍋だ。味噌、酒、みりん、ニンニク、豆板醤で味つける。具は長ネギと鶏モモ肉。ニンニクは丸々1つを使う。すごくにおう。からだがほこほこ暖まってくる鍋である。



酒も大量に使う。諏訪の銘酒「真澄」の銀撰。一番安いグレードである。ちょっと甘い酒だ。鍋に使い、時々盗み飲む。楽しい調理時間だ。この鍋の調理はおそろしく簡単で、ゆっくり味をみながら、酒を飲みながら、味を調えられる。辛く、甘く、暖かく、滋味に富む鍋料理である。具を全部食べたら、雑炊をつくってもおいしい。麺をいれてもOKだ。

偶然だが、そして話題がそれるが、酒のビンの後ろに壁が写っている。先日紹介した漆喰の壁だが、色や素材感が普段肉眼で見たイメージに近い。



画像は原村のパン店、ベルグのパン。ルバンとチーズ・フランセ(だったか?)。朝食にはたいていベルグのパンを買う。



おいしい農場のアイスクリーム。八ヶ岳中央農業実践大学校の生徒さんがつくるとっても味が濃いアイスクリームである。今までにかなりの個数を食べている。今回は初めてチーズケーキも買ってみた。農場の製品はあまり安くはないが、品質はとても良い。せっかく山荘に来たのだから、ちょっと買ってみようという気にさせる商品である。



外食をしないわけではない。最も頻繁に訪れているのは諏訪のハルピン・ラーメンだろう。地元のリピーターで溢れかえる人気店。下諏訪にも店が出来て、ますます発展している。独特な味だ。ハルピン・ラーメンについては以前紹介したので興味ある方はクリックして見て欲しい。私がいつも食べるのはニンニク・ラーメン。うまいぞぉ!
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