ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

スペイン8日間の旅(9)

2014-02-15 09:04:55 | 旅日記

5日目(1月28日・火)グラナダ~コルドバ~ラ・マンチャ地方~マドリッド

8時、グラナダを出てコルドバへ向かいます。30分ほどで郊外に出ました。8時45分、朝焼けの空の下にオリーブ畑が続いています。

途中、古い貨物駅の跡にある道の駅?でトイレ休憩。その後、今度は見渡す限りのヒマワリ畑。今は発芽したばかりですが、花が咲くと素晴らしい光景でしょう。もっともスペインでは陽光がきつすぎてヒマワリはお日様から顔を背けて咲くとか。そんな話を聞きながら、10時45分、167km離れたコルドバに着きました。

コルドバは紀元前2世紀頃からローマの植民地となり、8世紀半ばから11世紀にかけてイスラムの後ウマイヤ王朝の都として栄えました。その歴史地区は世界遺産に登録されています。グアダルキビール(ビア樽生ビールと覚えました)川にかかるローマ橋のたもとに停まったバスを降りて、メスキータへ向かいます。

メスキータの塔と外壁が見えてきました。街路樹はたわわに実をつけたオレンジ…誰も採らないのかなあ?

メスキータ スペイン語でモスクの意味です。もともと西ゴート王国のカトリック教会があった処ですが、イスラム後ウマイヤ朝時代にモスクとなり、さらにレコンキスタによってキリスト教会に改築されました。そのためイスラム教とキリスト教両者の様式が見られる独特の建築物となっています。イスラムの面影の濃い門を潜って内部に入ります。

円柱の森。数万人を収容できる(甲子園か!)という森を表す祈りの大空間に、868本(王のHRと同数や!)の柱が立ち並んでいます。

785年のモスク完成後、200年にわたって拡張が繰り返されたので、柱には世界各地から大理石や硬質の木材など色々なものが転用して使われています。その高さの不揃いを調整するための工夫が上部の二重アーチで、赤の煉瓦と白の石灰岩が交互に組み合わされています。

キブリ壁。モスク中央にある最も重要な場所で、メッカの方向を指すくぼみ・ミフラブがあります。イスラム教徒はメッカのカーバ神殿の方を向いて祈ります。以前にイスラム圏を旅したとき、ホテルの天井や部屋の机の中にまでメッカの方角を示す矢印があったことを思い出しました。くぼみの周りは金色のモザイクで装飾され、コーランの一節が描かれています。



中央礼拝堂。18世紀に作られたキリスト教の礼拝堂。中央がドーム型になっています。

こちらは聖歌隊席。周りの壁や背後の像は黒檀です。

オレンジの中庭。名前のとおり周りにオレンジの樹が植えられています。糸杉の向こうに見えるのはアルミナールの塔。イスラム教徒にとって、中庭はこの塔や礼拝の間と並んで、祈りの前に沐浴で身を清める大切な場所です。

たまたまオレンジの収穫期らしく無造作に実が集められていました。美味しそうだなあ…と眺めていましたが、添乗員さんの話では街路樹やここに植えてあるオレンジは食用ではないとのこと…なあんだ。



2 コメント

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食べられないオレンジ (ciao66)
2014-02-15 17:14:45
食べられないオレンジというのは不思議な存在ですね。
リンゴの木ではたぶん食べられないものはないと思うのですが・・・。
調べてみたら、食べられないことなないが酸っぱいということのようで、
果物屋では、2kg でたったの1ユーロくらいで売っているとか。

メスキータの教会はどう見てもモスクという雰囲気でこれまた不思議な存在ですね!
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ciao66さんへ (変愚院)
2014-02-15 20:44:12
「食べられるが酸っぱい」オレンジだったんですね。
添乗員さんの話を鵜呑みにしていました。ご教示ありがとうございます。

メスキータはキリスト教とイスラム教が同居している、
仰るようにホントに不思議な雰囲気でした。
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