ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

雨模様の北東北の旅(1)~ 厳美渓と世界谷地

2013-10-10 08:27:35 | 旅日記

丸さん夫妻と一緒に3日間のJTBハイキング・ツァーに参加した。

10月6日(日) 8時15分伊丹発のJALで1時間の空の旅。富士山を右に、北アルプスを左に見ながらのフライトは1時間20分で「いわて花巻空港」に着陸。北国はあいにく今にも泣きだしそうな曇り空だった。しかも暑い!寒さ対策はしてきたが、これでは夏山より暑い。添乗員さんの出迎えを受けて大型バスに乗り込む。24 人のグループなので、後の数列は空席で自由に使える。岩手県は四国4県とほぼ同じ面積と聞いて驚く。殆ど稲刈りの終わった広い平野部をいったん南に下って一関市厳美町へ。


サハラ・ガラスパークという、体験工房もあるガラス製品ショップ内のレストランで山海和定食の昼食。天婦羅・焼き魚・筑前煮・山菜・笹かまぼこ・味噌汁でご飯は十六穀米、デザートにずんだ餅が付いていた。


店内をでて「ガラスの小道」を抜けると磐井川に架かる天工橋で、向かい側にも大きな店や駐車場があって厳美渓観光の中心地になっている。


厳美渓は太古、栗駒山の噴火による凝灰岩が侵食されてできた奇岩と「四十四滝」といわれる大小の滝、甌穴が織りなす美しい渓谷で国の天然記念物に指定されている。一周2キロの散策路が設けられて、観光馬車も待機していたが、時間がないので急いで橋のすぐ近くの河原の大きな岩の上に下りてみる。(写真は上流を見たところ)。


東屋が建ち傍らにドラが吊ってある。籠にお金を入れて木づちで鳴らすと、対岸のダンゴ屋から籠に載せたダンゴとお茶がロープ伝いに滑り降りてくる仕組みである。郭公屋という屋号だがTVで空飛ぶダンゴと紹介され「滑降団子」として有名になっている。


天工橋から反対の下流側を見ると、御覧場橋という吊橋にかけて両岸は見事な桜並木である。貞山公伊達正宗が植えたので低山桜として知られ春には花見客で賑わうという。


(Photo by Maru-san)

再びバスに揺られて「世界谷地」に向かう。「世界」とは大きく出たものだが、要するにそれだけ広大ということだろう。栗駒山の中腹・標高700m付近に縦に細長く連なる八つの湿原だが、残念ながら昨今の豪雨に見舞われ、世界がかなり狭くなっている。


ニッコウキスゲやサワラン、キンコウカなどの高山植物の宝庫だが、今の時期は僅かに低木の紅葉が見られるのみ。傘を指して木道を20分ほど歩いてバスに帰った。


バスは東北自動車道を北へ走る。途中、トイレ休憩で停まった岩手山SAからは岩手山が見えたが、山頂部はすぐ雨雲に隠れてしまった。
 今宵の泊り、湯瀬温泉は秋田県鹿角にある。秋田・岩手・青森の県境に近く米代川の渓流に沿う静かな山間の温泉である。すぐ傍に単線のJR花輪線湯瀬温泉駅のあるホテル姫の湯は、部屋も大きく夕食も豪華だった。


舞茸山くらげの通し、鮪・サーモン・甘海老の造り、合鴨ロースの洋皿、酢の物はホッキ辛し和え、きのこ釜飯に稲庭うどん、囲炉裏を模した炭火で「きりたんぽ鍋」に鰰(はたはた)の一夜干し、鶏のつくね串と胡桃味噌を付けたキリタンポ。鍋は食べたことがあるが、初めての「焼き・きりたんぽ」が絶品だった。生ビールの中ジョッキ一杯で満腹して、明日の天気を心配しながらも朝までぐっすり眠った。



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