宮応かつゆきの日本改革ブログ

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「パンデミックは歴史を変える契機になりうる」- 志位委員長の全国会議での発言(続)

2020年06月22日 | 党建設

 20日の全国都道府県委員長会議での発言の全文が、今日の「しんぶん赤旗」に掲載されました。全文を同紙で是非お読みいただきたいと思います。私は、発言の後半部分の「パンデミックは歴史をかえる契機となりうる」について紹介させていただきます。

【パンデミックは歴史を変える契機になりうる】

「最後に、人類史をひもといてみますと、パンデミックー感染症の世界史的大流行は、社会の矛盾を顕在化・激化させ、歴史を変える契機になりうるということが言えると思います。14世紀にユーラシア大陸を横断し、ヨーロッパをなめつくしたペスト、ヨーロッパの人口の4分の1から3分の1の犠牲を出したといわれてるペストは、世界史に大きな影響をあたえました」

「おびただしい犠牲が出たわけですが、結果として、中世の農奴制の没落につながりました。つまり農奴の多くが亡くなった。その結果、農村労働者の賃金が高騰するなど、逆にその地位があがることになりました。農奴制は没落し、教会支配も没落し、中世は終わりを告げ、資本主義の扉を開くことにつながったと言われています」

「マルクスの『資本論』を読みますと、第8章の『労働日』にペストの問題が出てまります。14世紀のイギリスでエドワード3世の時期に、最初の『労働者規制法』(1349年)がつくられたという記述があります。(新版②475㌻)。この『規制法』は農村労働者の賃金が高騰したもとで、賃金を抑えるための『規制法』なのですが、ともかくも最初の労働者立法はここから始まり、その後は、労働者のたたかいで労働日を制限する内容に変わってくのですが、『労働日』の章のなかでマルクスが『労働者規制法』に言及していることは、たいへん印象的です。人類史にそういう変化をもたらしたのです」

「今、世界を見ると、アメリカで警官による黒人の殺害事件が起こりました。この暴挙に対して、全米で激しい抗議行動が起こり、それは欧州に広がり、世界にも広がり、日本にも広がっています。今起こっている怒りは殺害事件に対する怒りにとどまらず、人種差別主義そのものへの怒りとして広がっている。さらに言えば、植民地主義と奴隷制の歴史に対する怒りとして広がっている」

「多くの人々を植民地支配の下に置き、大西洋横断の奴隷貿易によって多くの黒人をアフリカから連れてきて奴隷にした。このことに対するまさに歴史的見直しを迫る流れになっています」

新型コロナ・パンデミックによって、貧しい人、黒人やヒスパニックなどに多くの犠牲が集中するもとで、それへの怒りとあいまって、数百年に及ぶ歴史を見直す動きに発展しているのです。イギリスでは、奴隷商人の銅像が引き倒され、海に投げ落とされました。ベルギーでは過酷な植民地支配を行った元国王の銅像が引き倒されました。オーストラリアでは、先住民を無視して植民地化したクック提督の銅像が問題になっている。アメリカでは各地でコロンブスの銅像が壊されている。世界史の見直しが進んでいるのです」

「こうして、パンデミックというのは、人々に大きな犠牲を強いる悲劇ですけれども、歴史を変える契機になりうるのです」


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