「27日にインターネット上で行われた『JCPサポーターまつりオンライン』。多くのサポーターの協力やゲスト出演を得て、コロナ禍で国民の苦難軽減に奔走する日本共産党の日常の姿を、多彩な映像で展開しました。ライブで視聴した人は4万4千人、終了後に当日配信されたオンデマンド再生回数は3万6千回に上りました」(「しんぶん赤旗」29日付)
志位委員長が、声を震わせる場面もあったと報道されているスピーチを同紙から一部を紹介させていただきます。
「今年、2020年は、新型コロナウイルス感染症と格闘した1年でした。私たち日本共産党は、国会でも全国各地でも、PCR検査を増やせ、自粛と一体の補償を、お困りごとは何でもご相談してくださいと、国民の命を守り、苦難を軽減する取り組みを進めてきました」
「こうした取り組みを通じて、私が痛感しているのは、新型コロナ危機が私たちの社会のもろいところ、矛盾を、レントゲンで映し出すように明らかにしたということです。長年の医療費削減の政策の結果、医療にゆとりがなくなり、コロナのもと多くの医療機関が赤字経営に陥り、医療崩壊の危機にひんしています」
「派遣、アルバイト、パートなど非正規で働くみなさん、フリーランスのみなさんが雇い止めに遭い、困窮に陥っています」
「『ジェンダー平等後進国・日本』この矛盾がコロナのもとで噴き出しました。多くの女性が職を失い、DVなどさまざまな困難に直面し、そして女性の自殺が増えていることは、日本社会の大問題ではないでしょうか」
「高すぎる学費、貧しい奨学金のもと、アルバイト先を失い、多くの学生のみなさんが食うや食わずの暮らしを強いられている。政治の恥ずべき責任ではないでしょうか」
「みなさん、こうした『あってはならない現実』を、『仕方がない』とあきらめないで、変えましょうよ。力を合わせれば、必ず変えることができる。これは今年の取り組みでも、みんなで証明したんじゃないでしょうか」
「来年2021年、コロナを乗り越えた先は、元の日本に戻るんじゃなくて、すべての人々が安心して、希望を持って暮らせる新しい日本を、みんなで力を合わせてつくろうじゃありませんか」
つづいて、志位委員長は、日本共産党の総選挙に向けて発表した「5つの提案」を報告しました。そして、「社会主義・共産主義に進んでこそ、「人間の自由」「人間の解放」が全面的に実現できる展望を次のように語りました。
「世界に目を向けると、新型コロナ・パンデミックのもとで、『資本主義をこのまま続けていいのか』が大問題になっています。いま私たち直面している労働苦、格差の拡大、環境の破壊などの根っこには、人間が人間を搾取するシステム、『利潤第1主義』のシステム、つまり資本主義というシステムの矛盾が横たわっています。この矛盾が新型コロナ・パンデミックのもとでむき出しの形、いま噴き出しているんです」
「みなさん、人類の歴史は資本主義で終わりでしょうか。私たちはそう考えません資本主義という矛盾に満ちた、苦しみに満ちた社会で人類の歴史は終わりだとは考えていません。人類はこの社会を乗り越えて、さらに先の社会ー社会主義・共産主義の社会に進む力を持っている。これが私たちの展望です」
「もちろん、それは、つぶれてしまった旧ソ連や今の中国のような自由もなければ民主主義もない、そういう社会ではありません。資本主義のもとで、人民のたたかいによって、勝ち取った自由と民主主義をすべて引き継ぎ、豊かに花開かせる社会。すべての人間が自分の持っている能力を自由に、全面的に、生き生きと発展させることのできる社会。それが私たちの目指す理想社会です」
「まずは、資本主義の枠内での民主的改革に力をつくしつつ、社会主義・共産主義に進んでこそ、『人間の自由』『人間の解放』が全面的に実現できるということを大いに訴えていきたいと決意しています」