宮応かつゆきの日本改革ブログ

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漫画「はだしのゲン」閲覧制限に批判。残虐性と非人道性の極み、原爆と戦争の実相を語る勇気を!

2013年08月22日 | 核廃絶・平和

 松江市教育委員会が市内の小中学校に、漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を要請していたことがわかり、全国から抗議や苦情の意見が寄せられているといいます。各メディアも連日報道しています。この報道を知った時、「まさか」「なぜ」という思いが頭に浮かびました。

「はだしのゲン」は、昨年12月に73歳で亡くなった漫画家・中沢啓治さんが、自身の被爆体験をもとに描いた漫画です。主人公の少年、中岡元が、広島の被爆で家族を亡くしながら、必死に生き抜く姿を描いています。映画やアニメにもなり、、英語やフランス語、イスラム語などにも翻訳され、世界中に広がっていることは広く知られています。

 市教委が昨年12月、独断で閲覧制限を要請していたことが明らかになっています。これに先立つ昨年8月、市議会に「『はだしのゲン』は子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」として学校図書館からの撤去を求める陳情がだされていました。この陳情は同年12月の市議会で全会一致で不採択になっていました。

 日本共産党松江市議団(3人)は16日の事情聴取に続き、20日、清水伸夫市教育長と内藤富夫同教育委員長あてに「はだしのゲン」の閲覧制限撤回を申し入れました。申し入れ書は、「戦争と原爆の恐ろしさを伝え、平和教育に資する作品を閲覧制限とは言語道断だと批判し、閲覧制限の撤回を求めています」また、「市議会が全会一致で不採択にしたのに閲覧制限にいたったのはなぜか、その経過と真相、責任の所在を市議会、市民に明らかにするよう求めています」(しんぶん赤旗、日曜版8月25日号、11頁)

 松江市教委は今日(22日)教育委員の定例会議を開き、「校長49人へのアンケートの結果、制限が必要と答えたのは約1割の5人だったことことを明らかにしました」(中日新聞電子版8月22日付)

 原爆や戦争の実相が明らかになることを嫌っている勢力は誰か、その背景も明らかになりつつあります。安倍内閣の閣僚が、21日記者会見で発言しています。菅官房長官、「権限の範囲内」と述べ、下村文科相、「教育的配慮」と松江市教委の不当な制限を容認しました。