じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

劉慈欣「二〇十八年四月一日」

2023-05-17 18:27:24 | Weblog

★ 授業を終えて午後10時からが夕食時間。火曜日は、ちょうどNHKBSPで「ヒューマニエンス」という番組をやっている。昨夜は「再生」がテーマだった。水棲生物がもっている再生能力を、私たちはなぜ失ったのか。

★ 再生が可能となれば、臓器移植や失われた機能を回復することできるかも知れない。もしかすると不老不死まで。しかし、まだまだハードルは高そうだし、不老不死は果たして幸福なのだろうか。

★ さて、今日は劉慈欣さんの「円」(ハヤカワ文庫)から「二〇十八年四月一日」を読んだ。近未来、遺伝子を操作することで人間の寿命は300歳まで延ばせるようになったという。とはいえ、遺伝子操作には多額の費用が掛かり、当面全人口の1%の富裕層だけが享受できるシステムだという。

★ 会社のカネを横領し、そのカネで300年の寿命を手に入れようとする男の話。彼の悩みは最近できた彼女のこと。自分だけ長寿が実現しても彼女は人並みに老化し寿命を終えてしまう。

★ そんなとき彼女から別れ話を切り出される。彼女は100年間の人工冬眠をするというのだ。

★ 人間が想像し得るものは遠からず実現する。スマーフォンやタブレットなど50年前ではまだ夢のツールだった。自動車の自動運転や空を飛ぶ車などは実現しそうだ。3Dのコピー機ができるのだから、「スタートレック」に登場するレプリケーターも実現するかも。

★ 本書に登場する遺伝子操作による延命や人工冬眠も可能性がありそうだ。バーチャル都市は、もはや実現の過程にある気がする。

★ 人間の価値観や哲学が大きく転換するかも知れない。

コメント