じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

原田マハ「誕生日の夜」

2020-08-29 17:01:09 | Weblog
★ 学校が始まって初めての週末。塾業界は束の間の休息。9月になれば、模試、中間テスト、10月になれば、受験対策の日曜特訓、放課後ゼミと例年通りのスケジュールが始まる。 

★ 長編を何冊か読み進め、短編では乙一さんの「ZOO1」(集英社文庫)から「ZOO」、そして「1日10分のごほうび」(双葉文庫)から、原田マハさんの「誕生日の夜」を読んだ。

★ 「ZOO」は、彼女を殺してしまった男の独白。おぞましい描写が続くが、冒頭の「写真と映画の違い」「俳句と小説の関係」の解説は興味深かった。確かに小説を微分すれば俳句や詩になり、物語を微分すると描写になるのかも知れない。一方で写真を積分すれば映画になるのかも。

★ 私たちの生涯も一瞬一瞬の積み重ねに違いない。

★ かなりドギツイ「ZOO」の後は、原田マハさんのほっこりする物語。女友達の話。幼い頃から二人には差があった。一方は裕福なお嬢様、それにひきかえ主人公はごくごく平凡な娘。幼い頃から仲良しではあったが、お嬢様はお姫様役、主人公は従者の役回り。それはそれで、うまくいっていたのだが。

★ そんな彼女たちも成長した。お嬢様は外資系企業の役員になり年収は3000万円。一方の主人公は年収300万円の派遣社員。主人公は30歳の誕生日を迎えるが、特に祝福してくれる人もなく、1週間後のお嬢様の誕生パーティには毎年招待されていたが、今年は音沙汰がない。心配する主人公。そのとき、玄関のチャイムが鳴った。

★ 女性の友人関係って、男にはわからない何かがある気がする。
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