じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「カラマーゾフの兄弟」

2019-12-10 16:28:18 | Weblog
☆ 高野史緒さんの「カラマーゾフの妹」(講談社)を読み始めたら、NHK「100分de名著」でドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」が取り上げられていた。

☆ 「カラマーゾフの妹」は第58回の江戸川乱歩賞受賞作。選者の中で東野圭吾さんだけが原典を読まれていなかったとか。

☆ 「カラマーゾフの兄弟」は亀山郁夫さんの新訳が出ているが、5分冊の大作だ。原卓也さん訳の新潮社文庫版は手元にあるが、この字の細かさは還暦を過ぎると辛い。

☆ 大作は青年のうちに読んでおくべきだった。そう言えば今まで読んだ中で一番長いのは司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」(全8巻)、戸川猪佐武さんの「小説吉田学校」(全8巻)、続いて子母沢寛さんの「勝海舟」(全6巻)ぐらいかな。

☆ 今さら読むのも辛いので、「100分de名著」で読んだ気になっておこう。そして「カラマーゾフの妹」。「カラマーゾフの兄弟」は続編を視野に創作されたが、それを書くことなくドストエフスキーが亡くなったので、あとは読者なり、後世の作家に委ねられている。高野さんの作品も一つの解釈か。

☆ 登場人物は複雑でわかりにくいが、「100分de名著」の亀山さんの解説で大分わかってきた。宗教(キリスト教、神の存在)対革命思想(無神論)、生と死、時代を超えて人類が直面する課題が提示されているようだ。そして「父殺し」の犯人は誰か。

☆ 話は変わって、髙村薫さんの「レディ・ジョーカー」(新潮文庫)。上巻の260頁あたりまで読み進んだ。重厚にして面白い。高村さんの文章はリズムがあって読みやすい。

☆ ちょうど薬局を営む物井(ドラマでは泉谷しげるさんが演じられていたかな)が仏壇に備えてあったご飯に麦茶でかけて、瓜と茄の糠漬けで食べるところ。あまりに美味しそうなので、スーパーに走り、ご飯と漬物(季節がら、かぶらの刻みづけ)を買ってきて食べた。シンプルだけれどうまかったなぁ。
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