FT-900 の修理です。
先週の続きで、「その2だろ?」 いや、違うんです。
別のFT-900です。
2013年3月3日のBLOGの通り、ご依頼頂く方には
「こいつ盗み取る気では?」と思われるような厳しい条件でしか
お受けしておりませんので、年に数人からしかご依頼はありません。
これを本業にしている訳ではないの、そんなにたくさんは
お受け出来ないのでちょうど良いペースではあります。
そんな訳で、2週続けて自分の無線機が修理できないのは、久しぶりです....
運用中、FT-900の操作をしていたら突然表示部のバックライトが
薄くなってきて、電源が落ち、その後電源スイッチを押すと内部で
カシャンと音はするものの電源が入らないとの事。
メーカーに送ったら、修理部品がないとの理由で断られたそうです。
メールの一文だけでは、どのように壊れたかが分からないので
お送り頂く事にしました。
CPUが死んでいたら、代替部品でと言う訳には行かないのですが
それ以外の部品なら、今現在入手できる部品で対応できる場合が
あります。
修理不可なら、点検料は頂いておりませんので往復送料のみ
お支払いいただくという条件でお送り頂きました。
届いた荷物を開梱して、早速通電して見ると頂いていた情報通り
内部でリレーの音はするものの、電源は入りません。
早速分解。
この無線機は、上部と下部を真ん中から開くのですが、割れ目に
手を入れたら、手に黒い線が。
あーーーーー! やられた、奴が潜んでいる.....
製造した時期によって素材が違うようで、側面のゴム脚がどろどろに
解けてしまう物があるのですが、まさしくこれが大当たり!
オーナーさんが外部は除去されていますが、中に入り込んでいます。
仕方ないので、パワーアンプ部のシールド版も外して清掃
そして、そのとめネジの穴にも入り込んでいてネジも真っ黒
とりあえず、ご依頼いただいた部分を調査する前に、手が汚れるので
これだけは先にしておかなければ。
で、前置きがこんなに長くて、本題はどうなった?
フロントパネルを分解。半田不具合を修正。
直りました。
CPUが壊れていなくて良かった!
・半田修正
・コネクタ洗浄
・基準周波数調整
・2nd LO調整
・PLL ロックレンジ調整
・各バンド感度確認
・各バンドパワー確認
その他、いろいろ調整して、ただいま連続通電中です。
振動を与えたり、電源のON/OFFを繰り返したり、こんな事をやっていたら
電源が落ちたという情報を元に操作をしていますが、電源が突然落ちる事は
ありませんので、もう2,3日同じように試験を継続して、問題無ければ
返却します。