会社で、よくクラウドコンピューティングの話が出てきていた。なんか社長が特に熱心で、「これからはクラウドの時代だ。クラウドって知ってるかね。ん?」とかよく言ってきていたものだ。俺は心の中では「あほとちゃうか」と思っていたが。
社長は、クラウドの事をなんらかのビジネスチャンスと見ていたようだが、俺ら中小企業の人間にとっては、クラウドなんて百害あってもせいぜい五利ぐらいしかないだろう。
よーするにGoogle先生とかが管理しているサーバーの力を借りて、ExcelとかWordみたいなソフトを、ダウンロードする事無くブラウザ1つで使う事ができるようになるのがクラウドっつーシステムの大きな特徴だ。
で、なんだか権力をお持ちの方々ほど、クラウドで打って出るみたいな事を言うんだけど。これって明らかに日本の社会に適合してないんだよな。特に企業システムの分野では。
俺は、会計システムの開発が、自身のキャリアの中では最も長いのだけど、アメリカの某大手ソフトハウスが日本に入ってきた時、ものすげー苦戦していた。アメリカでは、企業の経営方法を、導入したソフトウェアにあわせて変えるんだよな。でも、日本はそうではない。従来の運用方法を変えずに、何十年も使い続けるのだ。効率化は図っても、帳票とかにはこだわりがあって、まずフォーマットは変わらない。現場の人々が、「便利だなー」と思う事が延々と積み上げられていくのだ。
結局、アメリカから入ってきたその某大手ソフトハウスの会計ソフトは、日本国内にある大手の会計システムメーカーと同じように、大幅なカスタマイズで販売していくしかなくなった。少なくとも、投入されるソフトはかなりのローカライズが求められる。
そりゃあね。GmailとかGoogleReaderとかむちゃくちゃ便利だよ。俺自身はもう手放せない。でも多分それを企業システムに持ち込むのは無理だろう。既存システムに対抗できるほどの柔軟性を持ち合わせているとはとても思えないし。
企業システムと兵器は、枯れに枯れきった、手になじむ感じを求められるのだ。
COBOLは、使い古されてていずれ滅ぶと随分長いこと言われているが、現在もほそぼそと生き残っているのはなんでだと思うの。
…と、とりあえず企業システムにおけるクラウドを否定してみたけど。
だからといって、今時代はクラウドではないのかと言うと、まあクラウドなのは多分そうなんだろうな。
クラウドなんかが主流になっちゃうと、日本の中小企業への需要が減ってしまう。いい事なんてあんまりないとはわかっているんだけどさ。デフレ圧力なのは百も承知なんだけど。
でも、同じくデフレ圧力であるインターネットも、同じく巨大なデフレ圧力であるGoogleやアマゾンなんかのアメリカ系企業も、やっぱり使う人が「いいなぁ」と思うインフラは整っていくものなのだ。
でも現状では、アメリカのセールスマンが「クラウドっていいでっせー」と、売り込みに来ているだけに過ぎない。
米企業CEO 「クラウドでは特に日本が有利 文化にあっている」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1273656229/
俺んちによく来た太陽光発電のパネルを、「絶対お得ですよ!」と売り込みに来るセールスマンに似ていると思うのは、俺の心が歪みきっているからだろうか。
こんなのが日本に入るのは俺、嫌なんだけどさぁ。これもやっぱり時代の流れなのかもな。
ちなみに、この手の話はものすごくアメリカ企業有利である。
たとえばGoogleの新言語アンドロイド。ウチでも多少研究してみたんだけど…。エミュレータとかがベータ版でまともな開発はできないわ、肝心なAPIは非公開になってて、英語圏のフリーの技術者が、掲示板で様々な検証中でまだ日本人が開発に参加するにはハードルが高すぎる。
日本人でも個人でこーゆーのに参加している人はいるんだけど…。企業となるとどーしてもすくなくなっちゃうし。アメリカさん達は企業の人とかも随分といて、個人レベルで太刀打ちできそうにないんだよな。
そして、そうこうしているうちに、初期の重要な段階であいつらに大きなアドバンテージを取られるわけやね。
日本の現時点での国益として見るんなら、参入障壁を設けた方がいいんだろうけどな。偉い人にはわからないんだよな。何故か。どうしてそんなに魅力的に映るんだろうね。クラウドとか中国とかさ。俺には理解できんわ。
社長は、クラウドの事をなんらかのビジネスチャンスと見ていたようだが、俺ら中小企業の人間にとっては、クラウドなんて百害あってもせいぜい五利ぐらいしかないだろう。
よーするにGoogle先生とかが管理しているサーバーの力を借りて、ExcelとかWordみたいなソフトを、ダウンロードする事無くブラウザ1つで使う事ができるようになるのがクラウドっつーシステムの大きな特徴だ。
で、なんだか権力をお持ちの方々ほど、クラウドで打って出るみたいな事を言うんだけど。これって明らかに日本の社会に適合してないんだよな。特に企業システムの分野では。
俺は、会計システムの開発が、自身のキャリアの中では最も長いのだけど、アメリカの某大手ソフトハウスが日本に入ってきた時、ものすげー苦戦していた。アメリカでは、企業の経営方法を、導入したソフトウェアにあわせて変えるんだよな。でも、日本はそうではない。従来の運用方法を変えずに、何十年も使い続けるのだ。効率化は図っても、帳票とかにはこだわりがあって、まずフォーマットは変わらない。現場の人々が、「便利だなー」と思う事が延々と積み上げられていくのだ。
結局、アメリカから入ってきたその某大手ソフトハウスの会計ソフトは、日本国内にある大手の会計システムメーカーと同じように、大幅なカスタマイズで販売していくしかなくなった。少なくとも、投入されるソフトはかなりのローカライズが求められる。
そりゃあね。GmailとかGoogleReaderとかむちゃくちゃ便利だよ。俺自身はもう手放せない。でも多分それを企業システムに持ち込むのは無理だろう。既存システムに対抗できるほどの柔軟性を持ち合わせているとはとても思えないし。
企業システムと兵器は、枯れに枯れきった、手になじむ感じを求められるのだ。
COBOLは、使い古されてていずれ滅ぶと随分長いこと言われているが、現在もほそぼそと生き残っているのはなんでだと思うの。
…と、とりあえず企業システムにおけるクラウドを否定してみたけど。
だからといって、今時代はクラウドではないのかと言うと、まあクラウドなのは多分そうなんだろうな。
クラウドなんかが主流になっちゃうと、日本の中小企業への需要が減ってしまう。いい事なんてあんまりないとはわかっているんだけどさ。デフレ圧力なのは百も承知なんだけど。
でも、同じくデフレ圧力であるインターネットも、同じく巨大なデフレ圧力であるGoogleやアマゾンなんかのアメリカ系企業も、やっぱり使う人が「いいなぁ」と思うインフラは整っていくものなのだ。
でも現状では、アメリカのセールスマンが「クラウドっていいでっせー」と、売り込みに来ているだけに過ぎない。
米企業CEO 「クラウドでは特に日本が有利 文化にあっている」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1273656229/
俺んちによく来た太陽光発電のパネルを、「絶対お得ですよ!」と売り込みに来るセールスマンに似ていると思うのは、俺の心が歪みきっているからだろうか。
こんなのが日本に入るのは俺、嫌なんだけどさぁ。これもやっぱり時代の流れなのかもな。
ちなみに、この手の話はものすごくアメリカ企業有利である。
たとえばGoogleの新言語アンドロイド。ウチでも多少研究してみたんだけど…。エミュレータとかがベータ版でまともな開発はできないわ、肝心なAPIは非公開になってて、英語圏のフリーの技術者が、掲示板で様々な検証中でまだ日本人が開発に参加するにはハードルが高すぎる。
日本人でも個人でこーゆーのに参加している人はいるんだけど…。企業となるとどーしてもすくなくなっちゃうし。アメリカさん達は企業の人とかも随分といて、個人レベルで太刀打ちできそうにないんだよな。
そして、そうこうしているうちに、初期の重要な段階であいつらに大きなアドバンテージを取られるわけやね。
日本の現時点での国益として見るんなら、参入障壁を設けた方がいいんだろうけどな。偉い人にはわからないんだよな。何故か。どうしてそんなに魅力的に映るんだろうね。クラウドとか中国とかさ。俺には理解できんわ。