経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

その後にくるものは

2008年06月07日 | Weblog
福祉関係のプロジェクトを立ち上げた。
4人の先生方とすでにWEB上で研究会をスタートさせている。
これに県の協力を得られれば、金棒という、T支部長の誘いで、急遽予定を変更。
大昨日、雨の中を、鹿児島市へ。

収穫があった。
県は、担当に挨拶で30分で終わる。
収穫は、バスの中。

鹿児島中央駅は、相変わらず観光局でごった返し。
素晴らしいことだ。

東口に、バスの乗り場がある。
目の前というのに、いったん地下に潜らなければ、バス乗り場に行けない。
それが行き先により出口が違う。

「ちがうんとちがう?」とかいいながら、
またもぐりをやっている。
そうした観光客をしばしば目にする。
いや私にしても、2回目であたりだ。

(このことの問題は、地下道構想が出た折、新聞のコラムに書いた)

15番乗り場が、県庁系だ。
これは大きく書いてあるので、大丈夫。

だが、皆さん。驚くなかれ。
「県庁」という降り場は、ないのである。
15番系のどのバスも、県庁を通っているのだが、道順はみな違う。
そして県庁というバス停以外で下車することになる。

驚くなかれ。皆さん。
ではどうするかというと、運転手に尋ねるしかない。
これ以外わからないのだ。
案内図はバス内にはない。

だからまずよほど行きなれているか、
土地勘がないと、自分の降り場所がわからない。

驚くなかれ。皆さん。
この運転手が、酷く無愛想。横柄なのだ。
ときには、親切な人がいないことはないが、その人を見つけることは難しい。

運転手は口前にはマイクを付けて、応答する。
 1に、ぶっきらぼうの鹿児島弁、通訳はいない
 2に、やりとりが車内に全部流れる。これはものを尋ねる人に抵抗がある。

「運転手さん。すいません。このバス。県庁は、何処で降りたらいいのですか」
「こいな、うみついこうえん(海つり公園)前じゃっが」

私が共通語で尋ねたら、他の客に安堵のため息が流れる。

皆、運転手に話しかけるのが疎ましいのだ。

たまたま、介護人をつれた身障者が、一緒に降りた。
彼女は、先に身障者徒荷物を下ろし、も一度段を上がり、カードでタッチ。
もう運転手はギヤを入れており、わずかながら車体が前に進む。
「危ないじゃないですか.。私も降りるのですから.しっかり止めたら!」

この話を、支部長に話した。
支部長の、しきりにうなずき、曰く。

やはりバスでの話。
観光客が、タッチパネルに手をかざした。
皆そうするから、うっかりそうしたのか、あるいは外国の人だったかも。
それに対して、運転手。
「手ではなく、カードをかざさんか」

今、見直している「男はつらいよ」の寅さんさんなら、笑いがとれる。
が、これは鹿児島観光にとっては、悲劇だ。

こんなことを書いたり、話したりすると、せっかくの篤姫ブームに水を差す、
といった、とんちんかんな非難を受ける。

ブームに水を差しているのは、こうしたバス会社の接遇レベルなのだ。
が、かれらには、それがわからない。

観光がなんたるものか、わかっていない。
観光の本質を四郎としない。

その彼らとは、こうしたバス会社の役員達。
彼らが、観光なんとかか協議会の有力メンバーなのである。
これが悲劇なのだ。
恥ずかしながら、これ、観光です。
ブームの後が怖いです。
以前の大河ドラマ放映、その後の教訓が
まったく生きていない。

これはブームのあとにくるもの。
それは喜劇だろうか。悲劇だろうか。