経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

営業

2007年03月18日 | Weblog
たとえば、卸業と卸先の小売店等の関係でいうと、売上は運命共同的つながりにあるのでは、と考えてみるいい事例である。

それは、卸業の売上は、一義的には客先の小売店の売れ行き如何によって決定づけられる、ということが容易にイメージできるからである。
広義では、客先が増収増益になれば、当社も増収増益になるということ。
狭義では、洗剤が売れれば、正比例してそれを卸している卸屋が売れるということ。

これは、客先である小売店の販売量を伸ばせば、それに付随している卸商材は正比例して伸びるという図式が存在していることを示している。
 外国のことわざにある。「豚は太らせて、食せよ」

当たり前のことなのだ。だが私たちが空気の存在をかねがね認識せず生きているのと同様、この「つながり」の存在を認識して対処し得るか、という問にはいかがであろう。
自社の広告宣伝、販促イベント、チラシ・・・そうした図式、戦略に基づくツール(戦術)としてなされているか。イエスかノウか。それは一部か全部か。
全部イエス以外、まだまだ伸びる。とりわけ「全部ノウ」の企業は。

次に逆に卸業の自社の裏上げに比例して、客先小売店、全体の売り上げが伸びるかどうか、見てみよう。

どうだろうか。
これはそうとは限らない。限らないどころか、逆にそのことによって、全体売り上げや収益は減少することだって起こりえる。当方は、客先に売れば、売り上げが上がる。だが客先は、当方の商品を入れたから必ず売り上げが上がるとは言えない。まずこの点を、頭に入れて置くことだ。 このことが営業のあり方の本質に関わってくるからである。

 こう考えると、解が頭に浮んでくるだろう。
「なんだ、営業ってこんなことだったのかい」。

 気づけば簡単な解でも、簡単だから気づくまで気づかないから、見過ごし、まるっきり見当違いの繁多のことをやって大きな損失(機会ロス)を発生させた、というようなことは、周囲にごまんとある。
 
 気づいた。解も出た(解決した)。
 では今日からそれで動くか。あなたの営業は変わるか。
 これがほとんどノウなのだ。私には、不可解なことだ。