森川成美さんが新刊をだされました。
近未来のSFタッチの意欲作です。
なんかねたばれになるので、ストーリーを説明するのがむずかしいのですが、ロボットと人間の共存、みたいなところがテーマです。
森川成美さんは、におわせるけど、正体をあかさず、じりじりさせながら、ページをうまくめくらせていってくれています。
また、通学路は、決まった人しか歩けないとか、安全だけど、ルールにしばられた近未来の設定に、さすがよく考えられているなと思いました。
わたしも先日、『暴走するAI』という短編集を書き上げ、出版日の連絡を待っているのですが、SFぽい作品って、むずかしいのです。
なにかむずかしいって、近未来の造形です。知識だけでもだめですが、ある程度知識の裏付けがないと、うそっぽい未来になってしまいますよね。
あと、最後、ロボットがかわいそうな結末にしてしまいがち。そうでないパターンを書くのが、なかなか……。
でも、これから、ロボットと人間、AIと人間、そういうのの関係を書いていく作品が増えていくんだと思います。
久米絵美里さんの『嘘吹きアンドロイド』もそういう作品なのかな? 気になっています。
まだ、未読なのですが、ぜひ、読んでみたい一作です。
さて、来週、桜の開花にあわせたわけではないのですが、京都、奈良にいきます。
奈良では、滋賀直哉旧居で、仲間と合評会もします。今からそわそわ。
でも、合評のため、大作もあるので、読まないとね。