赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『浮遊霊ブラジル』津村記久子

2016-12-18 09:20:54 | その他
おもしろい作品を読みました。
『浮遊霊ブラジル』津村記久子

短編集でどれも語り口がおもしろい。
表題作は。アラン諸島に行かないと成仏できない浮遊霊の話。電車にも飛行機にもかってにのれない。アラン諸島に行く人にとりつかないといけないのだ。なぜか、アラン諸島に行けずブラジルへ。とりついた人、それぞれ、恋に悩んでいたり、仕事に悩んでいたり、それぞれ。それにふりまわしつつ、アラン諸島をめざすのだがなかなか行けず……。

他にも、いつも人から道をきかれてしまう『運命』。
物語地獄に落ちてしまった元作家の苦悩をおもしろおかしくかいた『地獄』
とくに地獄は笑ってしまった。人ひとりにつき、担当の鬼がひとりついて、介護施設よりも手厚い。
その鬼が悩みをもっていて、その鬼の悩みを聞くのが、地獄のように苦しいというのだ。
ねっ、どこか変でしょ?

まじめなのに、ちょっと変でくすっと笑ってしまう。
肩のちからをぬきたい時にぴったり。
電車で読むと、笑ってしまうので注意です。

津村記久子は初めて読みました。これからはまってしまいそうな予感。乾いたおかしみ、とでもいうのでしょうか。くせにはりそうです。

わたしはこれを電子書籍で読みました。この頃、なんだかんだ電子書籍を使ってしまってます。
なんといっても、目が疲れやすい私には文字を自由にかえられるのが一番便利です。

母のマンションにいったら、今年もイルミネーションが。
これはマンションの自治会の人が、ボランティアでやっているそうです。年々、きれいになっています。

気がつけば、もうすぐクリスマスです。早いね。
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