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マルクス生誕200年、講演会

2018-08-13 07:37:50 | 日記


8月11日 釧路市生涯学習センターにて

去年は資本論150年、今年はマルクス生誕
200年にあたる。

時間をとって、思いっきり学ぼうという声
があり、それに応えて経済学者であり、マ
ルクスのかじり方などの著作がある石川康
弘神戸女学院大学教授を講師として来釧し
ていただいた。

たっぷり3時間。
参加した150人は、真剣に聞き入った。

石川教授のお話の柱は、
1、あらためてマルクスが話題に
2、日本の論壇でのマルクスの浮沈
3、世界的規模での「マルクス主義」の変質
4、スターリンや後継者との日本共産党のた
  たかい、マルクス・ルネッサンスへ
5、未来社会論をめぐるルネッサンス
6、日本社会の過去と現在
7、現在と未来社会は「地つづき」

それぞれが非常に刺激的な、興味をひくお話
であった。

私の記憶でも、マルクス・エンゲルスが亡く
なり、その遺産がまっすぐ引き継がれなかっ
た。
たしかベルンシュタインがいっさいの著作を
受け取ったが、箱に詰めたままほこりをかぶ
ったままにしたとのこと。
レーニンは、そのごく一部しか目にしていな
い。

そしてスターリンによる改ざんに次ぐ改ざん。
ソ連=マルクス主義であり、マルクスの目指
した社会だという大きな誤解と偏見を世界的
に作り出してしまった。

その中で、世界の社会主義運動の「異端児」
であった日本共産党が、ソ連や中国共産党と
断絶までして、本来の社会主義、マルクスの
原点・基本を守り抜いてきた。そのために、
日本の現実としっかり向かい合ってきた。
その到達点が、2004年の日本共産党の綱領
となっている。

私の思いだが、歴史上のヨーロッパでのルタ
ーやカルヴァンの宗教改革に匹敵するのでは?

いま日本だけでなく、世界中で「格差と貧困」
が大きくなり、社会的激動の時代を迎えてい
る。
その原因をつかむのがマルクスの「資本論」
だ。また変革の先の未来をも掴むことができ
る。

マルクスの時代に、社会と真正面から向かい
合い、よりよい社会をつくっていこうとした
マルクスの考え方、思考、その情熱をしっか
りつかむこと。
このことが私たちに求められている。

フォイエルバッハに関するテーゼ
哲学者たちは、世界を様々に解釈してきただけである。肝心なのは、それを変革することである。(フォイエルバッハ論より)

最後に石川康弘氏の著作を紹介
若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱
若者よ、マルクスを読もうII
マルクスのかじり方
「おこぼれ経済」という神話
現代を探究する経済学―「構造改革」、ジェンダー
「慰安婦」と出会った女子大生たち
・・・・・・・など多数