ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.6.15 懐かしくも北欧を感じ、非日常を愉しむ日曜日

2014-06-15 21:41:41 | 日記
 今日も青空が広がる良いお天気。気温は朝からぐんぐん上がる気配だ。31階の部屋からは遠い海も山も見える。非日常を愉しむには有難くも幸せな朝だ。
 昨夜の食べ過ぎの所為か、夫は夜中に目覚めて眠れなかった模様。私も明け方目覚めたが、しつこく二度寝。さらには鳴らした目覚ましを止めて三度まどろんでしまう。特に急ぐ予定もないので、まったりと恒例の足湯タイム。珍しく夫もお相伴する。

 今日はワールドカップの初戦ということで、近隣のスタジアムにも青いシャツを着込んだ沢山のサポーターたちがパブリックビューイングに繰り出しているようだ。
 キック・オフが始まってからは夫もなんだか落ち着かない様子で、歩きスマホならぬ歩きタブレットで危なっかしいことこの上ない。それにしても、現地では夜10時から試合開始だというのにあんなに沢山の子供たちが観戦していて、大丈夫なのかしら、と老婆心一杯の私である。
 駅ビルで軽いブランチを摂り、来週末の京都往復の切符を取り、お昼過ぎにホテルをチェックアウト。

 駅とインテリアセンターを往復する無料シャトルバスも北欧カラーの青と黄色ときている。再発治療を開始して、この駅が病院の最寄駅になってから6年半。いつも気になりながら初めて訪れたが、それは巨大なコンテナ状の建物に圧倒される。まずはエントランスに設置されているPCでメンバー入会手続きを済ませてから2階のショールームへ移動。一応ご案内通りに黄色いバックとメジャー、ショッピングリストと鉛筆を持って、いざ出発。色とりどりのおとぎの部屋よろしく、部屋の大きさごとにコーデイネートされたルームセットを冷やかしながら歩く。お子様も大歓迎、を銘打っていることもあり、店内はチビッコを連れた家族、カップルたちでごったがえしている。まあ、私たちは新しい部屋に家具を買い揃えるわけでもなく、ちょっとした商品の使い方のヒント等を見ながら、ここでも非日常を愉しむ。
 さすがに草臥れて、レストランへ。学食よろしくセルフサービスで好きなものをピックアップしていく形式だ。思ったより安価でびっくりする。研修で北欧を訪れてから気付けば早くも20年が経過している。リンゴンベリージャム添えのミートボールや茹でたジャガイモ、ニシンの酢漬けやスモークサーモン等を頂きながら、当時のことを懐かしく思い出す。今年こそ、来年こそ、もう一度・・・と言い続けて、結局、北から南まで行脚したあの2か月間が最初で最後の訪問になってしまうのかな、と思ってしまう。
 ちょっぴりセンチメンタルな気持ちになりながら、お腹ごなしに、再びマーケットホールに降りて小物や雑貨類を見ながらうろうろ。それでも何ひとつお買い上げすることもなく、シャトルバスで駅まで戻った。

 ホテルで荷物をピックアップして帰途につくが、夏至間近な季節、まだまだ日が高い。
 今回は息子と夫のものだけお買い物したが、ホテルに泊まって美味しい食事をして、行きたかった所で目の保養をして、幸せなプレ・ハッピー・バースデー・イベントだった。
 おりしも今日は父の日。課題と部活が忙しくて、とのたまう息子からは今のところ何の連絡もなし。まあ先月の母の日も電話もLINEもなかったので、父の日だけ何かあったら、ちょっと妬けてしまうかも・・・。

 そんなこんなであっという間に土日が終了。明日からまた1週間が始まる。

 


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2014.6.14 プレ・ハッピー・バースデー!の幸せな土曜日

2014-06-14 21:32:52 | 日記
 長雨から解放され、久しぶりにいいお天気の週末、土曜日。
 これはのんびり寝ていてはもったいない!と、早々に起き出して大洗濯すること2回。大物もどんどん洗濯機に放り込んで、寝具類もサッパリさせる。

 今日からお楽しみがてんこ盛りの週末だ。
 まずは月1回のマッサージに向かう。いつもどおり朝一番に予約が入っている。この1か月の出来事を話しながら、例によって担当Tさんのゴッドハンドで頭のてっぺんからつま先まですっかり癒して頂く。今日は新しい店長が着任しましたというご挨拶代りにハンドトリートメントのプレゼントもあって、極楽の時間を堪能した。
 施術後は、ビタミンたっぷりのハーブティを頂き、ほっこりする。今月はお誕生日月ですね、ということで素敵なレースのエコバックも頂く。開けてみるとちょうど先日、百貨店でウインドー・ショッピングをした時にいいな、と思っていたものでびっくり。例年、可愛らしいブーケを頂くのだが、今日はその後出かける予定があるので、お花だったらちょっと・・・、と思っていたこともあり、ラッキーだった。
 その足で地下の食品売り場まで下りて、お中元の手配を済ませる。

 今日は誕生日前の土日ということで、夫とちょっぴり遠出(といっても普段通院している病院の最寄駅だ。)で1泊のプレ・ハッピー・バースデー・イベント。
 お昼は、何度かお友達とご一緒したことのある高層階のレストランで、ベイ・ブリッジやみなとみらいを一望しながら和食のお弁当に舌鼓。真下には長い顔をした新幹線がひっきりなしに発着している。来週末にはまた、母を連れて息子の住む京都に向かうのだな、と思いながら、はて、最近すっかり既読スルーとSkype居留守が専門の当の息子はどうしているものやら、と苦笑い。
 息子が家を出てから、通院間隔が5週間に1度となっているので、通院するためにこの駅を降りるよりも、こうして遊びに来たり、京都に出かけるためにこの駅を利用する方が多くなっているのがなんとも不思議な気分だ。

 チェックインして部屋に入ると、これまたお誕生日プレゼントに飲み物が用意されており、ついつい笑顔になる。一休みして態勢を立て直した後、電車に乗って夫の大好きな中華街まで繰り出す。
 夕食前には元町のウインドー・ショッピングを楽しみながらちょっぴり買い物も。空が夕焼けで暮れなずんできた頃、ライトアップされて賑やかな中華街をダッチロールし、さて、今日はどこへ入ろうかと看板メニューとにらめっこしながら歩く。
 草臥れたところで上海料理店で手を打ち、2階へ案内される。お薦めミニコースの海老や北京ダックや麻婆豆腐、ふかひれスープでお腹がパンパン。辛い麻婆豆腐に大汗をかきかき頑張って食べたものの、最後までは完食できずじまい。さすがに息子不在だと2人でフルコースはちょっと厳しい。夫はすっかりメタボになったお腹を突き出しながら、ホテルまで戻ってきた。

 明日は、通院日の度に青いシャトルバスを横目に見ながら、一度行ってみたいと思っていたインテリアセンターに繰り出してみようかなと思っている。
 こうしてプレ・ハッピー・バースデーイベントで英気を養うことが出来て、とても幸せな土曜日だ。
 来週からまたしっかり頑張らないと!

 
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2014.6.12 やっぱり双方に必要なのは・・・

2014-06-12 20:34:39 | 日記
 読売新聞のサイトでやっぱり・・・と思った記事を見つけたので、以下に転載させて頂く。

※  ※  ※(転載開始)

面接研修後の医師告知で、難治がん患者のうつ 軽く
 再発がんなど治療困難ながんの告知は、患者とのコミュニケーションの研修を受けた医師が行うと、がん患者のうつの程度が低かった、との研究結果を厚生労働省研究班が10日、米国臨床腫瘍学会誌電子版に発表した。
 医師向けのコミュニケーション研修の効果が、患者への大規模な調査で確認されたのは世界で初めて。
 研究は、2006~07年、国立がん研究センターの中堅医師30人を、研修を受けるグループ、受けないグループに分けて実施。各医師が受け持つ患者計601人に心理検査を行い、難治がん告知後のうつの程度などを数値化し比べた。
 研修は2日間。〈1〉ときどき沈黙し、相手が考える時間を設ける〈2〉「はい」「いいえ」の答えで終わる質問ではなく、自由な発言を引き出す問い方を心がける――などの面接技術を学ぶ。
 その結果、うつの程度を調べる心理検査(最高21点)で、未研修の医師が受け持った患者の平均は、受診を勧める基準(5点以上)を超える5.32点だったが、研修した医師の患者は4.59点と低かった。
 分析した国立精神・神経医療研究センターの藤森麻衣子・自殺予防総合対策センター室長は「コミュニケーション力は性格など個人の資質と思われがちだが、学習で向上する部分も大きい。研修を広めたい」と話す。
(2014年6月11日 読売新聞)

(転載終了)※  ※  ※

 人として日々社会生活を送っていく上で、“コミュニケーション”から全くフリーでいるわけにはいかない。だから、少しでも気持ち良く心穏やかに過ごすためには、コミュニケーション能力が高い方が良いに越したことはないだろう。
 けれど、先日、朝日新聞医療サイトのアピタルで長尾和宏先生の連載記事(6月10日:低下する医師のコミュニケーション能力)にあったように、実際には全ての医師がコミュニケーション能力に長けているわけではないというのも事実のようだ。もちろん、どの職業のどんな人でも資質面では同じことが言えるのだろうけれど。

 とにかく気の毒としか言いようがない、超がつくほど多忙な中で、一人一人に目一杯の時間をとっていたら、医師が先に潰れてしまう。けれど、きちんと学習し、研修することでその効果が出るということが判ったというのだから、研修を受けた医師も、受講した甲斐があるだろうし、それを聞いた患者サイドとしてもとても有難い、嬉しいことだ。

 幸運なことに、これまで私は、かつてお世話になった主治医、そして現在お世話になっている主治医から受けた告知が元で鬱状態になったことはない。いずれも丁寧に言葉を選びながら、かつ一方的に立て板に水のような説明をされることなく、十分に間を取りながら、こちらが発言出来るように誘導して頂いた、という記憶しかない。
 だから、一般に告知された時に良く言われるような、“頭の中が真っ白になって、何もわからなくなった、何も覚えていない”という経験はしていない(逆に、今でもその時のことを微細なまでリアルに覚えている。これって、あまり幸せな性格とは言えないけれど・・・。)。
 もちろん、告知される時は、良くない結果についてある程度(おそらく、こういうことかな・・・)と心の準備をしているけれど、そうはいっても、哀しいかな100%冷静でいられるわけではないから、普段通りの受け答えが出来るわけではない。けれど、その時に思った事を吐き出させて頂ければ、心の負担は随分小さくなるように思う。

 つまりは患者であれ、医療関係者であれ、双方がお互いの気持ちや立場を慮り、リスペクトすることが出来れば、コミュニケーションは必ずや上手くいくのではないか、と思う。
 そう、結局、人として生きている限り必要なのは、コミュニケーション能力なのだ、と改めて思う。
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2014.6.11 こういう日には無理はしない

2014-06-11 20:58:26 | 日記
 予報通り、朝からとても不安定なお天気。
 いきなり土砂降りになったり、小止みになったり。いずれにせよ、湿度は高く、室内は蒸し暑いが、外は肌寒い。なんとも不快で体調を崩し易い気候である。少しでも機嫌よく過ごせるように、ということで先日購入したレインコートとレインブーツで出勤する。
 こういう日には途端に胸部の圧痛と鈍痛が頭をもたげる。とにかく痛くて息苦しい。気付けばしかめっ面。憂鬱なことにお決まりの頭痛も追加登場・・・。

 さて、職場では今月いっぱい何があろうと冷房は入らない、と何度も書いている(ゴマメの歯ぎしりですね・・・)。送風も除湿も、当然ない。
 そんな折、「教職員、学生のみなさんへ」と、冷房を入れないことにはれっきとした理由がある、との学長メッセージやポスターが例年通り配布される。いかにもタイミングが悪いではないか。
 文面はこの4年間変わらず。23年3月に発生した東日本大震災により管内電力供給量が大幅に減少したので、積極的に電力抑制に対応している。今夏も理解と取り組みをよろしく、というもの。

 東電は管内の節電の定着を前提に、数値目標を伴わない節電を要請しているが、本学では22年度の使用最大電力(ピーク)比で11%カットの数値目標を設定し続けている。それがオーバーすれば、自動的にカットされるのも例年どおりだろう。
 冷静に考えれば、目標設定以降に新しい建物が建っているのに、そのあたりはどう考えているものやら・・・。但し書きには学生への教育活動への支障は極力配慮する、とか障がいのある学生には配慮する、とある。ダメモトで、今月末開催予定の大学院説明会の日(当然外部からの来学者を迎える)には、使用教室限定で冷房を入れてくれるように依頼をかけてみたのだけれど・・・。
 目標達成もエコグリーンキャンパスの社会的使命も素晴らしいことだ。けれど、まずは学生、教職員の健康保持ではないか、とひとりごちる。

 ともあれ、こういう天候の日には無理はしないというスタンスで行きたい。
 明日は早朝都心会議のため、今日はいつものホテルに前泊だ。昨年度中は会議の開始時間が遅かったので、一度も前泊することがなかったが、その間にホテルがリニューアルされていて、随分と雰囲気が変わっている。予約時に以前宿泊していた部屋をリクエストしてみたら、すんなり希望が通り、小さなこととはいえ満足する。

 チェックイン前には、都心ターミナル駅で帰宅途中の夫と合流し、夕食を済ませた。これでお互い個食を避けることが出来たわけで、ちょっと嬉しい。
 夫も帰宅したら入浴、就寝だけ。ゆっくり過ごせるだろうし、私も同じだ。
 ちょっと厚めの文庫本1冊を持ち込み、家事からすっかり解放され、のんびり入浴後は早めに休み、明日に備えたいと思う。
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2014.6.10 時の記念日・・・たぁさんの47回目の誕生日によせて

2014-06-10 19:55:05 | 日記
 気付けば6月も中旬に入った。
 入梅とともに今年は本当に良く雨が降る。団地内や遊歩道、そして学内のそこかしこに植えられた紫陽花の花たちが、俄然青々と美しく咲き誇り出した。

 今日は時の記念日。そして4月に旅立たれたたぁさんの47歳のお誕生日だ。ご主人から、先週末は仏式で49日にあたる50日祭をなさると伺っていた。ああ、7週間・・・もうそんなに経つのだ・・・と、未だ信じられないような不思議な気分になる。

 そして不思議なご縁といえば、先週末、たぁさんがとても親しくされていたお友達のUさんが上京され、3月、たぁさんが入院しておられたがんセンターまでお見舞いに行かれたSさんと3人で、都心のイタリアンレストランで夕食をご一緒する機会に恵まれた。

 たぁさんからこのブログに初めてコメントを頂いたのが昨年の4月14日のこと。その時に彼女のブログの存在を知り、以来、お互いにブログを訪れ、しばしばコメントをやりとりし、今回ご一緒しているSさんを介して実際にメールやLINEのやりとりをするようになってから、僅か1年ほどのおつきあいであった。
 けれど、昨年12月から先月迄の5か月の間、翼に乗って3往復もするという、我ながら驚きの行動を起こさせてくれた彼女は、やはり私にとってブログを通じて知り逢った知人以上のとても大きな存在であったのだ、と心にぽっかりと空いた穴を見つめながら、改めて思う。

 Uさんには先月、有国ご住職の講演会の時にお目にかかって以来の再会、そしてSさんとは先月の患者会大会で、休憩時間にちょっとご挨拶をしたくらい。ゆっくりお話しするのは久しぶりだった。
 こうしてたぁさんによって引き寄せられた3人が、彼女抜きでこんな夕食会をしているなんて・・・本当にたぁさんから頂いたご縁の賜物以外の何物でもない。4人席のテーブルで、椅子は一つ空いていたけれど、絶対ここに彼女は来ていますよ、と皆で言い合い、彼女との思い出話に花が咲き、尽きることがなかった。
 そして気付けば2時間以上が飛ぶように過ぎた。

 昨年の今日、2013年6月10日の彼女のブログを見ると、“来年の誕生日もきっとみんな一緒に。。。”とあった。本当に最期の最期までそう信じて疑わず、病と共にあったのだろうと思う。
 けれど、誰もが必ず来年の誕生日を迎えられるかどうかは、神のみぞ知る、だ。生きていること、生かされていることは、本当に奇跡の積み重ね以外の何物でもない。

 そして、来週までその奇跡が続くならば、今度は私の誕生日がやって来る。その日は、患者会でお世話になったTさんの3回目の命日でもある。

 毎年、毎年、こうして齢を重ねられることを謙虚な気持ちで感謝しなければならない、と思う。

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