ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.6.23 最終日もてんこ盛り・・・お疲れ様で、無事帰京

2014-06-24 19:47:23 | 
 昨夜はお寺参拝の度の石段の上り下りでかなり足が疲れたこともあり、マッサージのお世話になる。母は齢80歳にして初めての体験だったというが、随分楽になった模様。入浴を済ませていたので、マッサージが終わりそのままベッドで熟睡出来たようだった。
 私は施術前の入浴が間に合わず、慌てて足湯のみ済ませてから母に続けて施術してもらった。マッサージが終わり、そのまま玉砕するわけにも行かず、入浴。結局、ベッドに入ったのは日付が変わりそうな時間になってしまった。

 朝は夫がモーニングコールは不要ということに甘えて、遅くまで眠らせてもらう。ふと、心配になって息子に電話を入れると、なかなか出ない。寝ぼけ声でようやく出てきたが、あの調子では朝食を会館で摂る時間もなく、そのまま大学へ向かったのではないだろうか。

 私たちは、朝食前にざっと荷物整理だけ済ませ、今日は京懐石のレストランで朝粥を頂く。ここで頂いた潮ふき昆布や梅じゃこがとても美味だったので、この手のものに目がない夫や、朝食は和食党の父にお土産として購入。夕方までベルキャプテンで冷蔵の上、他の荷物とともに預かって頂けることになった(が、あとでこの裏技に祟られることになるとは・・・)。
 食後、ホテルのアーケードで留守番の夫や父に京菓子等を買い、荷物をまとめてチェックアウト。息子の1限が終わる頃に大学に到着するようにタクシーに乗り込む。

 今年、こちらは空梅雨とのこと、とても良いお天気どころか、日差しが照りつけ、湿気も高く、少し歩くだけでクラクラしてくる。キャンパスを行き交う学生たちは短パン、サンダルの軽装も目立つ。
 入学式に訪れて以来、3カ月弱で、桜の木もすっかり緑が濃くなっている。紫陽花が満開だ。息子にLINEで連絡すると、4限の準備で忙しく、とても時間が取れないというつれない返事。せっかく祖母(母)も来たのから顔だけでも見せてくれたら、と思ったが時間が読めない、というので諦める。
 それにしても、財布を忘れてまた下宿に戻ったというのだから、朝はよほど慌てて出かけたのだろうと呆れてしまう。
 とりあえず、母には食堂や彼の学部棟、図書館や生協等を案内し(それにしても、大学のキャンパスには似つかわしくないかなり異質な母娘連れに映ったに違いない。)、写真を撮って小一時間でキャンパスを後にし、タクシーで金閣寺参拝に向かう。

 母は高校の修学旅行以来だとのこと。そういえば、私もそうかもしれない。お互い数十年ぶりの参拝だ。濃淡の緑の中に金色に浮かぶ舎利殿は写真の通り、変わらぬ美しい姿を水面にも写している。が、訪れている人は見れば、皆中国、韓国の方ばかり。ぱっと見日本人か、と思っても言葉が全然違うので、ここはどこ?という気分になる。それ以外は全国からの修学旅行生で溢れている。息子もよくブツブツ言っているけれど、本当にマナーの悪さに驚くばかり。傍若無人に振る舞う彼らの近くでは、写真を撮ることもままならず、暑さと湿気でがっくりしてくる。
 先日だったか、被爆地に修学旅行に出かけた男子生徒が、案内の方に暴言を吐いたという事件があったけれど、ボランティアで説明しているおじさま方の話は一切聴かず、やりたい放題の中学生たちを見ながら「本当に大変ですね・・・。」と声をかける。まあ、中学生に歴史の勉強、神社仏閣をしっかり見よというのも難しいのかもしれないけれど。
 警備の方に、母と一緒の写真を撮って頂いたが、びっくりしている私たちに教えてくださったことには、この時期、一般の日本人客はおらず、外国人観光客か修学旅行生とのこと。夏休みに入るとまた日本人観光客が戻ってくるようだ。
 最後に、前日に続き一字写経で般若心経の字を書いてきた。私は「明」で「心願成就」、母は「亦」で「家内安全」と。

 とうにお昼は回っていたが、朝食が遅かったこともあり、まだお腹が空かない。以前、お友達に教えて頂いて以来、すっかりファンになった和菓子店の実演お休み処へ向かう。
 今月のお菓子は予想通り「紫陽花」をモチーフにした「あじさいきんとん」。色とりどりの紫陽花の花びらに雨滴を模した寒天がとても綺麗で涼しげ。いつもながら食べてしまうのがもったいないと思いつつ、お抹茶とともに味わって頂く。母もすっかり満足した模様。季節の掛け軸やお菓子が飾られた床の間を愛でて、ホテルに戻る。

 既に2時近い。4時の新幹線に乗るため、遅いランチタイムにして今回の旅は終了とする。前日に朝食ビュッフェを頂いたレストランでフレンチのセットランチを頂く。
 80歳の母連れとしてはかなり強行軍な旅だったが、無事に終わりそうで良かった、とホッとする。普段は荷物を持ってくれる有難い夫がいるが、今回は荷物を持ちながら、息子のご機嫌伺いもし、母のフォローもして、ということで、気が張っていたけれど正直きつかった。
 買い損ねたお土産を駅で買う時間等を逆算しながら、余裕を持って荷物を受け取ってタクシーに乗ってホテルを後にした・・・ところまでは良かったのだが、朝、預けた潮ふき昆布と梅じゃこの受け取りを忘れたことに車内で気づき、慌てて戻って頂く。10分のロス。気付いたから良かったものの、あと5分遅かったら諦めるしかなかったと冷や汗をかいた。
 それでもラッキーなことに車が流れており、20分前に無事、新幹線口に到着した。運転手さんは息子の大学の先輩だとのことで、これもまたご縁だったのかも、と母と話した。

 定刻通り新幹線が発車し、恒例のアイスクリームを頂きながらあっという間の2時間。往路は1冊薄い文庫を読めたのだけれど、さすがに帰路は疲れ切ってしまって、母となんとなくお喋りをするだけ。留守番の父に駅弁を買い、在来線に乗り換える。
 母だけでも優先席に座れればと思ったけれど、通勤時間帯の混雑と遅延でとんでもなかった。とりあえずしっかり掴まれる場所を確保して、乗換駅まで立ちっぱなし。すっかり顎が出てしまった。

 母と別れ、最寄駅に到着すると雨が降り始めていた。重い荷物とお土産を引きずり、タクシー乗り場へ直行。それにしても、今回は本当にタクシーのお世話になった。
 夫が既に帰宅しており、夕飯の支度までしてくれていて、私は旅の片づけ等に専念出来た。恐縮しきり。帰宅後、20分ほどして母から無事に帰宅した、との連絡をもらい、ほっとする。
 撮ってきた沢山の写真をスライドショーにして見せながら食事を済ませ、お土産のお披露目やら家計簿つけやらをしているうちにあっという間に時間が経過する。それでも、翌日からの仕事に備え、なんとか少し早めにベッドに入ることが出来た。

 今週末は、夫が1人で息子を訪ねることになっている。
コメント (2)
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