ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2024.6.12 採血・心エコー、腫瘍内科診察後、フェスゴ5回目+ドセタキセル5回目(6割減量3回目)+ジーラスタ ボディーポッド5回目無事終了

2024-06-12 23:24:42 | 治療日記
 
 昨夜は機内で岡山名物ままかりの押し寿司等を夕食に頂いた。飛行機は予定より早く着陸。
 夫には予定通りリムジンバスに同乗して宿泊先ホテルまで送ってもらった。

 バスは順調に海沿いを走り、定刻通りホテルに到着し、チェックイン。夫には少しでも早く帰宅してほしいので、そのままロビーで別れた。
 朝食のサンドイッチ等を階下のコンビニで調達。16階の部屋に入ったら、誕生日月ということで、カードとプレゼントが置いてあった。
 途中で買ったスイーツと暖かいほうじ茶で人心地着いて、お風呂にお湯を貼る。入浴後、夫が無事帰宅したのをLINEで確認してから消灯。

 明け方、お手洗いで目が覚めたが、二度寝に成功。スマホアラームが鳴ってすんなり起床。5時間近く眠れたことになる。
 今日は真夏日になる予報だ。部屋の窓からは病院が見える。
 夫におはようLINEを打ち、手足のケア、身支度を済ませて、朝食を摂る。お腹は快調だ。BSで朝ドラを視て、天気予報を見てから部屋を出る。3時間のレイトチェックアウトがついているので、キャリーケースは置いたまま身軽に出かけられる。

 朝から日差しが強い。病院迄は15分弱かかった。
 病院に到着し、受付のIDカード機を通す。そのまま採血・生理検査受付へ移動する。システムが変わって、混雑防止のため、予約時間の1時間より前にならないとどんなに早く行ったところで採血はしてもらえない。
 このシステムになってから治療当日の朝に採血をするのは初めてなので、少し早めに行ったが、ピンク色の受付番号はその時間帯の6番目だった。

 生理検査は紙の番号受付札が5番目。採血が終わったら戻ってくるように言われる。5分ほどすると採血室に入れた。今月は1回の通院なので、マーカー測定ありで5本の採血。
久しぶりにベテランの臨床検査技師のYさんが担当してくださった。刺す時は殆ど痛まず、抜く時は若干痛んだが、特に問題なく終了。
 お礼を言って採血室を後にし、止血をしながら生理検査受付に「採血終わりました」と声をかけると中待合に入るように言われる。
 3週間ぶりの心臓超音波検査予約時間までまだ小一時間。次々と患者さんが入ってくる。

 今日のお供は芹沢央さんの「神の悪手」(新潮文庫)。
 帯には「このどんでん返しが切なすぎる‼羽生善治氏絶賛‼夢を追う苦悩と孤独を深く刻むミステリ短編集!」とある。
 そう、棋士の話である。恥ずかしながら、将棋のルールをこれっぽっちも知らないのだけれど、何故か将棋小説が好きである。芹沢さんの作品はいくつか拝読したがどれも面白かったので、迷わず手に取った。5編の短編から成る。ご本人が将棋愛溢れる方とは知らなかった。「将棋の事が深く描かれているが、全くの素人でも問題なく楽しめるのが凄い所である」というのは、解説を書いておられる斜線堂有紀さんと全く同感である。

 中廊下の待合椅子に座りながら、頁を繰っていると、検査予約時間の20分前に男性技師さんから名前を呼ばれた。検査着に着替え、少し薄暗い検査室のベッドに横になる。
いつも1番端のベッドだったが、今日は初めて真ん中2番目のベッド。名前、生年月日を訊かれ、身長、体重も確認される。2月末に測定した時より3kg近く減っている。

 頭と背中に枕。最初は左を下に横になって、左手は上に、右手は腰に下げて左胸を、続いて背中の枕により寄り掛かるように身体を開いてプローブで押される。普通に呼吸を続ける。息を吸ってそのまま止めて、吐いてそのまま止めて、を何回か。
 最後は仰向けになって鳩尾からお腹の辺りもプローブで押され、お腹を膨らませて深呼吸を繰り返す。20分弱の検査が無事終了した。温かいおしぼりを渡され、着替えを済ませ、お礼を言って検査室を後にした。 
 向かいの腫瘍内科受付へ移動する。待合椅子はそこそこ埋まっている。1列目のソファを確保して腫瘍内科受付に並ぶ。態勢を整えて血圧測定。102-63、脈拍が81。

 「中待合にどうぞ」に番号が出たのは、15分ほどしてから。予約時間より大分早いのでびっくりして中に入る。本の続きを読んでいると、30分ほどして扉を開けて先生が「おはようございます」と声をかけてくださる。荷物をまとめ、「おはようございます」とご挨拶をして入室する。
 「では、まず」と体温計を渡される。診察室での体温は6度9分。
 「どうでしたか?」と問われ、「前回はフェスゴがなかったので、酷い下痢は続きませんでしたが、ドセタキセルだけでも下痢は何回かありました。月が替わってからはおかげさまで大分元気に過ごせました。」とご報告。

 「採血の結果、白血球は回復しているし、カドサイラの影響で高めだった肝臓の値も正常値、心臓のBNPも2,3月は高かったですが、4月からは正常値に戻っています。マーカーも若干下がっていますね。」と画面に折れ線グラフを示しながら説明してくださる。「心エコーではこの前よりポンプ機能(EF)が上がり61%。フェスゴを再開しても大丈夫かな、と思います。前回と比べ若干改善の可能性あり、全体的には著変なし、というレポートです。3つの弁の機能低下はありますが、程度は軽い。機械が良くなっているので見えやすくなっているようです」とのこと。

 CTの画像を見ると、左側の肺の腫瘍はどこも一回り小さくなっている。右肺は変わらない。前回、腫瘍なのか肺炎だったのか分からなかった影の部分も消えている。
 縦郭リンパ節の腫瘍も小さく、分からない感じになっている。骨は不変。つまり、効いているということだ。体調と採血結果等を見ながら、ドセタキセルはもう嫌、というところまでやりたい、との判断だ。

 次回は7月3日。、2日に前日検査でレントゲンと採血、マーカー測定は24日に廻し、そのタイミングか次の8月に心エコーをもう一度入れたい、とのこと。
 「ではいつまでドセタキセルを?10月にはイベントがあるのでギリギリまでやらずに体力温存と体調調整をしたいのです・・・」と言うと、「ドセタキセルを10回出来る人は、まずいない。8回出来れば御の字だと思う。」と仰る。
 ということは、今回が5回目なので漸くの折り返し。7月2回、8月で一旦ドセは打ち切り、9月からはフェスゴ単独にするか、+αとしてホルモン内服を考えておられるとのこと。
 「ホルモン剤は何を?」と訊くと、初発の時に3年近く使ったタモキシフェンだと仰る。なるほど、一番間が空いているし3年近く使った実績がある。
 
 痺れと痛みが結構きついので、前回からタリージェの5㎎を朝飲んでいるが、昼くらいに強い眠気があり、痛みや痺れは酷くはなっていないものの、痛み等は緩和はされていない。夜に5㎎プラスするのはどうか相談する。ひとまず様子を見ながら飲んでみることに。飲んだり飲まなかったりでもOKとのこと。

 コデインもロキソニンも手持ちがあるのでなし。ヒルドイドローションは小さな携帯用を追加して頂いた。タリージェの15㎎にプラスアルファの5㎎。いつも通りのミヤBM、タケプロン。そして明日、明後日だけ飲む浮腫み止めのデカドロン4㎎が処方される。

 お礼を言って診察室を出て、化学療法室へ入る。流石に今日は採血と心エコーを行ってからの大分遅い入室なので、受付番号は15番。待合席にはどなたもいなかった。門前薬局に処方箋の写真をLINEで送付する。
 久しぶりに椅子は窓側か内側のどちらが良いですか、と訊いて頂き、迷わず窓側をお願いする。奥から2番目のいい席だ。お手洗いを済ませ、態勢を整え、夫やお友達に報告LINE。

 ほどなくして認定看護師Krさんがポートの針刺しに見える。Krさんの姿を見ると、ほっとする。早業で痛む時間がない。このところの報告。ドセをまだ続けることになったので、と新しいノートを頂くようお願いすると、毎回毎回ちゃんと体調を整えて、スキップすることなく予約通り通院を続けられていることに敬意を表します、と言われる。

 薬剤師のIさんが見えて、薬局へ提出する報告書をくださる。痛みや痺れのことを相談するが、治療中なので悪化しないだけ良いかも、とのこと。うーん。

 門前薬局から「お薬の準備が出来ました」とLINEが入っていた。
 「今日担当します」と看護師のAさんがみえる。6週間ぶりのフェスゴは右足。5分かけてゆっくり注入する。最初以外は殆ど痛まない。
 続いて点滴スタート。副作用前投薬の吐き気止めステロイド(デキサート)が15分、ドセタキセルが70分弱、最後に生食を10分流して終了だ。
 読書を続けたが、途中であまりに眠くなって15分ほど目を瞑る。

 点滴が終わり、抜針。衝撃は殆どなかった。終了時の血圧測定は100-60。脈拍は69。
 ほどなくしてジーラスタボディーポッドをセットに見える。位置を決めて印をつけ、お腹の肉を摘まんで針刺し。今日はいつもより1時間遅いので、明日の抜針予定も夕方遅くなってからだ。
 化学療法室滞在は2時間半強。受付票を戻し、頃合いを見て会計待合いに移動する。やはり大分混雑している。10分ほどして自動支払機にアクセスし、12万弱をカード払い。

 外に出ると、太陽が燦燦。日傘を差していても暑い。半袖のブラウスに日差し除けの七分のカーディガンを羽織っているが、日焼けをよしとすれば1枚で十分。公園のガクアジサイやアジサイが美しい。季節は確実に進んでいる。
 門前薬局に寄ると、お二人ほど待っておられたが、殆ど待たずに担当のIさんから呼んで頂ける。今回も体調伺いのLINEのやり取りで状況を把握して頂いており、心強い。タリージェは1回に付き15㎎が最大なので、+5㎎については製薬会社に確認してみます、とのこと。
 バンテージやハイドロコロイドテープで足の爪囲炎をケアしていることをお話したり、あれこれ報告をして、コード決済で4,000円強の支払い。今日の病院と薬局滞在時間は5時間半。

 ホテルに戻って涼しい部屋で暫し人心地着く。荷物をまとめてチェックアウト。キャリーケースを引きずって遠くまで行きたくないので、ホテル隣接のショッピングモール内のイタリアンに入ってサラダ、パスタ、デザートお茶のランチコースを時間をかけて完食し、読みかけの本を読み切った。
 女性のグループや親子連れ等結構遅い時間なのにお店は賑わっていた。
 キャリーケースは大分重くなっている。快速電車は終わっていて各駅停車に乗って乗り換え駅まで向かった。そのまま最寄り駅に到着。まだまだ日差しが強い。迷わずタクシーに乗って帰宅。

 今日は生協のお届けの日だ。それなりの量を注文しており、フウフウ言いながら搬入した。
 キャリーケースの荷ほどきをする。夫が出しておいてくれた洗濯物も大量にあるので、ひとまず1回目の洗濯を開始。
 
 着替えを済ませ、もろもろ片付け。薬の仕分けやら家計簿付けやらメールチェックやら、5日も空けたのでやることは沢山。PC前に座っていると夫が早々と帰宅した。
 ほどなくして洗濯物が仕上がり、夫と一緒に干す。もう1回分たっぷりあるが、干すところがないので明日朝に廻す。

 なかなか片付かずに母にMeet通話する時間になる。今日は3か月に1度の腎がんの経過観察で通院だったという。さすがに自分の通院日とバッティングだから付き添いが出来ずに申し訳なかったが、採血採尿と診察で特に問題もなく、次回は9月にCT撮影をして5年間の経過観察が終わり、腎がんも卒業できそうだという。素晴らしい。
 直腸がんと腎がんのダブルキャンサーを克服である。私はどこで間違ったのだろう、とぼんやり思う。
「今日は暑かったし、当日検査もあり、大分時間がかかったので疲れた」と報告して、通話を切る。

 お昼が遅くボリューミーだったので、全くお腹が空かない。夫には生協で届いたお蕎麦やお寿司を食べてもらうが、何となくお腹がモタモタ気持ち悪くて、私は今しがたようやく青いヨーグルトとピンクグレープフルーツを2房お腹に入れて、夜の薬を飲んだ。今日はボディーポッドを装着しているのでお風呂に入れない。かなり疲れているのに治療当日はステロイドハイだ。

 夫は今回の旅で休みを頂いた関係で、明日は出勤だ。私も沢山の洗濯物が残っているので、寝坊はしていられない。
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