ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2024.3.1 弥生スタート 腫瘍内科診察後遺伝子パネル検査採血、ドセタキセル+フェスゴ+ジーラスタ ボディポッド1回目ひとまず無事終了

2024-03-01 23:18:44 | 治療日記
 
 昨夜はブログアップ後、そのままベッドに潜り込んで電気を消したが、長いこと咳が止まらずなかなか寝付けず。それでも日付が変わる前には眠りにつけたか。世は大谷選手の結婚発表で盛り上がっていた。
 明け方お手洗いに起きたら、また咳が出始め、そのまま眠れず。更に5時半過ぎの千葉を震源とする地震で完全に眠る気をが削がれてテレビと電気を点けた。

 浴槽足湯を溜めてのろのろと足のマッサージ。身支度を済ませ、ニュースを視ながら部屋でサンドイッチ、ジュース、青いアロエヨーグルト、アールグレイティの朝食を摂る。食後は快腸で、2回お手洗いへ。
 夫は休務日だから寝かせておいてあげればいいのに、ついうっかりおはようLINEをしてしまった。お天気が良くなりそうなので、税務署まで確定申告に出かけるとのこと。

 外の雨は小止みになっているようだが、道は濡れている。朝ドラを視て、チェックアウトして手荷物を預け、病院を目指す。今朝もそこそこ冷え込んでいる。それでも今日から弥生三月。アウターはライナー付きのトレンチコートにした。
 採血やレントゲンは27日に済ませたので、受付が済んだらすぐに診察。診察前に血圧測定だけ済ませれば良い。ただ、診察の後、遺伝子パネル検査の採血もあるので、待ち時間を考慮して予約30分前に病院に到着した。途中また腹痛になり、受付のIDカード機を通したらお手洗いへ直行。またしても下痢だ。どうしたものか。とりあえず落ち着いてから腫瘍内科へ。

 待合椅子はそこそこ埋まっている。金曜日に治療のため来院したのは記憶にある限り初めてではないか。普段の水曜日よりは空いている感じだ。定位置を確保して腫瘍内科受付に並ぶ。コロナ関連問診票を頂き、今回も咳、息切れに〇をした。咳をし過ぎなのか胸痛もあるので、ロキソニンを飲んだら、つっかえてしまって、焦った。態勢を整えて血圧測定。121-76、脈拍が104。

 昨日読み始めた夏川草介さんの文庫の読書を再開したが、それほど読む時間もなく「中待合にどうぞ」に番号が出たのは、予約時間を15分ほど過ぎた頃。中廊下に入ったら、既に診察室のドアが全開していて入室を促された。今日も普段と違う診察室で、ちょっと落ち着かなかった。
 荷物をまとめてご挨拶をして入室する。次回は21日に予約が入っていたが、先生が不在ということで、22日に変更してほしいとのこと。仕事をしていないとこういう変更にも対応出来る。少し話すと咳が出る。診察室での体温は6度9分。

 「これまで夜の間は咳が出ずに眠れていたのですが、このところ、寝ている間にも態勢を変えると咳が出て、なかなか止まらず、朝お手洗いに起きたりすると、そのまま咳が出て眠れず困っています。」と言うと、「(コデインは)効いている時間が数時間と短いので、夕食後から朝まででは(間隔が)長いんですね。コデインを増やしましょう。最大一日6回までは処方は増やせますが、まずは4回、寝る前で」とのこと。
 今のところ出ている咳はほぼ空咳だが、コデインは分泌物を減らすので、痰が絡むようなら水分を摂るように、とのこと。

 予定通り治療となる。次回22日は、方針としてはドセタキセルなしのフェスゴだけだが、レントゲンと採血の結果、もしかすると26日からの旅行をキャンセルしてでもドセタキセルをちゃんとやりましょう、ということになるかも・・・と言われ、凹む。
 体表面積から割り出すと110㎎になるドセタキセルは、100㎎と少し減らして処方してあるとのこと。

 診察後、遺伝子パネル検査のための採血。お礼を言って診察室を出て、化学療法室に入る前に採血室へ向かう。受付でピンクの受付票を出してもらったら50人待ちの33分待ち、と出ていた。もろもろ片付けて態勢を整え、コンビニでホットミルクティを買って読書を再開。ほぼ時間通り30分ほどして中に入れた。その時は既に80人待ちになっていた。さすがに採血台は8台のフル稼働。

 今日は、初めましてのMさんという女性の検査技師さん。病院の採血グッズではなく、(パネル検査用の)別袋に入った2本ともう1本小さな普段のスピッツがあった。刺針も抜針もちょっと痛かったけれど、無事終了。お礼を言って再び腫瘍内科受付を通り、化学療法室へ向かう。その間40分ほど。
 
 化学療法室へ入ると、受付番号は9番だった。待合席はお一人座っているだけで、5分ほどで窓側ナースステーション隣のVIP席(!)に案内される。お手洗いを済ませ、態勢を整える。
 10分ほどでSさんが針刺しに見える。今日は初回ということで胸やお腹にモニターもつけて準備万端。

 その後、20分ほどして薬が届く。今日はHさんが担当してくださるとのこと。まずはフェスゴの皮下注射。初回は右外腿に8分以上かけて行うという。タイツを穿いていったのは失敗だったけれど、カーテンやタオル、スカートで目隠しも出来るし、ハイソックス等を穿いてきて寒いよりはよかったかな、と。
 腫瘍内科でこの注射を受ける人は10人目位とのこと。痛みの様子等を伺うと、粘性が高い薬液が15ml入るので、刺して液が入り始める時はそれなりにビリビリと痛むが、少しずつゆっくり様子を見ながら行ってくださるとのこと。痛みに弱いようなら冷やしてもいいですよ、と言われたけれど、とりあえずそのままお願いする。次回からは10mlで5分以上かけて行うそう。

 8分間放置されるのかと思ったら、傍の丸椅子に座ってタイマーをチェックしながらお喋りもして気を紛らわせてくださったのでノープロブレムだった。けれど、終わった時に見ると赤くはなっていなかったが液が入っていますよ、という感じでぷっくり膨らんでいた。だんだん散ってくると思うけれど、腫れたり、何か気になることがあれば連絡を、とのことだった。
 初回のアレルギー反応も特に出ずにほっとした。咳が酷く出ていたので、初回アレルギーで出る咳と今出ている咳との違いが判るか心配してくださったようだった。終了時の血圧は129-81、脈は81、SpO2も96%で問題なかった。
 続いて点滴。前投薬の吐き気止めステロイド(デキサート)が15分、ドセタキセルが70分ほど、最後に生食を12,3分流して今日のスケジュールはおしまい。
 これでもう、泣いても笑っても2週間後には人生5回目の脱毛が必至になった。

 点滴中は入れ替わり立ち代わり看護師さんの様子見に加え、薬剤師のOさんからインタビューを受けたり、ボディポッドの設置から抜去(これは自分でやらなければならない)までの説明動画等を見せて頂いたり(病院のWi-Fiタブレットが調子が悪く、Oさんが私物のiPhoneを貸してくださった。かたじけない、である。)、忙しく、読書は殆ど進まなかった。

 途中で、認定看護師のKrさんが先生を連れてみえる。ジーラスタボディポッドを腹部にセットするためにお腹の皮膚の状態をチェックするという。タイツを脱いだりお腹を出したり。いやはや忙しいことこの上ない。もはやまな板の上の鯉以外の何物でもない。我ながら再発治療も17年生となると、肝が据わって来たなと苦笑する。皮膚は特に問題なしとのこと。

 16年前のタキソテール単剤投与の時は、翌日かなり大量のステロイド(デカドロン)を飲んだ記憶があったので、看護師さん経由で薬剤師さんに確認したら、2008年のカルテを遡って確認してくださって、先生から2日間だけ、4㎎を朝1錠ずつ飲むように、とのことになった。薬局に寄るのは大変なので、とわざわざ院内処方にしてくださった(これがあとで却って仇になるとは予想だに出来ず。)。

 点滴の針を抜いて頂き、お手洗いを済ませてから、明日の抜去方法の説明を受けた後、Krさんがボディポッドを設置してくださる。針刺はそれほど痛まなかったけれど、29時間も貼り付けておくテープがかなり強力なので、肌が弱い私のテープかぶれが心配とのこと。
 外すときは濡らしながらでいいので、と色々気遣ってくださる。結構本体が大きいので、ぶつけたりすると大変。帰宅したらウエストのないワンピースとお腹まですっぽり隠れるショーツがいいですね、と話す。

 しっかり設置して頂き、見れば、緑のランプが点滅している。もし不具合があると赤いランプが点滅するそうで、このまま27時間経つと自動的にジーラスタが注入されて、白血球が下がるのを防止してくれるという。凄いことだ。なんだかウルトラマンになった気分。29時間後に無事終了を確認したら自分で針を抜くのだが、コツは、迷いながらやらず、すっとやると良いとのこと。なるほど、看護師さんたちが私の針を抜く時も、早業でやる方がじっくりやるより痛まないのと同じか。
 いずれにしても何か不具合があったら遠慮なく連絡を、とのこと。あいにく明日明後日は土日なので救急対応になるようだが構わないそうだ。

 これからドセタキセルを投与する限りボディポッドにはお世話になるので、しっかりマスターしなくては。
 Krさんが「○○さんの七不思議」と仰るには、何かピンチになると、新しい薬が登場するタイミングなのだそう。腫瘍内科でこのボディポッドを使うのは私が一番乗りだという。乳腺外科では若い患者さんが多いので、既に使っている方はいるようだが、腫瘍内科はリタイア組が多いので、翌日通院することもやぶさかでない方が多いのと、男性は話を聞くと「ちょっと怖いので、明日注射を打ちに来ます。」とドタキャンする方もいるとか。我が家の2人を見ていても思うが、男性の方が繊細なのだなぁと思う。

 ボディポッドを設置する時に咳をしてはいけないと我慢したせいか、その後、酷い咳込みが続いてしまった。最後に血圧測定をしたら、これまで見たこともない150-102などという数字が出てのけぞった。
 ということで、化学療法室滞在は3時間弱。受付票を戻し、会計待合いに移動する。かなり混雑している。10分ほどして自動支払機にアクセスしたが、あと5分かかる、と出た。5分してもう一度トライすると今度は10分かかる、と出る。

 どうしたことか、と思って10分して席を立とうとしたら名前を呼ばれた。計算書類が見当たらないという。「またお呼びしますのでそのままお待ちください」と言われたが、結局、今日は遺伝子パネル検査の分の書類がないので、点滴等一連の治療の支払いだけで、パネル検査分の支払いは次回廻しになった。20万円弱をカード払い。30分以上かかってしまった。

 さらに、院内処方の薬である。デカドロン2錠だけなのだが、前に並んでいる方がお一人いらっしゃるようで、順番でお呼びしますので、と言われる。だだ、うんでもすんでもない。前の方は「今日は1人しか対応できる人がいないようで、いつもこんなことはないのだが・・・」と仰る。1つだけ開いている窓口では2人の女性が席に座って延々と相談している模様。

 立って並んでいるうちにだんだん気分が悪くなってきて、「ちょっと座って待っています。」と前の方にお断りして列を離れる。薬の準備はとっくにできていると電子掲示板に出ているのだけれど。前の方から「咳をされていましたが、風邪ですか?」と訊かれ、「いえ、胸のがんのせいで、この咳はうつらないです。すみません・・・」とお話しする。さすがに前の方も痺れを切らしたようで、窓口の方に話をしていたようだった。

 ほどなくして奥から白衣の方が薬袋を持って出てきた。すると、前の方が少し離れた椅子に座っていた私を手招きしてくださる。「私の方が体調が良いと思うので、お先にどうぞ。」と言ってくださる。そんな、申し訳ない。だが、せっかくのご厚意なので、お礼を言って、すぐにデカドロン2錠を受け取り、病院を後にした。
 これなら院外薬局で受け取っても全然問題なかったなぁ、と思うが後の祭り。先生も薬剤師のOさんも少しでも早く、と思ってしてくださったことだ。

 外に出ると、いいお天気でポカポカだ。コートの前を開けていても問題ない。院内で咳を沢山し過ぎて汗をかいて下着が濡れているのが、却ってひんやり気持ち良い。
 今日頂いた診療情報を届けに門前薬局に寄ると、ガラガラだった。すぐにお渡ししてコピーを受け取り、ホテルを目指す。今日の病院と薬局滞在時間はなんのことはない、いつもと変わらず、6時間弱。

 ホテルで出がけに預けた荷物を受け取る。荷物を整理して、駅ビルのイタリアンレストランへ向かう。待たずにテラス席に案内された。前回、アーリオオーリオのパスタが少し油っこくて食べ切れなかったので、今日はアマトリチャーナをチョイスしてデザートまで完食した。少しだけ文庫の続きを読み、ゲン担ぎで「絶対イタリア旅行に行くぞ!」と階下の書店でガイドブックを購入し、各駅停車に乗り、ガイドブックを眺めながら順調に乗り換え駅に到着した。

 最寄り駅からはタクシーで帰ろうかと思ったが、夫に連絡したら駅まで迎えに来てくれるというので、有難くお願いした。ところが、駅を降りると、どうも夫の様子がおかしい。なんと財布を落としたかもしれないとのことに今しがた気づいたという。いつもお尻のポケットに入れているので、危ないからやめたらと言ってきたのだけれど、落とせば分かるから、とずっとそうしてきた。
 今日は自転車で税務署に行き、帰りにあちこちに寄ったらしく、途中で寄った所に電話したり、見に行ったりしたようだが、出てこなかった、と。
 私も1月にカフェでお財布を置いてきたという黒歴史があるので、あまり強くは言えないが、いつかやるのでは、と思っていたのでなんだかなぁ~とただでさえ治療後なのにテンションが下がる。

 夫には、落ち着かないだろうからと一足先に自転車で帰ってもらったのに、歩いて帰った私よりも帰宅が遅かった。先に帰って家にあれば当然「あった!」と連絡がある筈だからやっぱりないのか、としょんぼりしていたら、別の場所をチェックに行っていたようで、なかったとのこと。
 自室に入ると、暫くして、「あった!」と声がして一件落着。全く、忘れ物大王、人騒がせなことである。去年沖縄のDFSで買った私とお揃いブランドの財布はまだ1年ちょっとしか使っていないし、カードやら何やら失くしたら大変なものが色々入っているのだから。

 明日、ボディポッドを抜く迄は水仕事は何もしません宣言。シンクにお腹をぶつけたりするトラブルがあるようだ。当然今日はお風呂には入れない。
 咳が収まっているタイミングで母にMeet通話。今日はWさんサロンにマッサージに行き、ヘッドマッサージと魚の目のケアもして頂いて、大分楽になったそう。食事もしっかり摂り、お腹の調子もちゃんと戻ったそうで、とりあえず心配ないと聞き、通話を切った。

 夕食は冷凍カレーうどんをリクエストして夫に作ってもらい、食後はリンゴを剥いて貰ってしっかり頂く。
 注射を打った右腿が重く痛く、足を引きずっている。月曜日までは夫が休務日。家事からは撤退して、治療後の身体を労りたい。
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