ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.6.17 そして、5年―免許更新

2015-06-17 17:41:22 | 日記
 免許更新通知が届いてから1か月余り。前回5年前の更新についてはこのブログでも記事にした。その時も、次回更新することが出来るだろうか、などと心細いことを書いている。ところがどっこい、こうして今も生き長らえている。
 とはいえ、それこそ今回が最後になるかもしれない。ではせっかくだから・・・と今日、今年も迎えることが出来た54回目の誕生日に休暇を取って、免許証を取得してきた。

 前々回、10年前の更新はちょうど初発の病み上がりで、復職して2か月目。ようやく普通の生活が始まった頃だった。まだ再発していたわけではなかったにせよ、写真を見ればなんとも冴えない顔つきだ。
 そして、前回は再発治療が始まってから2年半近く経った頃。タキソテールによる脱毛で、カツラのお世話になっているし、睫毛も眉毛も生え揃わず、ポワーンとしていて平安時代の“麿”のような容貌である。
 どちらも「あ~ァ、この写真で5年間過ごすんだなあ・・・」という感じのものだった。まあ、それなりの人はそれなりの出来栄えなのだから、とやかく言ってはいけないのだけれど。

 とにかく、こうしてまた更新の時期を迎えることが出来たことを、素直に喜ばねばなるまい。しかも、今回は、前回の更新時に叶わなかったこと-地毛で撮影すること-が出来たのだから。
 結婚以来運転をしていない文字通りのペーパードライバーだし、今更運転を再開しようなどという暴挙に出るつもりは全くない。けれど、写真付きの公的な身分証明書として手放すにはあまりに惜しい。

 5年前の記事を読みかえすにつけ、我が家の状況も変わったなあとしみじみ思う。
 87歳になった実家の父も数年前に愛車を手放し、実家のガレージは長いこと物置場と化している。一番車に乗る可能性の高かった息子には、大学に通い出したらすぐに免許を取らせて、何かの時には私の病院の送迎を頼みたい、と取らぬ狸の皮算用をしていた。けれど、家から巣立った今はそれも叶わなくなった。「合宿免許でもどう?」と持ちかけてみても、そんな時間はないらしい。

 免許更新は老若男女で混雑する中、今回もシステマティックな流れ作業で進んだ。あいにく30分間の優良講習開始まで30分以上待ち時間があったので、受付から新しい免許証を手にするまでに1時間20分ほどかかった。前回、ICチップが内臓された際には、設定した4桁の暗証番号を2回入力すると本籍の部分が浮き上がって見えるという進歩に驚いたものだが、今回は、それ以外の特に驚くような進歩はなかった。裏面にはこれまでなかった臓器提供に関する意思表示について記入欄があったが、残念ながら現役がん患者である私は適応外だろう。

 今回の講師は女性だった。前回の男性講師のように「ここでは男性も女性も写真写りがいいですよ。」という台詞はなかったので、それなりの私はそれなり・・・より私的にはちょっと不満な写り具合。
 次回更新に来られるとしたら、59歳の誕生日を迎えることになる。50歳まで生きることは出来ないかもしれない、などと言っていたのに早くもアラ還!である。再発から12年半。さて、元気に更新に出向くことが出来るだろうか。

 そして、4年前の今日は、患者会あけぼの会の事務局として、このブログを立ち上げる時にも一方ならぬお世話になったTさんが、56歳のお誕生日目前で旅立たれた日である。私が来年の誕生日を迎えることが出来れば、Tさんのお歳に並ぶことになる。59歳の免許更新もさることながら、先ずは一日一日を大切に重ねて、また来年の誕生日を迎えること、それが当面の目標だ。

 今日の日を覚えていてくださり、「お誕生日おめでとう」メールやLINEを送ってくださった皆様、どうもありがとうございました。


コメント (2)
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