生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信964 ・「検証しない日本」の「ニッポン沈没」

2011-07-29 06:32:45 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信964(110729)をお届けします。

・「検証しない日本」の「ニッポン沈没」

 「日本沈没」のSF作家、小松左京さんが80歳で亡くなりました。26日に亡くなり、家族で告別式をすませたあとでの公表となりました。小松さんの「幕引き」の考え方、演出のようです。

 中国では、高速鉄道の事故に対する政府の措置に対し、遺族を中心に民衆の「怒り」が高まり、温家宝首相がみずから乗り出して収拾に苦しんでいます。事故車両を地中に埋めたり、批判が高まると掘り出して運び去る。事故の原因も十分に検証 されないまま、運転を再開したことも強く批判されています。

 日本では原発の運転再開について、新潟県知事の泉田裕彦氏が「福島原発で何があったのか、その検証結果を考慮しないシミュレーションにどういう意味があるのか」と、当たり前の疑問を出しました。菅首相が主導するストレステストも、「気休め」にすぎないと手厳しく批判。「検証結果が明らかにされなければ、新潟では原発再開はない」という考え方です。

 過去の事故や失敗に対しては、「何が原因か。どうすれば改善できるのか」を検証することが欠かせません。検証は、それが難しい判断を下す場合の根拠となり改善を期待できるため、真の改善のためには不可欠です。

 振り返ると、日本は先の大戦の検証も十分の行わないまま、「戦後」の歴史を作ってきました。「あの戦争は何だったのか。何が間違いで、どこでその過ちの決定がなされたのか」、戦後66年も経つのに、いまだにその検証は放置したままです。そして、いままた「国難」に直面し、右往左往の醜態をさらしています。

 過去の失敗は、それを検証した「歴史の蓄積」が前進するための”宝の指針”になるといわれます。いま国難を引き起こした原発事故に対しても、しっかりした検証がなされないまま突き進むなら、「ニッポン沈没」の懸念は現実となりかねません。


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