生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信965 ・いつか見たような「英雄待望論」

2011-07-30 06:54:04 | 日記
 
 おはようござます。海江田経産相がまた涙の答弁。しかし、しょせんは「原発を守るための”苦悩”」ではないのでしょうか。
 生き生き箕面通信965(110730)をお届けします。

・いつか見たような「英雄待望論」

 円がついに76円台に突入しました。背景にはアメリカの財政危機があるので、前回までのようにすぐ80円台まで戻すことはできないようです。円はドルに対しても、ユーロに対しても高く買われています。日本の財政が惨たんたる状況のなかで奇妙に高く「評価」されている。つまり、国際通貨の投機筋がもてあそぶ格好の対象となっています。

 これに対して日本の政治は為す術がない。菅政権は、完全に「無策政権」と見切られています。事実、何もできないまま漂流を続けています。国際通貨マフィアと語らって、「円高阻止」に動く政治力もない。日本手持ちの米国債の値打ちは恐ろしい勢いで目減りしており、実害は昔なら「戦争もの」です。

 大震災の復興策も、担当大臣自体が頼りなく、遅々として進まず。原発の処理も遅く、「食の安全」も日々、おびやかされています。一方で、原発に対する昔からの「やらせ」が明らかになってきました。

 中国では高速鉄道衝突事故の証拠隠滅が大きな問題になっています。ともかく国民の目から実態を隠し、うやむやにして押し通してしまおうとする手法。かつての天安門事件でも、真相はいまだに隠したままです。

 日本の原子力政策も、正しい情報を隠したまま国民には「おいしい話」だけを頭の中に刷り込む「原子力ムラ」の巨大なやらせがまかり通ってきました。小学生のの頭にも「原子力は安全だ。”夢のエネルギー”だ」と”やらせ教育”をしてきたのでした。

 そうしたことが明らかになっても、国民の間には「何を言っても変わりはしないよ」と、すべてを冷笑して諦める「虚無主義」がまん延しつつあるようです。

 その一方で、じわっと広がる「英雄待望論」。かつての日本も大恐慌後、5・15や2・26事件を経る中で英雄待望論がまん延し、ついには軍部独走を許すことになりました。国民が「戦争を大歓迎」し、ちょうちん行列をしてまで「皇軍勝利」に沸き立ったのでした。いつか見たようなデジャブの「英雄待望論」。難しい課題を一気にバサッと片づけてほしいという「空気」が広がっているようです。

 本日の朝日新聞朝刊には、若宮啓文主筆の「孫正義・ソフトバンク社長インタビュー」が大きなスペースで掲載されました。テーマは「脱原発」。若宮主筆は孫氏に「大いに期待しています」と、持ち上げていました。孫さんが「英雄」として徐々にのしあがってきています。


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