おはようございます。
生き生き箕面通信1159(120210)をお届けします。
・バレンタインデーと児童労働
バレンタインデーというチョコレート商戦にのせられる日が近づい
てきました。恋人や親しい人にチョコレートを贈ってご自分の気持ち
を伝えるイベントは、それはそれで結構なことに違いありません。
ただ、その陰に児童労働があることにも、思いを馳せる必要があり
そうです。
フェアトレードのお店「エスペーロ」の斉藤和子さんが、ガーナ
での児童労働の映像を配信してくれました。ガーナのカカオ農
園で働くアぺティ君(11歳)と弟のコフィ君(6歳)。高さ10mほど
の木にも登り、片手では握れないほど大きな実をねじり取る作
業。農園主が下から見張っており、「早く取れ。怠けるんじゃない」
と容赦なくせき立てる。アぺティ君の宝物は、ボロボロのボール
ペン1本。学校にも行けない。「ボク、学校に行きたいな」とつぶ
やくコフィ君。学校に通う子供たちの映像も。兄弟の母親も以前
同じ農園で働いていたのですが、身体を壊して田舎へ帰らざる
を得なかったので、今は兄弟が家計を支えているのです。
日本が輸入するカカオの7割が、ガーナ産だそうです。それが
チョコレートやココアに加工される。兄弟は、チョコレートを見たこ
ともなければ、食べたこともない。
児童労働は、アフリカばかりでなく、アジア、ラテンアメリカなど
広く行われ、世界的な問題でもあります。縫製工場、建設作業所、
パン屋、ホテル・レストランなどで幅広く行われています。スペイン
などでも問題になっています。以前、スポーツ用品などのナイキが
ベトナムなどでの児童労働による製品を売っていたことが指弾さ
れ、不買運動が根強く行われたことがありました。
こうした低賃金の劣悪な児童労働をなくすためにも、フェア
トレード(公正な交易)には大きな意義があります。斉藤さんの
配信には、「フェアトレードのチョコレートは、児童労働のない
ボリビアのカカオ豆を使っています。今年はフェアトレードの
チョコレートを贈ってみませんか」とありました。