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いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

保護国の幸せ; 降伏と幸福の間には....

2011年11月24日 20時19分33秒 | 日本事情

■保護国(protectorate)。

保護国の認定は難しいと知る。なぜなら、わが国は保護国ですと宣言して国があるわけでもないからだ。例えば西尾幹二センセは、わが国日本を「アメリカの事実上の「保護国」にある立場」と言っている(愚記事; 事実上の「保護国」)。そして、ブータン。以前は典型的保護国(protectorate)としてブータンが例に挙げられたような記憶がある。

wikipediaのprotectorate(保護国)に興味深いことが書いてある。保護国(protectorate)には二つの意味があるのだと。ひとつ目は競合する大国の間で(A国とB国)、X国が、敵のB国にに奪われそうになった場合、A国が出兵して占領する。あるいはいつでも出兵して支配できるようにしている。この場合X国を保護国という。この場合A国にはX国の内政を支配する意図はない。

二つ目が、内政も従属下に置く場合。ただし、X国は建前上王国だったりして、建前の「主権者」はX国王だったりする。

第一の例が第二次世界大戦直後からの日本。戦後日本はA国が米国で、B国がソ連。

第二の例は大韓帝国。A国が大日本帝国で、B国がロシア。

そして、ブータン。複雑な保護国外交。

ブータンは、A国がインドで、B国が中国。 「国内にインドの軍事顧問団と陸軍部隊が駐留している」wiki)。

さぼった大臣が、謝りに行って分かったことは;

ブータン国王の宮中晩餐会を一川防衛大臣がさぼって、ばれた件。報道によると、東京のブータン総領事館に謝りにいった。そこで対応したのが、「日本大使を兼任するナムゲル駐インド大使」。駐日ブータン大使はいないのだ、なぜなら、ブータンはインドの保護国だからだ、と思った。いちおう調べた。

どうやら違う。 駐日ブータン大使はいるらしい。天皇陛下に信任状を棒呈している。あの儀装馬車列をなしたのだ。(wiki; 信任状捧呈式

でも、東京にいないのだ。 インド常駐、と書いてある。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/1/0114_09.html

つまり、「駐日」ブータン大使はデリーにいて、東京ではインド大使がブータン大使を代行しているのだ。

↑ まつがい、まつがい、大まつがい!

アタマ悪いな、おいら。やっとわかった。「日本大使を兼任するナムゲル駐インド大使」という新聞報道の意味は、ブータン人のナムゲルさん@外交官(外務省の表記ではナムギャル閣下)はブータンからのインドへの大使でもあるし、同時に、日本への大使でもある、ということなのだ。兼任。つまりは、デリーで日本問題を処理しているのだ。そして恐らく、今回国王夫妻の来日に同行し、ブータン総領事館に、たまたま、いたのだ。

駐日インド大使様は、 アロック・プラサド 大使(google)なのだ。

「日本大使を兼任するナムゲル駐インド大使」という新聞報道の意味を、「保護国であるブータンの外交権を駐日インド大使が代行している」という意味とおいらが解していたことは、相当「保護国ブータン」という”偏見"にイカ@レテいた証左である。

でも、ひょっして、このナムゲルさんは、100カ国位の大使を兼任しているかもしれない。それで「宗主国」のデリーにいる。
こういう妄想を否定するデータをまだ確認していない。

降伏と幸福の間には....

うーん、ブータン大使はやっぱりデリーにいた方が幸せなので、国民総幸福量増大のためにデリーでがんばっているんだろうか?

蛇足

今回のブータン国王ワンチュク殿下の訪日で喜んでいるブロガーが、同時にダライラマの大ファンだったりする例が多いのですが、wikiのブータンの歴史を見ると、

チベット・ダライラマ政権がブータンを攻撃。なんてのがあります。