いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

恋愛イデオロギー:インドと日本

2004年08月17日 00時17分56秒 | インド
いか@ もインドを考える。今日は、【ロマンティック・ラブ・イデオロギー】のココロだ~!


 【インドの結婚事情】おいらが会ったインド人青年、中産階級&地方出身&職のためデリー在住&結婚したら親を呼び寄せ嫁と同居で大家族、は自分のことも含めインド人のほとんどの結婚は親が決めると言っていた(インタビューサンプル数5人位)。独身女性の結婚観は前述。つまりインドでは「恋愛」結婚が普通ではないので、恋愛脅迫にならなくて済む。これが日本と違う点。日本なら「彼女いない歴何年」とか世間さまからaccount(説明)しなければならないので笑える。恋愛不遂行のaccountability(説明責任)を常に求められているのである(笑)。結婚するしないのかかわらず、恋愛することが暗に要請されている。まあ、要請というより、恋愛してことは生き生きと生活していることの一番の表明であると受け取られ、他者からも一目置かれる。見合い結婚より恋愛結婚の方がいいという価値観は暗暗裏に共有されている。こういう日本の文化社会状況を、ロマンティック・ラブ・イデオロギーが支配する社会と言ってよい。インドはそうではない。


 【愛はテロリズム-ロマンティック・ラブの終焉-】で、左記の本を古本屋---アマゾンの古本屋、まず新刊書を検索して古本の在庫があればネットで注文できる。ちなみに在庫はアマゾンにあるのではなく、アマゾンと契約している中小のネット古書店が持っていて注文者に直接送付してくれる---かった。日曜にネット発注してクロネコメール便で翌日月曜に手元へ。主旨は、米国で盛んなロマンティック・ラブというものは非日常的体験に基づくものであり、実際の夫婦生活では日常生活を半世紀続けなければならず、非日常的体験に基づく関係はとうてい日常生活を長期間維持することはできない、というものである。だから米国では離婚率が高いのである、としている。これは何十年か遅れて日本で現象している。これに対し、インドは半世紀前の日本と同様、家族・イエの存続を第一目的であるようだ。もちろん、役人以外、年金制度はなく家族で世代間相互扶助しなければならない。これは、現在の日本人の感覚では我慢できないだろうが、存続可能性という点では年金制度より格段に優れている。日本の年金制度が行き詰まるのは明白である。

 【matrimonials】インド人の親の子供の結婚相手の探す手段にmatrimonialsという新聞広告がある。毎週日曜日新聞に挟まっている。8ページくらいの分量。子供の属性が書いてあり、相手を募集している。こんなんです:
WANTED beautiful slim qualified girl for B.Tech Computer manglik Mittal 26/170/65 kg born handsome smart only son working in HCL Tech, Noida. At present in Japan. Father Doctor.

今日本にいるコンピュータエンジニアに嫁っこを探す、お医者のパパなのです。