フィギュアスケート・世界ジュニア選手権2015、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
途中までLive Streamingで観戦していたが、諸般の事情により後半はアーカイブ観戦。
<G1>
クリストフ・ガラ(ポーランド) SP:41.00(38)
ベートーベン「月光ソナタ」♪ グレーにオレンジのテープ。ダブルアクセルOK、ルッツでステップアウト。3-2は大丈夫。
ロマン・ガライ(フィンランド) SP:45.06(36)
アストル・ピアソラ「ブエノスアイレスの冬」♪ 黒に赤をあしらう。3-3入った模様。大きなミスなく、一生懸命動いていた。減点1は時間オーバー、もったいない。
イリ・ベロフラツキー(チェコ) SP:37.06(39)
「Freejack」♪ カラフルなシャツの上から、切れ目のたくさんある白シャツを重ねている。ダブルアクセルは大丈夫だったが、3回転トウループで転倒してコンビネーションにできず。ルッツは2回転に。エアギターを掻き鳴らす振付は少年っぽい。
アレイクス・ガバラ(スペイン) SP:46.60(32)
「コットンクラブ」♪ 蝶ネクタイにベスト。ループ・トウで3-2、ルッツ3回転なんとか。ダブルアクセルは片手をついた。すらっとした体形で、キャメルスピンなんかは見栄えがする。
サムエル・コペル(エストニア) SP:41.53(37)
「マック・ザ・ナイフ」♪ 千鳥格子のシャツにブルーのタイを縫い付けて。地元観客の大きな拍手の中に登場。コンビネーションは第1ジャンプが2回転になったが、頑張ってセカンド3回転を跳んだ。ルッツは回転不足でちょっと両足? ダブルアクセルは流れがあった。スイング感を出せてる動きのステップ。
点数には口惜しそう、、、
<G2>
グレブス・バシンス(ラトビア) SP:36.32(40)
「クリント・イーストウッド」♪ グレー。3回転ルッツ転倒、3-2なんとか、ダブルアクセル転倒。ちょっと曲が渋すぎかも^^;
ジェームス・ミン(オーストラリア) SP:48.69(31)
「ユー・レイズ・ミー・アップ」♪ ブルー系。ルッツ、3-2、アクセルとクリーン。スピンではヘアカッターも見せた。気持ちのこもったステップ。会心の出来にガッツポーズ、コーチの腕に飛び込んだ。シーズンベスト。
声がまだ子ども
イラクリ・マイスラゼ(グルジア) SP:54.10(24)
「Lezginka(コーカサス民謡)」♪ 黒系の民族衣装風。トリプルアクセル決まった! 3-3もなんとかこらえる。ルッツは2回転で開いてしまった感じ。リズミカルに伸びやかに動くステップ。シーズンベスト。
アントン・カルプク(ベラルーシ) SP:45.67(35)
「Shalandi polnye kefali」♪ ベージュのベスト。ダブルアクセルOK、ルッツ頑張り、3-2は回転不足かも。スイングジャズの曲についていこうと必死な感じが^^;
ラリー・ルポロヴェル(アゼルバイジャン) SP:45.92(33)
アストル・ピアソラ「リベルタンゴ」♪ 黒系。ターンからのダブルアクセルはよかったが、ルッツで着氷が乱れ、3-2は間にターン。ヨーロッパ選手権のときのほうがよかったかな。
(ライブで観戦していたのはここまで。この後は最終結果が出た後のアーカイブ観戦^^;)
<G3>
ペトル・コトラリク(チェコ) SP:51.24(28)
「Capone」♪ 白ベストの胸に赤い花。トウループ3-3を決めたが、ルッツで転倒。ちょっと上半身が突っ立ってる感じだけど、まあまあカッコよくステップを踏んでいる。
ケヴィン・シャム(アメリカ) SP:61.61(16)
アストル・ピアソラ「ブエノスアイレスの冬」♪ 黒のVネックにストーン。最初から気持ちの入った滑り出し。フリップ・トウの3-3、ルッツと決まり、アクセルはダブル。ステップにしてもスピンのポジションにしても、どう見えるかをよく意識して身体を動かしている。終わってガッツポーズで笑顔。
体力がついてジャンプがもっと跳べるようになったら、楽しみな選手。
ニッキー・オブレイコフ(スウェーデン) SP:45.68(34)
「四季」より「冬」♪ 赤っぽいシャツ。トウループ3-3が決まったが、トリプルアクセルで転倒(回転不足)。ルッツはオーバーターン、これも回転不足になってしまった。スケーティングのスピード感はある。
転倒以外に時間オーバーの減点、ちょっともったいない。
ニコラ・ナドー(カナダ) SP:53.45(25)
「The Puss Suite」「Gypsy」♪ 黒系にストーン。冒頭にトリプルアクセルを見事に決めた! ルッツが2回転に、コンビネーションはトウループで3-2に。フライングキャメルやステップが、なんとなく安定しなかった。JGPシリーズで見たときは、もっとよかったんだけど^^;
マルコ・クレポック(スロバキア) SP:50.44(30)
ピンク・フロイド「Money」♪ 紫のシャツ。サルコウから3-3を決めたがセカンドが回転不足に。アクセルはダブル。わりと躍動感のあるステップだが、レベルは1しか取れなかった。全体としてはバランスの取れている選手だと思う。
一応シーズンベストで納得の顔。
ソンドレ・オドヴォル=ボエ(ノルウェー) SP:53.43(26)
ビートルズ「A Day in the Life」♪ ブルーのキラキラTシャツ。トウループ3-3決まったが、ルッツが2回転でエッジエラーe。エレキの響きに合わせながら、しっかりエッジにのって一歩を大きく滑る。
ヨーロッパ選手権でフリーに進出して22位だった選手。ミスが出た演技に少し残念そう。
<G4>
ニコラ・トデスキーニ(スイス) SP:56.05(19)
「Petit Fleur」「I Love Paris」♪ 赤系のシャツ。幅のあるトウループ3-3、ルッツも柔らかな着氷でこらえる。アクセルはダブル。ジャズの音をとりながらしっかりステップ。
ノーミスの演技にガッツポーズ。
ニコ・ウラノフスキー(ドイツ) SP:62.32(15)
「Blues and Tango」♪ 黒系の開襟。トリプルアクセル、フリップ・トウ3-3と入り、ルッツが決まるとコーチ(?)が声。長い手足をシャープに動かして、なかなか見ごたえがある。自己ベスト更新。
アンドリュー・トルガシェフ(アメリカ) SP:67.78(10)
ゲイリー・ムーア「パリの散歩道」♪ グレーっぽいジャケット。一歩目からすーっと伸びるスケートで惹きつける。フリップ・トウ3-3をややつまったが着氷、流れの中でのダブルアクセルも。ステップの伸びやかさはとても13歳とは思えない。
自己ベストでトップに立ち、頷く。
佐藤洸彬 SP:59.94(17)
「Ghali Alay」♪ 黄色のシャツにグリーンのベスト、オレンジのサッシュ。ボリウッド映画から抜け出てきた雰囲気そのままに踊る。トリプルアクセルが決まり、コンビネーションは3-2に。ルッツは少しステップアウト。ジャッジ席の前で堂々とアピール、初出場ながら堂々と滑れていた。
ISU自己ベスト更新 フリップとルッツ、両方にエッジのアテンションがついたので、今後の課題かな。
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:69.95(8)
「ジャズ・マシーン」「ヘイ・パチューコ」♪ ライトブルーのVネック。最初からノリノリの動きで元気いっぱい。フリップ・トウ3-3、ダブルアクセル、ルッツと着氷後の流れがいい。キレがあってスピード感抜群のステップは、レベル4に加点1.60
自己ベスト更新でトップに。
デニス・マルガリク(アルゼンチン) SP:62.43(14)
ショスタコービッチ「序曲(「お嬢さんとならず者」より」「タンゴ」♪ グレー系。まず流れのなかでダブルアクセル、フリップ・トウ3-3。片手上げルッツのあと、しっかり曲想を表現する豊かな動きのステップ。自己ベスト更新。
<G5>
グラハム・ニューベリー(イギリス) SP:54.56(23)
「Unstoppable」♪ グレー系。トリプルアクセルは片手をついたがこらえる。コンビネーションはループ・トウで3-2、ルッツで転倒。曲の強い音に負けないように頑張って動いていた。
ジュリアン・ジージエ・イー(マレーシア) SP:57.46(18)
「Chambermaid Swing」「Capone」♪ 赤のシャツにほどいたタイ。トリプルアクセルはなんとか、コンビネーションはセカンドが変な回転になってしまい^^; でも2回転と認められたので、フリップ・トウ3-2の形になった。全体にまあまあ元気はあったかな。
スラヴィク・ハイラペティアン(アルメニア) SP:54.95(22)
「ノストラダムス」♪ 黒系。スムーズなルッツから入り、姿勢のきちんとしたスピン2つをこなして、後半にサルコウ・トウの3-3(セカンドは回転不足)。スローパートで丁寧にステップを踏み、イーグルからダブルアクセル。
会心の出来にガッツポーズ、自己ベスト更新。
山本草太 SP:69.66(7)
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲」♪ 黒に白のフリル。トリプルアクセルはなんとか立ち(回転不足判定)、フライングキャメルは少しフライングが小さかったかも^^; 3回転フリップ+3回転トウループはフェンスに近づきすぎてセカンドでやや詰まった着氷に。ルッツは余裕。
空間を大きく使うステップは、若い木の新緑を思わせるような ステップ、3つのスピンともにレベル4を獲得。
長久保コーチが「草太的にはノーミスだよな」と言って笑った。ISUパーソナルベスト更新はならなかったが、ここまでのトップに立つ。
シモン・オコー(フランス) SP:51.19(29)
「Run, Boy Run」など♪ 黒にストーンでライン。3回転フリップで転倒、コンビネーションにできず。ダブルアクセルもややぐらつき、ルッツはエッジにアテンション。
JGPシリーズではいい演技があっただけに、かなり残念
マテオ・リッツォ(イタリア) SP:55.61(20)
「Neph」♪ 黒シャツにピンクのタイ。3回転フリップ+2回転トウループ、ルッツと無難にまとめる。アクセルはダブル。ノリノリの表情で元気のいいステップは手拍子をもらっていた。
大きなミスがない演技で、本人満足そう。
<G6>
イワン・パヴロフ(ウクライナ) SP:55.10(21)
サン‐サーンス「死の舞踏」♪ 黒系Vネック、たっぷりストーン。トリプルアクセルで転倒、コンビネーションはフリップ・トウで3-2(セカンドがダウングレード判定)。ルッツはスムーズだった。スピン3つとステップはレベル4、わりと正統派のスケーターという印象を受けた。
ミスがあったので、少し残念そうな顔。
アレクサンデル・サマリン(ロシア) SP:70.61(6)
「Among Strangers」♪ 黒のカットソー。ゆっくり歩き出すような始まり方が面白い。高さのあるトリプルアクセルを決めたが、コンビネーションは3回転フリップのあとターンが入り、3回転トウループを頑張ったが転倒。ルッツは問題なし。
ドラマチックな表現をしようという意識が感じられる。自己ベスト更新だが、あまり納得してない顔。
ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:66.36(13)
ゲイリー・ムーア「The Prophet」♪ 濃いめのブルーに黒の模様を散らして。エレキの音によく合う、ゆったりと伸びるスケート。ダブルアクセルから入り、ループ・トウ3-3(セカンドは回転不足判定)。ルッツは流れがある。
スピンや滑走の姿勢がきれい
曹志禕(Chih-I TSAO)(台湾) SP:52.55(27)
「ベートーベン最後の夜」♪ ブルー系、肩にスカーフのような布。四大陸選手権にも出場していた選手。ダブルアクセルから入り、3回転サルコウ+3回転トウループで転倒。ルッツはエッジエラーのeがついた。丁寧に回った最後のスピンだが、時間オーバーの減点も
ベストに遠い得点で残念そう。コーチはアンソニー・リュウ。
ネイサン・チェン(アメリカ) SP:69.87(9)
マイケル・ジャクソン・メドレー♪ シルバー&ゴールドのジャケット風。トリプルアクセルは惜しいところで転倒。マイケルのハミングできれいなスピンをこなし、曲が変わるとムーンウォークが入るキレキレのステップ(レベル4)。フリップ・トウ3-3とルッツも軽やか。
さすがの表現力だけど、以前ほど楽しそうに見えないのが気になる。痛みがあるせいなのか、単に笑顔をふりまくのが好きじゃないだけなのか^^;
張鶴(He ZHANG)(中国) SP:67.49(11)
アントニー・ホプキンス「And The Waltz Goes On」♪ 明るいブルー。ゆったりと大きな滑りで、ダブルアクセルから。フリップ・トウ3-3、軽やかなステップからルッツと流れがきれい。ワルツのリズムでふんわりと飛んでいくようなステップでレベル4獲得。
スケーティング技術や表現力がしっかりしていて、バランスのいい選手。
<G7>
アディアン・ピトキーエフ(ロシア) SP:76.94(2)
ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」♪ 白からグレーのグラデーション。今季はシニアでGPシリーズ2大会出場、ヨーロッパ選手権7位と実績を挙げてきた。軸の細いシャープなルッツ、繊細な表現のステップはレベル4。後半、目の覚めるようなトリプルアクセル。コンビネーションはループ・トウで3-3。
自己ベスト更新でトップに立ったのに、本人はやや不満そうな顔。もっと点が出ると思ったかな^^;
ダニエル・サモヒン(イスラエル) SP:67.00(12)
「Still Loving You」♪ 黒の革?ベスト。トウループ3-3をしっかり決め、トリプルアクセルばっちり!なのにルッツが1回転に 口惜しさをぶつけるようにステップ。終わっておでこをピシャッ。
ヨーロッパ選手権10位とよかっただけに惜しい。
宇野昌磨 SP:84.87(1)
「クロイツェル・ソナタ」♪ ビロードっぽいブルー。日本からの観客だけでなく、他国の応援団からも声がかかる。バイオリンの響きにゆったりと動き出し、完璧なトリプルアクセル ルッツは着氷でやや体重が後ろにかかったが大丈夫。フリップ・トウ3-3も余裕を持って決めた。
小手先の工夫ではなく、スケートと身体全体の動きで表現していくステップは、レベル4で加点1.70 スピンもレベル4でそろえ、特にコンビネーションスピンは加点1.14
得点を見て「おぉ~」と驚いたのは、ジュニアで80点を超えると思ってなかった? 四大陸選手権で88.90を出しているが、四大陸で跳んだ4回転トウループとジュニアの3回転ルッツ(後半)の基礎点の差が3.70。88.90-3.70=85.20、それに近い点が出ても、全然おかしくない。
ショートプログラムでジュニア男子歴代最高得点、大差をつけてトップに立つ。
アレクサンデル・ペトロフ(ロシア) SP:75.28(3)
「El Conquistador」♪ 黒に赤のストーンなど。まずトリプルアクセルをきれいに決める。フリップ・トウ3-3、ルッツはやや着氷姿勢が前かがみかも^^; フリップにエッジのアテンションがついた。フラメンコを情熱的に表現しようと頑張っていた。
シニアのワルシャワ杯で出した自己ベストに、わずかに届かず。
金博洋(Boyang JIN)(中国) SP:72.85(5)
「タンゴ・アモーレ」♪ 赤系Vネック。トリプルアクセルの高さはさすがだったが、フリップからのコンビネーションが3-2に。ルッツは問題なし。コンビネーションスピンでややトラベリング、マイナスをつけたジャッジもいた。決めのポーズをうまく使いながらのステップはレベル4。
このタンゴのプログラムも、かなり滑り込んで馴染んだかな。
キム・ジンソ(韓国) SP:74.43(4)
「Beat For Beatniks」「The Girl With Sun In Her Hair」「Green Onion」♪ ブルーのシャツにベスト。柔らかく膝を曲げた“猫足”着氷のトリプルアクセル、ルッツとトウループ3-3もきれいに決まった。洒脱な動きの入るステップ、スピンの姿勢も安定している。
ガッツポーズを繰り返しながら戻ってきた。自己ベスト更新で40人が滑ったショートプログラムの最終滑走を飾った。
結果、1位宇野昌磨、2位ピトキーエフ、3位ペトロフ、4位キム・ジンソ、5位金博洋、6位サマリン。山本草太は僅差で最終グループを逃した7位、佐藤洸彬は17位。
フリー最終グループは全員70点以上、7位から16位までが60点以上。フリー進出ラインが54点。これはかなりハイレベルな試合になっている。
個人的には、シモン・オコーや曹志禕がフリー進出できなかったのが残念^^;