世界バドミントン連盟が、世界選手権やスーパーシリーズなどのグランプリ以上の格付け大会で、女子選手にスカートの着用を義務付けるというニュース(こちらも)。理由は“観客にアピールするため”。さっそく、中国やインドネシアの選手たちが反発しているそうで・・・
日本代表は以前からユニフォームにスカートを採用している。国内のトップクラス大会でスカートを義務付けることにしたとき、やはり反発もあったようだ。今も義務なのかどうかよく知らないが、全日本選手権のテレビ放送などを見ると、ほとんどの女子選手がスカート。逆にインターハイでは短パンが多いかも。
「スカートなんかはいて、どうやってプレーしたらいいかわからない」「人権侵害だ」という于洋選手(中国)。「スカートなんて普段でも履いたことがない」という戴資頴選手(台湾)。一方、王適嫻選手(中国)のように早々に試して「悪くないわよ」という人もいる。
日本でスカートが採用されたとき、関係者の話で出てきたのは、、、「短パンだと遠目や後ろからでは男か女かわからない」だとか(爆)。まあ、日頃鍛えてるアスリートだから、ボーイッシュな髪型でちょっと大柄な女子選手は、そう見えないこともないか?!(セクハラだ~~~)
しかし今や、卓球もスカートのユニフォームを採用する時代で、中国選手だって着こなしている。バドミントンだってやらなきゃ!と連盟が考えるのはわかるが、ではなぜ女子用短パンが出現してから今まで短パンが主流になっていたか? これは競技ごとの動作の特徴に理由があるかもしれない。
たとえばテニス。ごくたまに短パンの女子選手がいるし、スカートをはくことは義務付けられてないはずなのに、ほとんどの選手がスカートを着用する。その動きは、腰を落として構え、主に左右に動く。サーブとスマッシュでは大きく伸びあがったりジャンプしたりする。スカートは多少はためいてアンダースコートが見えるが、すぐおさまる。
卓球も、動きはテニスに近い。圧倒的に左右の動きが多い。真後ろの低い位置から見ない限り、スカートの中が見える動きはほとんどない。
ではバドミントンは? 構えはほぼ同じだが、前後に走る、横に跳ぶ動きが多い。オーバーヘッド(上から振りかぶる)のストロークの際は、きき足を前に振り上げながら踏み出すので、スカートは前に大きくめくれる。見ている位置によっては(コートの横で床に座ってたりすると)ときどき中が見えてしまうらしい。
それじゃ気になってプレーに集中できないんじゃ?と思われるだろうが、そうでもない。見えたとしても一瞬だし、床にすわってでもいないと見えない。慣れてしまえば別に気にならない。
むしろ、自分の足にスカートが当たる感覚が、鬱陶しいかも。そこはスカート丈、デザインで邪魔にならないタイプを選ぶ必要がある。日本チームのユニフォームは、ちょっとスリットの入ったものとか、広がり過ぎないタイプが採用されていて、選手たちが気にしている様子はなさそうだ。
短パン派がスカートになっても、競技中の動作はわりとすぐ慣れてしまうと思う。少し影響が出るのは競技以外の部分。コート入退場の歩き方、インターバルの間の姿勢などなど。うっかりしゃがみこんだら× 胡坐でストレッチなんかしようと思っても、スカートだとちょっと考えちゃう? スカートを外に出してジャージのパンツをはいてればOKだろうけど。
日本選手たちがスカートで問題ないのは、学校の制服でスカートを経験しているのが大きいと思う。日常生活ではいつもジーンズやパンツでも、制服がスカートでなかった女子選手はたぶんいない。そこへいくと中国は、中学高校の女子の制服がパンツのところ、多い…
日常生活での経験の有無は、やっぱり気持ちの上で大きいだろう。本当に“観客にアピール”するんだかどうだか^^; 動きや雰囲気がボーイッシュすぎる選手のスカート姿が見たいかどうかは微妙だ それとも、スカートをはき続ければ、美しい動きが身につくか?!
はたしてこのルール、定着するか。今トップの選手たちが対応する一方で、子どもたちは今からそのつもりではき慣れて、5年後10年後にトップになる頃には何の問題もなくなってたりして。スカートが定着すればウェア業者は嬉しい?!
今後どうなるか、ちょっと注目