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コンピレーション「Perfect Match 林夕・伍樂城」(香港)

2006年05月24日 16時07分31秒 | CD紹介

 「概念CD」というカテゴリーが香港にはあるらしい。何か特別なアイディアやコンセプトでまとめたCDアルバムのことを言う。たとえば、曲のタイトル全部に数字が入ってるとか、同じテーマの詞でそろえたとか、全体で一つのストーリーを作ってる、など。梁漢文(エドモンド・リョン)「No.10」は、曲のタイトルに0から9までの数字が順番に入っている、典型的な例だ。これといって特にテーマやコンセプトを決めずに作ることが多い(らしい)香港で、“概念CD”だとちょっと注目される。
 この「Perfect Match」は全曲を一人の作詞家・林夕と一人の作曲家・伍樂城が手がけ、すべてデュエットという面白い試み。デュエットの組み合わせ方も普通の男女は2曲だけで、男同士・女同士・大人と子供と、これまたややこしい^^;
 まずは女同士の汪明荃(リサ・ウォン)と陳慧琳(ケリー・チャン)が歌う「自由女神」がチャートイン。パリのカフェらしきフランス語の会話がイントロに聞こえる。“男なんて当てにならない、一人で生きるわ”という自立する女の歌だ。続いてヒット中なのが孫耀威(エリック・ソン)と車婉婉(ステファニー・チェ)の「再見亦是戀人」。“再見亦是~”というのは、もともと91年のヒット曲「再見亦是朋友」(別れても友達)から出た決まり文句で、「再見亦是老婆」(別れても奥さん)なんてタイトルのドラマもあったっけ。これは「別れても恋人」というか、好きな人らしい。中文大学卒の秀才・孫耀威は久しぶりの新曲だが、こんなに歌える人だったか~。若い頃は酒井法子とデュエットなんかして、けっこうアイドルだったんだけど^^; 車婉婉は、なんだかデュエットを歌うとヒットする人で、3年くらい前は許志安(アンディ・ホイ)と歌った「會過去的」がヒットしてた。カラオケで歌うには厳しそうな、難度の高い曲だ。
 香港ロック界を引っ張ってきたBEYONDの黄貫中(ポール・ウォン)と太極の建明(ジョーイ・タン)、雷有輝(パトリック・ロイ)の3人が、力強く「只談風月」を歌う。映画のタイトルから取ったらしい「九週半」はクールなボサ。胡蓓蔚(ペイズリー・フー/ウー)のリードに劉浩龍(ウィルフレッド・ラウ)が少し背伸びしてついていっている(もう少し余裕が出るといいんだけど^^;) 大物同士の組合せで注目の張學友(ジャッキー・チョン)と陳奕迅(イーソン・チャン)、二人ともなんだかリラックスムード。許志安(アンディ・ホイ)と健泓(パトリック・タン)は渋い~。
 陳小春は、可愛らしい女の子(写真からすると、7歳くらい?)・Marie Haddad(夏曉晴)と。子供と歌うのは難しいと思うが、案外楽しそうに歌っている。面白いのは林苑(ジア・リン)が北京語で、郭芯其(ラミー・クオ)が広東語で歌う「交換生」。こういう作詞がさらっとできちゃう林夕って、すごいかも・・・。
 このCDには、伍樂城が設立した伯樂音樂學院も参加。音楽教育があまり盛んでない(学校では正課ではないと聞いた)香港で、音楽愛好者のレベルアップに役立つ学校になってほしい。
Perfect Match 林夕・伍樂城 @YesAsia.com

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