佐多の岬に野生の猿を見た
野山を自由に生きている野生の猿だ
自然が教えるままに自由に生きているのに
害獣のように取り扱われる
畑を荒らし
果物には大きな被害を与えると・・・
人間のエゴだ
自由に生きたい人間が
自由に行きている猿を害獣と呼ぶ
悲しいかな人間は
自由に生きれなくなった
人間が一番苦しい瞬間は
何の道標も与えられることなく
自由にしていいよ!と言われた瞬間だ
どうしたら食料を手に入れられるのか
どうしたら暑さ寒さをしのげるのか
病気になったらどんな薬草を食したらいいのか
様々な襲い来る危険や困難を乗り切るのは至難の技だ
結局は
誰かに導かれて
誰かに守られて
誰かの指示でしか生きていけない人間
北朝鮮は知ってのとおり独裁者の国家だ
そんな大変な国を脱走して
韓国に逃げ込んだ人々が
韓国の自由に絶えられなくなって
選択の自由のない北朝鮮に帰ってしまったという話を聞いた
4月は仕事始めの春だ
雇用されるということは自由が少なくなるということだ
雇用されなかったということは
自由を維持しているということだ
人間界の矛盾に
佐多の猿は笑っていた