東北の大震災は多くの命を飲み込んだ
年老いた老婆が
建物が建てられなくなった海岸近くの荒れ地を
絶望の足取りで歩いていた
ご主人も亡くし
子供も亡くし
孫も失った老婆には
残されたものは何もない
ただ呆然と座り込み
草むらにできた小さな水溜りに映る
自分の顔を眺めていた
涙が果てしなく溢れてくる
その時???
悲しみの涙が
溢れんばかりの喜びの涙に変わった
地獄で天国を見つけた
遠い遠い昔
忘れ去っていた「ふるさと」の風景があった
ゲンゴロウが
水澄しが
メダカが
幸せそうに泳いでいた
子供の頃に口ずさんだ
そこには
「ふるさと」の歌が命を吹き返していた
大自然は大地を
しっかりと
あるがままの姿に戻していた
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