「 勉強したいから勉強する」という人が、どれくらいいるのだろうか?
教えるということを仕事としている自分としては、いつも疑問に思う。勉強の全てが就職採用優先だからだ。
大学院レベルの専門や資格は否定しない。しかし、雇用者の多くが査定するのは、人物考査というよりは資格重視だ。教養や哲学を勉強したか否かは大した問題ではなく、相も変わらず、紙くずのような資格を基準として、採用・不採用を決めている。だから学生は、資格のために勉強するしかない。
採用条件に「学歴不問・資格不問」と唱えるような会社が、もっともっと増えることで、若者は本物の学問を求めるようになるだろうし、素晴らしい人材が続々と誕生してくるような気がする。資格は結果であり、目的ではない。大学在籍は、一年でも、二年でも、三年でも、十年でもいいし、大学というタイトルを全て取って、学問を求める場所は、全て、寺子屋のような学び舎とすればよい。こんな教育の場こそが学府であり、日本の文化の原点であるような気がする。IBSは、まさにそんな学校だ。