語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【食】気軽に使っていいのか? ~種類豊富な「麺だれ」~

2015年07月11日 | 医療・保健・福祉・介護
  ①ミツカン「ぶっかけつゆ すだちおろし」
  ②永谷園「お好みの麺で楽しむジャージャー麺の素」(セブンプレミアム)
  ③ハウス食品「冷たくても、温かくてもおいしい たらこクリームうどんの素」(セブンプレミアム) 

 (1)暑い季節、人の体は熱くなり、食欲も落ちがちだ。そのため、喉ごしのよい冷たい麺類が食卓に頻繁にのぼることになるのだが、毎回同じ麺つゆだと飽きてしまう。そこで、市販のさまざまな麺だれが登場することになる。
 自分で作れば、つゆの原材料(しょうゆ・みりん・すだち)に大根おろし、すだちの5材料で作ることができる。
 しかし、例えば①には11もの材料が入っている。
 うち食品添加物は、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタンガム)、香料。
 調味料と香料は一括表示名が認められている。種別名しか書かれていないので、何種類の添加物が配合されているかを裏ラベルから読み取ることはできない。一括表示名の内訳をカウントすると、前記11の材料はぐんと増える。
 ちなみに、②の場合、食品添加物は糊料(加工でん粉)、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、カロチノイド色素、酸味料、甘味料(スクラロース)。酸味料は一括表示名が認められている。
 ③の場合、食品添加物は増粘剤(加工でん粉・キサンタンガム)、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香料、紅こうじ色素。乳化剤は一括表示名が認められている。

 (2)昨今の加工品の原材料には食品添加物よりも「食品」が多く使われている。<例>「加工でん粉」
 健康への影響は「少ない=ないに等しい」ように思いがちだが、実はこれが盲点で、食品として表記されているこれらの原材料には多くの不安要素が多々隠されている。
 大根・しいたけ・たけのこの産地は? 栽培方法は?
 鶏肉の産地は? 飼育方法は? 飼料は?
 砂糖や食塩の精製方法は?
 醤油は本物の醤油? 加工醤油?
 植物油脂・ポーク・酵母のエキスの製造方法は?

 (3)多くの「食品」が加工助剤やキャリーオーバーなどの扱いで、表示義務がないため、私たちはその安全性を確認することができない。加工助剤やキャリーオーバーは、ある数値以下の残留はゼロとされるため、加工食品を多く摂取すると、これら食品に残留している成分を知らずに大量に摂ってしまう可能性がある。
 安全性が「担保」されているのは、その商品だけを食べた場合に限られる。複数の加工食品を食べた時の安全性は考慮されていない。というより、健康にどのような影響が出てくるのか、わかっていない。今まさに私たちの体で、壮大な実験が行われていると言っても言い過ぎではない。

 (4)糊料、増粘剤として使用される加工でん粉は、11種類中の2種類をEUが乳幼児向け食品への使用禁止措置をとっている。小麦や米アレルギーを引き起こす可能性がある、と指摘する専門家もいる(危険性が解明されていない添加物)。
 暑い夏、「流水麺」【注】といっしょに添加物いっぱいの麺だれを食べる食生活は、いずれどんな健康被害を引き起こすのか。

 【注】「【食】お手軽「流水麺」の落とし穴

□沢木みずほ(薬食フードライフ研究家)「種類豊富な「麺だれ」だけれど気軽に使っていいのでしょうか?」(「週刊金曜日」2015年7月3日号)
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 【参考】
【食】「トクホのノンアルコールビール」 ~その危険性~
【食】こんなに危ない豚肉&内臓の生食 ~規制やむなし~
【保健】大企業の「販売促進手段」に化したトクホ ~不当表示~
【保健】大企業の「販売促進手段」に化したトクホ ~ノンアルコール飲料~
【食】機能性表示食品の安全性 ~茶カテキン過剰摂取の危険性~
【食】健康食品の七つの大罪 ~2兆円規模の成長産業~」 
【食】復活した「魚肉ソーセージ」 ~添加物満載~
【食】2年ぶりに食品安全委員会の評価再開 ~花王「エコナ」が復活か?~
【食】消費者庁が健康食品の機能性表示案を提示
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【保健】2兆円市場の「真実」 ~健康食品・サプリ~
【食】お手軽「流水麺」の落とし穴



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