語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【食】市販品には添加物が多数 ~鮭フレーク~

2014年09月12日 | 生活
 サケは、年間消費量が世帯あたり3,026g(2人以上の世帯、2011~2013年平均)、2010年度の一人あたり購入数量はイカやマグロを抑えてトップとなった人気魚だ。
 生では塩焼き・ムニエル・フライなど、加工食品では新巻・塩鮭・燻製などに利用される。
 サケのフレーク(薄片・小片の意)も家庭で作ることができる。道具も添加物も一切必要がなく、誰でも簡単に作ることができる。
 しかし、これを購入すると、添加物がたくさん付いてくる。市販「鮭フレーク」に共通して使用されている食品添加物は、(1)「調味料(アミノ酸等)」と(2)「着色料」だ。
 
 (1)調味料(アミノ酸等)は、多くの加工食品に使われ、一括表示が認められている。構成成分によって、
  (a)アミノ酸
  (b)核酸
  (c)有機酸
  (d)無塩酸
の4つに分類され、アミノ酸を構成成分とする(a)は、主にグルタミン酸Naを主体にイノシン酸などを混ぜ合わせて作られる。
 グルタミン酸Naは、微生物を廃蜜糖【注】で増殖させる「発酵法」で製造したグルタミン酸を、水酸化ナトリウムで中和して作られる化学物質だ。
 1960年代の頃、社会問題になった「中華料理店症候群」は、グルタミン酸Naが引き起こした健康被害だ。腕や首のしびれ、ふるえ、興奮などが生じた。その後多量使用が改善されたことで顕著な症例は出ていない。しかし、焦げたものから発癌物質が生じるという報告があるし、あらゆる加工食品に添加されているから、危険度は依然として高い。
 
  【注】サトウキビなどから砂糖を取った後の黒褐色の液体。

 (2)着色料には、次のものがある。
  (a)赤102と黄5・・・・化学合成のタール系色素
  (b)紅麹とカロチノイド・・・・天然系色素
 タール系色素は内蔵障害や発癌性の疑いなどで多くの諸外国では禁止されている。にもかかわらず、日本では依然として菓子・漬物・魚介・畜産加工食品への使用が許可されている。
 黄5は、喘息やじんましんを引き起こす、と指摘されている。
 特に、合成着色料は子どもの脳に障害を与え、多動症や学習障害を引き起こす、という報告もある。【ベン・F・フィンゴールド博士(米国・小児科医)】

 (3)タンパク加水分解物は、より複雑なうま味を求める企業と消費者が生み出した物質だ。
 安全性に問題があるにもかかわらず、調味を目的に使用されるという理由で、添加物ではなく食品扱いとなっている。
 タンパク質を分解してアミノ酸を取り出す際の製造法には、
  (a)塩酸分解法
  (b)熱水抽出法
  (c)酵素分解法
があり、一番多く用いられているのが低コストの(a)だ。だが、(a)では発癌性の疑われるクロロプロパノール類の少量発生が報告されている。

 (4)乳化剤、酸化防止剤は、一括表示の添加物だ。
 ソルビットの多量摂取は下痢を引き起こす。  
 溶剤を用いて搾り取られる植物油にはトランス脂肪酸含有の危険性も潜んでいる。 

□沢木みずほ(みずほ・薬食フードライフ研究家)「鮭を焼いてほぐすだけの「鮭フレーク」 市販品よりお手製が安心なのよ」(「週刊金曜日」2014年9月5日号)
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