語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【原発】福島原発事故に係る集団訴訟の現在 ~2013年2月~

2013年02月19日 | 震災・原発事故
 (1)検察当局の捜査が進んでいる。
 すでに福島第一原発の事故現場確認を終え、勝俣恒久・東電前会長、清水正孝・同元社長、武藤栄・同前副社長らを任意で事情聴取。
 事情聴取の対象は、斑目春樹・原子力安全委員会元委員長、双葉表院長、遺族まで及んでいる。

 (3)最近では、政府事故調が吉田昌郎・元福島第一原発所長を聴取した際に作成した「聴取書」を検察が差し押さえたことも明らかになった。吉田元所長は、武藤前副社長とともに、同原発の津波対策を担当した責任者の一人だ。

 (3)立件を疑問視する報道に対して、「福島原発告訴団」が動いた。
   (a)東電や安全規制当局に対する「強制捜査を含む厳正な捜査と起訴」を検察当局に求める署名運動。
   (b)(a)の署名とともに、福島からバスを連ねて渡橋地検まで直接届けに行く活動、「2・22東京地検包囲行動」。これは、決して圧力に屈することなく、正義を全うしてほしいと、捜査する検事らを“激励”するのが目的だ。署名提出後、日比谷公園を挟んですぐそばにある東電への抗議行動も予定している。

□明石昇二郎(ルポライター)「東電刑事告訴で進む聴取」(「週刊金曜日」2013年2月15日号)

   *

 (1)福島県の被災者らが、国と東電を相手どり、東電福島第一原発事故で平穏に生活する権利を侵害された、と損害賠償を求める訴訟を起こす。
 原告(2月12日現在500人)は、福島、宮城、山形、栃木、茨城各県に住んでいた人で構成され、事故後に非難したか否かを問わない。
 事故2年目の3・11に、東京、千葉、福島の各地裁に提訴。
 訴訟名は、「生業を返せ、、地域を返せ! 福島原発訴訟」。

 (2)個別救済にとどまらず、全体の救済と、加害者の責任を問うていく。【馬奈木厳太郎・事務局/弁護士】
 福島原発事故で、国を被告に加える集団訴訟は、全国で初めてだ。

□野中大樹(編集部)「東電と国を被告に訴訟提起へ」(「週刊金曜日」2013年2月15日号)

 【参考】
【原発】集団告訴団14,586人の「次の標的」 ~NHK、東大の学者~
【原発】集団告訴第二陣、ただ今7,600人 ~受付締切は10月末~
【原発】福島県民、東京電力を集団告訴 ~勝俣東電会長の逃げ切りを阻止~
【原発】福島県民はなぜ刑事告訴告発をしたか ~告訴団長は語る~
【原発】検察、告発20件を棚ざらし ~誰も責任をとらない原発事故~
【原発】地検、福島事故に係る刑事告発・告訴を受理
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