散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか大阪(27)喫茶2

2017年09月06日 19時45分07秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、大阪駅前第1ビルにはもう一つ見逃せない喫茶店がある。その「KoK」を続けざまに訪問してみることになった。この店もバーカウンターコーナーと喫茶コーナーがあるが、今度は喫茶コーナーに座ろう。バーカウンターの方はかなり入りづらい雰囲気の上、先客が誰もいなかったのだ。

メニューを拝見すると、こちらの一押しはオールドパーらしい。ということでオールドパーソーダ割りを注文。



ウイスキーに小さなチョコレートがついてきた。



今の時間帯にはあまり他の客がいないので店内写真を乗せるが、廊下側のガラス模様が印象的だ。



オールドパーをお代わりし、何も頼まないのもあれかと思い、おかきを注文(来たら、柿の種だった)。



そしてここで若い女子が突然入ってきた。そして気がつかなかったのだが、ピアノの準備を始める。何? ここはピアノの生演奏があるのか…。


→お姉さん、盗撮してスマン。

クラシックの演奏を聴いていると、店のマダム(としか呼べない雰囲気)がやって来て、曲のリクエストができるという。よし、と勢い込んだが、余り変な曲をリクエストして恥をかかせてもいかん(プログレとかダメだろう)。ずいぶん考えた結果「戦場のメリークリスマス」と言ってみると、「大丈夫です」とのことであった。

そして静かな中「戦メリ」が流れるのを聞く。これは得難い時間と空間だ。

ピアニストはその後、一旦引っ込んでしまったので、勘定をするときにマダムにチップを託そうとしたら、「いやいや良いんです、お気持ちだけで。きっと喜ぶと思います」と頑なに受け取ってもらえなかった。まあ、それはそれで仕方なかろう。

それにしても大阪のある種の文化は奥が深い。



本日、17836歩。

なぜか大阪(26)喫茶1

2017年09月06日 19時04分33秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
札幌では喫茶店は絶滅に瀕し、カフェなどに席巻されているが、大阪にはいまだにクラシックな喫茶店が残っており、また酒を飲めるところもあると聞く。私はそもそもあまり喫茶店に入るという習慣がないのだが、それでも年を取ってきたせいか、旅の事前調査中に大阪の喫茶店に興味が湧いてきた。例の大阪駅前第1ビルにある喫茶店「MJW」に入ってみた。

飲み物はこの店の代名詞であるらしい、ジョニーウォーカー黒のソーダ割りを注文。



これまた懐かしい食事メニューの中から、アンチョビのせチーズパンというのを頼んでみた。しかしこのメニュー、2種のつまみをハーフ&ハーフで盛り合わせできるという気遣いがうれしい(今はそんなに食べられないのだが)。



アンチョビのせチーズパンをつまみながら、ジョニ黒をお代わり。



この店は私が座っているカウンターの一角(バーっぽい)といわゆる喫茶コーナーのようなエリアに分かれている。メニューはどちらでも同じものを同じ値段で頼める模様。カウンターには渋いバーテンダー氏がいるが、喫茶コーナーの方にはウエイトレスがいる。そしてそのウエイトレスにはドレスコードでもあるのだろうか? 全員が1960年代からタイムスリップしてきたと言っても信じてしまいそうな雰囲気なのである。これ、絶対に雰囲気壊さないように教育されているのだろうなあ。

クラシック喫茶店を堪能できた。

 
→右はこの店のシンボル、ジョニーウォーカー氏。

なぜか大阪(25)明治

2017年09月06日 18時22分00秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、天王寺に来たのは西大寺展だけが目的ではない。大阪の名居酒屋で一番最初に思い付く、あの店があるからだ。まだあまり腹が減っていないのだが、あべのキューズタウンというショッピングモールへ。

そしてそこにあるのが、かの有名な居酒屋「M」である。



この建物は昔は当然一軒家だったのだが、ショッピングモールの中に入ることになり、可能な限りそのまま移設したというものである。移転後、かつての常連さんが訪問し、「よくぞここまで昔のままで…」と涙した人も居るという話なのである。

店に入ると3~4割程度の客入り。これが東京で随一の酒場であれば満員必至という気もするが、大阪のありがたい所である。とは言え、残念ながらカウンターには座れず、小さなテーブル席へ。喉が渇いたのでスタウト小瓶を注文。

そしてこういうこともあるんだろうなあと思ったが、店内撮影禁止の表示があった。一般的に手元の料理を撮影するのは許される場合もあるのだが、ここは本当に撮影できないらしい(札幌に戻って来てから調べて分かったのだが、カメラを出さなくて良かったよ)。昔は撮影可能だったそうなので、いわゆる観光飲み人が増えて、マナーが守られなくなったということなのだろう。

ということで、食べたものを列挙する。

・きずし…やはり大阪ではこれを食べなくては
・とうがん煮…これも関西でよく食べるのかな? ひんやりした冬瓜が出汁を含んで、夏にたまらない逸品
・ねぶと南蛮漬け…小さな鯛のような魚の南蛮漬け。これもさっぱり
・やきとり…名物が沢山ある中で、あえて焼鳥。ごく普通だが、なかなか美味い
・ポテトサラダ…マヨネーズ少な目の淡泊なポテサラ

飲み物は大阪の酒、秋鹿をもらう。食べ物に合わせるといい感じ。この店はいろいろ日本酒が置いてあるが、居酒屋チョイスというか食べ物にあうような酒を中心にしたセンスがいい。確かに酒だけで華やかな香りがあって美味いものはあるのだが、居酒屋にあるのはこういう方が良いと思う。

いや、落ち着ける雰囲気でいい居酒屋であった。



かなり疲れてきたので、ホテル方面に戻ることにする。それにしてもあべのハルカスは高いビルだ。角度によってはビルというよりも、塔に見えないことも無い。


なぜか大阪(24)西大寺

2017年09月06日 15時51分42秒 | ART
大阪に行くことを決めた時に、一番、興味を引く展覧会はこの「西大寺展」だった。まあ「バベルの塔展」は東京で行く可能性もあったからということもあるのだが。さて、どんなものが出品されているのだろうか。

■あべのハルカス美術館「奈良西大寺展 叡尊と一門の名宝」。
「塔本四仏坐像 阿閦如来、宝生如来、阿弥陀如来、釈迦如来」:いきなり会場入り口から奈良時代の4如来が登場。仏像好きにはたまらない。重文。
善春「興正菩薩坐像」:量感のある人物像。衣が左右に幅広く広がっているのと、垂れた眉毛が特徴的。国宝。
善円「愛染明王坐像」:私は一度西大寺に行ったことがあるのだが、この仏像は秘仏のため見ることができなかったのだ。それにここでご対面とあって、実に嬉しい。ほんのりと赤く、柔らかい肩から腕にかけての線がいい。

「毘沙門天立像」:手に持った槍の柄を、足元の邪鬼の口にぶっ立てるという、荒々しい毘沙門天だ。
湛海、院達「木造不動明王及び脇侍像のうち矜羯羅童子立像・制咤迦童子立像」:純真な矜羯羅童子とふてぶてしい制咤迦童子のキャラが立っている。
湛海「五大明王像(厨子入)」:コンパクトに持ち運びできそうな五大明王。ちょっと欲しい。

今日この時点で展示されているのが、国宝6点、重文27点という大変立派な展覧会だった。何よりも愛染明王を拝見できたのが良かった。



記念撮影コーナーでは、獅子の背中に座る体で、文殊菩薩になることができる。



さて、あべのハルカス最上階の展望台に行こうとすると1500円かかるのだが、美術館のある16階にも展望休憩所がある。



そこから見る眺めはこんな感じ。大阪は思ったよりビルがあるし、大都会だな。


なぜか大阪(23)通天閣

2017年09月06日 14時44分05秒 | 旅日記
串かつに満足し、再び通天閣方面へ。やっぱり一応写真は撮ってみる。



そして昇る気は最初からなかったが、通天閣地下のお土産売り場兼エレベータ乗り場へ。何と展望台に上るためのエレベータは20~25分待ちになっていた。普段もこんなに混雑するのかな?



他には猿回しショーや、日清の限定商品などお土産的なものを売っているのを一通り眺める。また地上に戻ると、通天閣の基底部が目に入った。これも知っている人には当たり前なのだろうが、あまり見たことのない風景である。



よし、大体こんなもので移動しようと新今宮駅に向かう。途中にキティちゃん仕様の駐車場がありビックリ。本当にキティちゃんは仕事を選ばない人だなと思う。



ここで振り返ると、一番記憶にある「日立」ではなく「通天閣」と書かれた通天閣があった。



新今宮駅から天王寺駅に移動。

なぜか大阪(22)串かつ

2017年09月06日 13時21分50秒 | 食べ歩き
大阪市立美術館から、天王寺動物園を超え(空中の通路があり、無料で動物園を横断できる。もちろん動物園内はほぼ見えない)、新世界方面へ。早速目に付くのは通天閣だ。



これまで大阪のキタ中心にいたので目にすることが無かったが、やはり大阪のイメージってこんな感じがする。

 

そしてジャンジャン横丁方面へ。この辺はさらに道幅が狭く、庶民的な感じがする(今や観光地なのかな)。ここであらかじめ調べて置いた店は今日は休み…、ということで、何となく感じのよさそうな串かつ「T」に入ってみることにした。今日は何といっても串かつで迷いなしだ。

席に着き、まずは生ビールでスタート。目の前のバットには口直し用のキャベツがスタンバイしている。

 

まずは手っ取り早そうな土手焼きを注文。「焼き」といっても白みそ仕立ての汁で、牛すじを煮込んだものだ。甘めの味付けだが、それだけでもない感じ。残った味噌にキャベツをつけて食べるのも行けると思う。



そして、まずは串かつ(牛)からスタート。衣の厚さは程々、ソースはかつ全体を浸してもそれほどくどくならないさっぱり酸味味。野菜ものもと思って、季節感なくアスパラを頼んだが、細いアスパラながら揚げ方が良いせいか、中身がトロトロに仕上がっている。

※土手焼きのタレやソースが残るので、全体に写真が汚い感じで申し訳ない。

 

次の貝柱フライはまあ普通。メニューに「青ト」と書いてある青唐辛子(いや、しし唐か)のフライは非常に美味い。これは私が年を取ってきて、野菜の方が良くなってしまっているのかなあ。

 

ということで、椎茸フライを注文すると、もちもちの歯ごたえで、椎茸の香りが良く立っている。



最後にもう一度、土手焼きを注文し、今度は七味を多めにかけて食べる。これは甘辛がより引き立って、良い感じだね。



今日の夕食の事も考えて、ちょっと控えめにしておこう。私の左側にいた二人は、10本以上頼んでバリバリ食べていたかなあ。串のサイズには大きなものもあるので、あれだけ食べられるのにはちょっと驚いた。いや、私ももう少し若い頃なら、もっと食べただろうけどね。



この店の前にある将棋・囲碁クラブも札幌ではまず見かけない雰囲気であることをお伝えしておこう。


なぜか大阪(21)四天王寺・大阪市立美術館

2017年09月06日 12時32分00秒 | ART
今日は地下鉄で東梅田駅から四天王寺前に移動。四天王寺といえば、相当古いイメージなのである。駅方面から歩いていくうちに、順路の逆と思われる元三太子堂の方から入ってしまう。



どんどん道を逆行し、六時礼讃堂の前にある石舞台へ。この石舞台が重要文化財なのである。





石舞台の両脇には亀の池というところがあり、亀が泳いだり、甲羅干しをしていた。のちに亀井堂というところもあるのだが、なぜかこの寺、「亀」に縁がありそうだ。



こちらが亀井堂。中では湧き出る霊水で経木を清めているとのことで、内部は撮影禁止であった。街中にこういうお寺があり、ごく普通に近所の方がお参りしているというのは、宗教心のない私にとっては新鮮である。



さて、そんな心無い私は宝物館へと向かう。し、しかしである。宝物館の開館日はかなり限定されており、現在は休館中なのであった(今回はどうも外れが多いね)。やむを得ないので、建物の前にある、石鳥居笠石(鎌倉時代)と長持形石棺蓋(古墳時代)を撮影する。

 

境内をふと見ると、野沢菜伝来の碑がなぜかある。非常に不思議に思ったが、もともと天王寺かぶらという野菜があり、これを信州に持って行ったところ、風土の違いから蕪が大きくならず、葉を食べる野沢菜になったという話があるそうなのだ。



何だかいろいろあるねと思いつつ、実はここまでは無料ゾーンなのだ。

いよいよここから西重門を通り、中心伽藍に向かう。さて、この中心伽藍、配置は四天王寺式といって非常に古式ゆかしいもので、そのことは何となく理解していた。しかしここにきて、建造物は火災、落雷、戦乱などで何回も焼け、かなり新しいものしかないことを知ったのである。ま、それはそれで良いか…

ということで、1959年(昭和34年)建立、なんと8代目になる五重塔。何よりも何度も再建するガッツが素晴らしいではないか。私はバルタン星人の6代目が登場した時のウルトラマン80のタイトル「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」を思い浮かべてしまった。



この五重塔、中に階段があり登ることができるのだが、余りにも足が疲れそうなので途中でやめておいた。

次は金堂。中に本尊救世観音菩薩が安置されている。実はここでは毎日11時から「舎利出(しゃりだし)」という法要がされているのだ。しばらくお坊さんがお経を読んだ後、そこにいた人たちが一列にならぶ。セミプロみたいなオジサンが、私が困惑しているのだと思い、「こっちに並びなさい」と指示をしてくれるので、やむを得ず並んでみた。

すると順次、御祈りをしていた内陣に入り、お坊さんから舎利を頂くという儀式のようなものをされるのである。私は宗教心は皆無なのだが、ここは黙って流されておくしかないだろう。



儀式が終わり、最後に講堂へ。ここにも、かなり大きな阿弥陀如来坐像、十一面観音立像が祭られており、何となく四天王寺を満喫した私であった。



建物は新しいものが多いが、風格は十分あるし、ぜひ宝物館の開館日を確認したうえで行くと、申し分ないように思う。

ここから、しばらく歩いて一心寺を経由する。



そして大阪市立美術館へ。建物がおそらく古いものなのだろうが、相当立派である。



館内に入り、展示室に向かうと、東京国立博物館本館を思わせるところもある。

 

■大阪市立美術館「土佐光起生誕400年 近世やまと絵の開化」。展覧会は土佐光起から始まる、いわゆる土佐派のやまと絵を時代に沿って展示したもの。ものすごく目立つ作品はなかったが、品が良く、落ち着ける展示であった。
土佐光起「大寺縁起」:色彩が良く残った、かなり立派な巻物。重文。

この後、「多彩なる隷書 漢の刻石」「中国の彫刻」を見るが、やや時間切れ気味で流してしまった。隷書は紀元前から2世紀くらいにかけてのもの、中国の彫刻は5~6世紀の北魏のものが中心で、なかなか素晴らしいものではないだろうか。こういうのはどうしても東博が一番ということになってしまうのだが、ここ大阪でも十分に魅力ある展示がされていた。

私が北海道という関西から遠く離れたところに住んでいるせいかもしれないが、大阪は美術館不毛の地(予算がない、新美術館はいつできるの?)と思っていた。実際に来てみると、なかなかそうではない良い所もあるではないか、というのが率直な感想である。しかし、この美術館、常設展もすべて撮影禁止なのである(ロビーのみ記念撮影可なのだとか)。この辺は観覧者のニーズにこたえる、新しい取り組みを少し考えてもいいような気がする。

なぜか大阪(20)朝食3

2017年09月06日 09時07分06秒 | 食べ歩き
今回の大阪旅も4日目。品数は多いものの、出てくる食べ物は同じであるため、朝食も惰性になってきた。第一シリーズは目玉焼き、ハム、ソーセージ、チーズ、サラダ(写真なし)。第二シリーズはインゲンとマッシュルームソテー、ベーコン、焼売、もう一回サラダ。



やはりご飯を食べないので満足感が薄い。少しは効果があるかと思い、味噌汁を飲んでみた。



その他、コーヒー、グレープフルーツジュースで終了。今日もラッシュアワーに出くわさないように、9時頃までホテルの部屋でダラダラする。